海からの贈り物
「あなたは海から、たくさんプレゼントを貰っている 」
あたりまえのように手に入ったものは
実は、とても贅沢なものだったのかもしれない。
世界三大漁場のひとつ、三陸海岸。
此処に生まれ、育まれ
豊饒の海は私にたくさんの贈り物をくれた。
漁家の人しか食べられないとされていた
摘んだばかりの海苔や海草
海水からこしらえた甘いお塩
稚貝やウニ、アワビ、様々な新鮮なSeafood
大理石で造られたような流木のオブジェや
美しい砂、貝殻
そして琥珀。
呼吸をラクにしてくれるオゾンや
肌を強くしてくれた潮風。
ささくれ立った心をなだめてくれた蒼や
涙を包んでくれた波の音。
朝日は、活きる気力をくれ
夕焼けは、そのままでいいのだと癒してくれた。
なんて満たされた境遇だろうと
あらためて思い返している。
私の大好きな 「 海からの贈りもの 」の中で
リンドバーグは
「 海は、物欲しげな相手や貪欲なもの
焦っているものには何も与えてはくれない。
砂を掘り返して宝を探すというやりかたは
せっかちであり、欲張りであり
さらには、自然への配慮のない行為である。 」
そう言っている。
与えられたたくさんのプレゼント。
まさに私の生きる境遇は
欲しなくとも与えられてきたものだった。
手にしているものの価値にあらためて気づくということは
案外、難しいことなのかもしれない。
価値観の真意を見直す時期が訪れているのだと考えはじめている。
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