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自戒



「あんなアルバムを創ればウケがいいのはわかってるさ」

以前彼はそう語っていた。


あえてそうしないのは
孤高の存在であり続ける彼なりの
美学なのだろう。



時代の風を掴みながらも
色に染まりきることを許さないのは
言うほど簡単な事ではないだろう。


「あきらめる」とは
明らかに眺めること。

衰退や停滞を
意味することでは決してない。

曖昧に過ごせば
その先は老いでしかないだろう。


同世代である彼の
変わらぬ重厚なsoundを肚に入れる時
抗う事の愉しさは手放さずいたいと
あらためて思い返している。


自戒の念も込めてね。






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