073 Main: 日本では起きないこと。
第73回のメインテーマは「日本では起きないこと。」でした。
まぁちゃんがスウェーデンのレストランで、ウェイトレスさんに怒られた話はインパクトがありました。
考えてみたら、私が英国に住み始めた1995年、ロンドンは東京では起きないことのオンパレードだったように思います。
地下鉄の木の床の間にたばこの吸い殻が挟まっていたり、バスが唐突に停まって運転手さんが出て行ったかと思えば、新聞と飲み物を手に戻ってきたり、鉄道でも運転手さんが昼休みが戻ってこないからと電車がキャンセルになったり、買い物に行って「○×はありますか?」とたずねると「知らない」という答えが(頻繁に)返ってきたり、それはそれはカルチャーショックの連続でした。
さらにさかのぼること25年、1970年にロンドンにやってきた先人は、「まだ戦後の陰が残っていた日本に比べて、ロンドンはなにもかもが進んでいて輝いて見えた」と言います。当時はヒッピー全盛期、警察官も空港職員も男性はひげぼうぼうの長髪で、それはそれで「日本ではないこと」にカルチャーショックを受けたそうです。
いろんな意味で世界が近くなって、先人が50年前に見た「日本ではないこと」も、私が25年前に見た「日本では起きないこと」も、ほぼ消えてしまったように思います。いま、日本から英国に移り住む人々にとってのカルチャーショックを、ぜひ聞いてみたいものです。
(か)
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