【滋賀県】奥びわ湖・山門水源の森(2024/05/29)
この日は午前中に西野水道、お昼に余呉湖、その後に「山門(やまかど)水源の森」に向かったので時間的には余裕がない(最終目的地は敦賀経由の南越前)。
それなのに、いつものようにGoogleMAPの案内に沿って行ったら… 高さ制限で通行不可!
国道365号を北上、県道140号線に入ると柳ヶ瀬トンネルがあり、そこが高さ制限2.8mだった。GoogleMAPには毎日お世話になってるけど、大型車設定できないことだけが不安材料。
今、執筆にあたり調べてみたら2022年の2月19日から高さ制限が変更になったそうで、変更前は高さ制限3.5mだったらしい。
理由は書いてなかった。何で70cmも下がったんだ?
大きく迂回しなければならない。これはかなりのタイムロス。
いったんは諦めて高速道に乗るか〜とルート変更したものの、インターの場所を見たら余呉湖をぐるっと回って行っても同じくらいじゃないかと思い直す。
そんなこんなで、到着したのは14時。約30分のロス。
上の写真の案内板は、山門水源の森の駐車場に設置されていました。『湖北エコミュージアム(湖北田園空間博物館)』という施設があるわけではないんですね。
・田園空間博物館 浅井家三代が育んだ水の郷 - 長浜市(水土里ネット湖北)
駐車場には、乗用車が1台停まっていました。この時間から来る人はいないだろうから、この人が帰ってきたらわたし一人になっちゃうな。
靴を履き替えて、リュックに水と手ぬぐいと虫除けと財布を入れて、さぁどこが遊歩道の入口なんだ?
この写真の奥の方だと思って行ってみたら違った。建物には『西浅井斎苑』と書いてあるではないか。(令和3年3月31日閉鎖)
ただでさえ時間がないのに焦った。手前でした。
駐車場の出入り口の方に、遊歩道への道がありました。
「クマ出没注意」と「ペット同伴禁止」の看板が立ってます。
道路側にバス停の看板があり、「おでかけワゴン 予約(デマンド)専用停留所」と書いてありました。西浅井コミュニティバスのようです。
「ご利用ガイド」には、13時から17時30分の間はデマンド運行として、電話予約によりご利用いただけます。(受付時間/8時30分から16時30分まで)
運賃は1乗車 200円、しかし日曜日は運休!(12/29〜1/3も)
この記事の最後にリンクを貼っておきますね。
遊歩道入口に立ってた看板によると、環境省の「日本重要湿地500」、林野庁の「日本水源の森百選」に選ばれているんですね。
「山門水源の森連絡協議会」「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」が管理しているようです。
あとで手にしたパンフレットには、他にも「ミツガシワ等生育地保護区(滋賀県条例)」「水源かん養保安林(滋賀県指定)」に選定されています。
「環境庁」が「環境省」になったのは平成13年(2001)だから、この案内板はけっこう年季が入ってる。
この地図はありがたい。写真を撮っておいて、あとで確認するのに便利です。
今日は時間がないから①→②→⑫で折り返し→⑰から①へ戻ろう。
駐車場からの道は簡易舗装になっていて、右側に小川が流れています。
管理棟がありました。足元のマットで靴底を洗ってから入山。
しかし誰もいない。ポストの中に協力金300円を入れて(お財布持ってきてよかった!)、パンフレットがあったのでいただきました。先程のコース所要時間なども載っていたので、これは助かる。
外に自販機などはありませんでした。
14:10、入山届に記入。帰ってきたら「下山時間」を書くのを忘れずに。
で、パンフレットをリュックに仕舞って、出すのが面倒になるという…。方向オンチのくせに。
さっそく、どこがコースなのか分からない。でも、きっとこの砂利道を行けばいいよね。
トイレがあったのでチラッと見てみたら綺麗でした。帰りに利用させてもらおう。
入ってすぐに女性が歩いてきたので声をかける。ここが①→②への「尾根道」。どっち回りがラクかなぁ〜と思ったけど、戻るのも億劫だしこのまま進みます。
たぶん、さっきの女性が乗用車の持ち主なんだろうな。あの人も一人で来たんだ。じゃあ安心だな(?)
可憐なササユリ。鹿による食害を防ぐためネットで囲われていました。何十本もネットをかけるのは大変だったでしょうね。
遊歩道は最長約4km、高低差は約300m。全体的に整備され手入れが行き届いている印象を受けます。
道標や案内図、説明板なども要所要所に立っています。方向オンチには心強い。
かつては「山門」「中」「庄」3つの集落の共有林で、薪や炭作りに利用され、生産された炭は1960年代まで京阪神に出荷されていたそうです。
その後、時代の流れとともに生産することがなくなり、この森は放置され、里山としての景観も湿原や森林の環境も荒れてしまいました。
2001年に「山門水源の森連絡協議会」「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」が発足し、保全や再生が進められて現在の姿まで回復しています。
先程の案内板からちょっと離れたところに分岐が。あれ? どっちに行けばいいんだ?
湿原に行きたいから、とりあえず下に降りればいいよね、と右の方へ。
森の妖精、ギンリョウソウが咲いてました**
今まさに顔を出したばかり、という風情。とっても神秘的。
どんどん下っていくと、何やら屋根が見えた。東屋でもあるのかな?
降りてみたら、道具置き場のようでした。遊歩道を整備するための小屋なんでしょうね。
コアジサイがたくさん咲いています。清楚で可愛い。
北部湿原に立っていた看板。正面の山、左は総見山(658m)、右は守護岩(520m)と書いてあります。遊歩道の最長コースでは守護岩を回ります。
また機会があるなら次回は全コース制覇したいな。5月か紅葉シーズン(11月)がよさそう。
鹿の侵入を防ぐためか、遊歩道はず〜っとネットで仕切られています。
湿原は、一面みどりに覆われていました。手前の、水たまりのように見える沼(?)にミツガシワとか見えないかなと目を凝らしてみたけど、見つけられなかった。ここでの見頃は4〜5月なので、花はもう終わってたと思うけど。
木道から外れないよう、左右にネットやロープが張られています。
画像が荒くてすみません。これ、近すぎて上から斜めに撮ったので画像ソフトで水平に直しました。
山門湿原の広さは約5.6ha(56,000㎡)と推定されており、甲子園球場のグラウンド部分の約4.3倍に相当するのだとか。さすが関西だと比較対象が甲子園球場になるんだな、と看板を見て思った。
約2万9千年前~2万6千年前に超巨大噴火を起こしたとされる「姶良カルデラ」。その火山灰が滋賀県まで飛んできたとは恐ろしい。
どこまで飛んだんだろうとググったら、なんと青森県まで到達したらしい!
正面に見える最も高いところが守護岩らしい。
ちょうど春の花が終わって初夏の花がこれから、という時季なのか、あまり多くの花は見られませんでした。
ツツジはもう終盤でした。左上はアマドコロかな?
下は不明。
頭上に展望台を発見。あそこも、今日はスルーします。
この時点で14:50。いつの間に。森の中は暗くなるのが早いので15時には下山したかったんだけど、なんだかんだノンビリしてしまう。
「ここで折り返そう」と決めていた、南部湿原展望台。
まるでヤマタノオロチのような巨木が!!
あまりにカッコよくてパノラマ撮影。こんなに立派な巨樹なのに、何の説明もないとは…。
巨木好きなくせに名前を覚えられない自分もどうかと思うけど…。
何本にも幹が分かれる木と言えば桂(カツラ)しか思い浮かばん。
1990年代にはゴルフ場建設の計画が持ち上がったこともあったらしい。よくぞ無事で。
この展望台は老朽化により立入禁止になっていました。
見上げれば彩雲(写真では分かりづらいけど…)。
名残惜しいけど、そろそろ折り返します。
杉林の様子。手入れされているのではなく、鹿に食べられてしまっている状態です。この日、鹿の姿は見なかったけど、かなり深刻なよう。
⑰の分岐点まで戻って、帰りは沢道を降りていきます。
湿原のあたりはモワっとした湿気が太陽光で熱気を帯びていましたが、森の中は涼しいです。特に渓流の冷たさがいい。
霧のような水しぶきを浴びて草木も瑞々しく生き生きとしています。
ノギランかなぁ。
すらりと伸びた幹、その根本にはゆたかな苔。
ず〜っと下り。帰りをこっちのルートにしてよかったです。
写真:左=時々、沢を横断します。
写真:右=岩盤を滑り落ちる小さな滝もあって、歩いてて飽きません。
タブノキが保護されていました。
タブノキは日本の本州以南、朝鮮半島南部、中国、台湾などに生育する常緑高木。それが、どうして保護されているのかなと説明書きを読んでみたら、今のところ山門水源の森では、この1本だけが確認されているから。
大きくなるといいね。
あらっ、という感じでいきなり現実に戻ってきました。ここに出るのか!
向こう側に見えるのが管理棟。中心の「付属湿地」は柵がしてあって入れなかった。管理人さんがいる時には開けるんだと思います。
15:40、下山時刻を書いて「ありがとうございました」。
また来れるかな。
GoogleMAPと関連リンク集
・山門水源の森(滋賀県長浜市西浅井町山門)
・山門水源の森: 奧びわ湖
・おでかけワゴン|㈲西浅井総合サービス
・守れた自然、引き継ぎたい自然|長浜くらしノート
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