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燃実



熟れた果実は
やがて蜜の雫を滴らせすぎた

確かにそれは更なる変容への
過程だったのかもしれない



されど 
己が望まぬ理の上での事象は
もはや深慮させることも出来ぬほどに
その身を弱らせていたのだ



毟り取られ 抉られ
無惨に落とされた果実は
灼熱の草原に捨てられた



繋ぐ生命 生きる為の取引に
満身創痍になりつつも
顔をあげ 光を見ようともがいている身に
我良しのしがらみで
踏み潰してくる愚者ども



その足下の紺青は
やがて一番相応しい時期
相応しい形で
因果の報いとなって現れるだろう



種子に遺した真我は
決して失せることはない

新たな生命を宿し
光の方へと蘇る


毒を喰らったオマエらに
もう用はない






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