動物が枯れなくても
終末期に枯れるように旅立つことができれば、苦しくなく、楽に眠るように旅立つことができるけど
枯れるように旅立てないこともある。
それでも食べさせたり、飲ませたりせず
内服も飲ませず、ムリな治療をしないことで、苦しくなく旅立つことはできる。
先日、大腸癌で転移もあって、手術しない方がいいと判断した子が旅立っていった。
大腸癌が大きくなることで腸が動かなくなって
胃に溜まって流れなくなって、食欲がなくなってしまった。
ここで、胃が動いていないのに食欲がなくなったからといって、ムリに食べさせたりすると吐いて苦しめてしまう。
飼い主さんには、この子が食べられない、飲めないことを受け入れて
何も食べなくて、飲まなくて、心配になっても食べさせたり飲ませたり、内服も飲ませず
側にいて「ありがとう」って言いながら撫でて過ごしてもらった。
進行が早くて脱水する時間がなかったので
枯れるように旅立つことはできなかったけど、最期に苦しませることなく旅立つことができた。
進行が早い病気は枯れるように旅立つことは難しいけど動物を苦しませることなく、旅立たせることはできる。
ただ、これはかなり早い決断と強い意志が必要になる。
慢性疾患は考える時間もあるし、旅立つまでの時間があるから考えながらできるけど
進行が早い病気は急な変化を受け入れなきゃいけない。
昨日まで食べていたのに今日急に食べなくなったら
食べさせたくなるのがぼくら飼主。
いくら「腸が動かくなくなったから食べさせないでくださいね」って言われても
「はい、そうですか」ってならないよね。
急に何も食べず飲まずになったら、なんか食べさせたり、飲ませたりしたくなるじゃん。
ぼくら飼主は動物が急に旅立っていくことを受け入れるのは、そう簡単じゃーない。
それでも動物のためにできるかどうか?
「この子が吐いて苦しくなるから食べさせず飲ませず撫でて、苦しくないように見守ってあげるんだ!」ってなれるかな?