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【滋賀県】琵琶湖・藤ヶ崎龍神社(2024/05/24)
例によってスマホのGoogleMAPをチェックしていて、いつ登録したのか分からないポイントが琵琶湖畔にあるのを見つけました。
その名も藤ヶ崎龍神社。
いかにも、わたしが好きそうではないですか。今日は、ここに行こう!
藤ヶ崎神社(藤ヶ崎龍神)
琵琶湖の東側、牧水泳場の近くにあります。道幅が広いのか、駐車場はどうなっているのかストリートビューで見てみたら大丈夫そう。
県道559号線を琵琶湖大橋方面から東へ走行、神社への脇道に入るヘアピンカーブがきつかった!
目的地までは数百メートルなんだけど牧水泳場あたりが特に狭くて未舗装になり、木の枝も張り出してたからキャンピングカーだとギリギリ。焦った。
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牧水泳場に、『56beach』(湖だけど)海の家がありました。
が、公式サイトとXは2023年から更新なし、インスタはアカウントが削除されているので現在は営業していないのかも?
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神社参拝者専用駐車場は、すぐそこでした。よかった、広い!
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案内板:左上「昭和天皇御即位 御大典記念大石碑」
水茎岡山(水茎岡山城跡ー久里伊賀守浄椿築城)の西端、頭山(かしらやま)の山上に建立。
しかし立入禁止の看板もあったので遠慮しました。スズメバチもマムシも嫌だ〜〜〜。
案内板:右上=「藤ヶ崎神社・万葉集や新古今和歌集にうたわれた水茎が岡」
寛平年間(890年代)、歌人・画人として著名な巨勢金岡(こぜのかなおか)がここを訪れて風景を描こうとしたが、絶景雄大に過ぎて描けず終いに筆を折ったと伝えられることから筆ケ崎ともいう。
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著明な画人が筆を折るほどとは…。
昔の、自然のままの風景が見てみたいけど今でも名残はありますね、きっと。
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あの重なり合った山が気になってたんだけど、名前がわからない。
対岸には、あの有名な白髭神社があるはず。もう十年以上前に参拝させていただきました。
『 ヤマップ(YAMAP)』で探してみたら、対岸に連なった山々は滝山(標高703m)、嘉嶺ヶ岳(標高665m)、岩阿沙利山(標高686m)、鳥越峰(標高702m)あたりなのかな?と思ってみたり。
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近くにはアオサギなどの野鳥が羽を休めていました。
森の中にコロニーがあるのかも。
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湖岸にどっしり構える巨岩には注連縄、そして左側に朱色の鳥居が見えました。
早く行きたい、けど鷺を驚かせないようにゆっくり、そーっと歩く。
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岩の後ろは砂州のようになっています。波が作り上げる地形の縮図。
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ここから「下乗」の立て札が。
「この道路は、神社参道を兼ねていて参拝者が多く来られます。事故を未然に防ぐために自転車、バイク等は下車してお渡りください」との注意書きが。
ここを自転車やバイクで通る人がいるんですか。ここ、行き止まりだと思ってたけど抜けられるってこと?
向こう側にも「下乗」の立て札が立ってました。
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鉄柵には「トイレのご案内」が! GoogleMAPでトイレがないことは調べてたけど、近くに公園があったんですね。あとで行ってみよう!
「ご注意|この近辺は薄暗く視界が悪いため身の危険が生じることも予測されます。少人数でのご参拝には十分ご注意をお願いします。牧町自治会・五社神社氏子総代 」
何だか物々しい?
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「水茎の岡」
秋風の 日にけに吹けば 水茎の
岡の木の葉も 色づきにけり
顕昭(けんしょう)
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高さ30mはあるでしょうか、森の中に岩盤が壁のように立ちはだかってます。
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岩盤の正面、琵琶湖を背に建つ鮮やかな朱色の鳥居。
扁額には「藤ヶ崎神社」、灯籠の石柱には「藤ヶ崎龍神」と書かれています。
滋賀県近江八幡市牧町にある五社神社(ごしゃじんじゃ)の境外社にあたると書いてあるサイトがありましたが、滋賀県神社庁のサイトには書いてなかったので不明です。
・五社神社 (ゴシャ) ~(小神牧の宮)|滋賀県神社庁
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「御朱印は祠の中に入っているのでご自由にお持ち帰りください」との張り紙が! 扉を開けさせていただくと、タッパーの中に日付のない御朱印が入っていました。風が強い日は扉を開けた瞬間に飛んでいってしまうのでしょうね。
ちゃんとタッパーも戻して、扉を締めて、御朱印の初穂料は(お気持ちを)お賽銭箱へ。
妙得龍王神社
湖のほとりの藤ヶ崎龍神と対になるように、山側にも白の鳥居と朱色の鳥居が重なるように建っています。
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藤ヶ崎龍神と妙得龍王神社を合わせて「藤ヶ崎龍神社」と呼ばれているそうです。
由緒|藤ヶ崎神社(説明板より)
藤ヶ崎龍神ともいう。毎年4月はじめに例祭が執り行われる。
藤ヶ崎神社略縁記によると朱雀天皇 天慶二年(939)平将門 謀反により藤原藤太秀郷(藤原淡海不比等 六代の孫)が追討に向かう際、瀬田の唐橋において大蛇に化けた龍神の願いを聞き、三上山(野州市)に巣くっていた大百足を退治した。
その後、龍神よりこの地に招待され、尽きぬ米俵を贈られて、暫しの滞在を許されるが、追討の任のため辞退したところ、藤原の一字をもらい、この地を藤崎と名づけ山麓の洞を龍神の妻の別宅とした。その後、村人が龍神を祀ったという。
琵琶湖に面した大岩に龍王が祀られており、そのそばには洞窟があって、中に龍神の妻が祀られている。
龍神は主に天候・水に関する事象などを司る神として信仰されている。また、この地は室町時代、将軍・足利義澄が京都を逃れ、佐々木氏の家臣・久里浄椿に匿われていたところでもある。(水茎岡山城址)
十二代将軍・足利義晴はこの地で誕生している。
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鳥居の左側に小さな祠があり、中には安芸姫地蔵尊・藤姫地蔵尊が祀られています。
説明板などがないため、由来が分からず。
ネット検索を駆使して調べるも、なかなか情報が得られず諦めかけたその時! 個人の方のブログにヒントを発見。
それを元に再び検索し、ようやく公式インスタグラムの投稿に辿り着きました!
室町時代、水茎岡山城の戦いがあり(1520)永正17年7月26日夕方
水茎岡山城の城主、九里信隆氏の妻お藤さん(藤姫様)が娘の安芸姫様を抱いて岡山の崖の上から飛び込んで亡くなったという悲劇がありました。
翌日、水茎岡山城は落城しました。
戦で水茎岡山城の兵士達も城の近隣で戦いながらも城に帰ることが出来ず集団自決しました。
藤ヶ崎龍神社とその山(水茎岡山)は龍神様だけじゃなく悲しい歴史も残っています。
お堂の壁面には、以下のような詩が刻まれているそうです。
「心向けませ 内面宇宙
実在の神仏宿す 吾が身魂」
【公式】藤ヶ崎龍神社 妙得龍神社【瀬田唐橋むかで伝説の地】
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洞窟の中の写真はネット上にたくさんあるので、ここでは載せないでおきます。ひと一人がやっとの、狭い裂け目の奥に神棚などが安置されています。
「宮守さんからのお願い」
お供物は、各自責任をもってお持ち帰りください。
よかれと思ってるのでしょうが、お塩をまいたりお酒や卵をそのまま置いて行ってしまったり、公式インスタグラムの「お願い」リール動画を見ると、宮守さんは本当に大変なんだなと察します。
洞窟には金網が設置されていて、それはカラスよけなんだそうです。(参拝する時は外していいけど、必ず元に戻してください)
この日も宮守さんが参道の掃き掃除をされていました。
「参拝してもよいでしょうか」と声をかけたら、「どうぞどうぞ。あ、ロウソクとお線香を上げますね、ちょっと待っててください」と、わざわざ準備してくださいました!
岩壁の外側にもお線香があげられていて、そよ風と木漏れ日に揺れる煙が幻想的でした。
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こちらは夫婦龍だそうで、藤ヶ崎龍神(巨岩)が夫龍、妙徳龍王(洞窟)が妻龍なのだそうです。
ネット上の多くのサイトで「藤ヶ崎龍神は外宮、妙徳龍王神社は内宮」と書かれていますが、公式では「そのような事実はありません」と否定しています。誰が言い出したのでしょうか。
余談ですが先日、淡路島・沼島の記事を執筆中もネットの情報などを調べていて「弁財天様のご開帳は100年に一度」と多数のサイトに載っていました。
そこで次のご開帳はいつなんだろうと観光協会に問い合わせたところ、管理している神社の宮司さんに聞いてくださって、結果「100年に一度というのは、どこから出たものなのか? 定期的にご開帳しているわけではなく、今後の予定もない」とのことでした。
間違った情報を誤って拡散してしまわないよう、気をつけなければ。
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洞窟は2ヶ所あります。写真:右の洞窟の存在に気づかなかった方もいるみたい。こちら側には金網もありません。
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プレハブのような休憩所があったので、中を覗いてみたら資料のようなものが展示されていました。
そして「江州蒲生郡牧村藤ケ崎神社ノ龍神略縁起」のコピーが「ご自由にお持ち帰りください」と置いてあるではないですか!
わぁー、嬉しい!って手にとったら…原文ママ。うわぁ、読みづらい。
さらに、写真:左下の夫婦龍の絵が載っている紙をよーく見てください。
手書きの部分「○外つ宮(龍王)○内つ宮(妙徳龍・太蛇)」って書いてあるーーーーー?!
これは「江州蒲生郡牧村藤ケ崎神社ノ龍神略縁起」を読まねばならぬのか。
意を決して(執筆中の今)読んでいたら、もう3行目で「(藤原藤太は)藤原淡海公 五代ノ嫡孫」って、さっきの説明板の「藤原淡海不比等 六代の孫」と早くも違うではないか!ーーーと思いきや、よく読むと“(藤原藤太は)五代ノ嫡孫の嫡男”という書き方。
ややこしや〜〜〜。萎える〜〜〜。
わたしのオツムでは現代風にアレンジしてリライトする知識も気力もないんだけど、とりあえず全文は読みました。漢字とカタカナだけで言い回しも古語すぎて難解でした…。
妙徳龍王神社の石柱に「竜宮城」って書いてあったのは、この縁起の中で「我々は竜宮に居る者なり」と夫婦龍が言ってるからだと思う。
内宮・外宮に関する記述はありませんでした。
個人的には、三上山の大百足が「 養老年中(717〜724)より」巣くっている、という記述に注目。平将門の乱が天慶2年(939)だから、200年も我慢を強いられてたってことだよね。時間の感覚が違うんだろうけど、すごいな。
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写真をもとに、あの2つの山の名前を調べてみたら「長命寺山と津田山」と書いてあった。地図で確認したら… えっ、想像していたよりずっと近い。
さすが方向オンチ…距離感がまったく分かってなかった。
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さらに散策がてら湖岸を歩いていたら、家?別荘?が建ち並んでいて、その向こうからサイクリングのグループがやって来たのに驚いた。道があったのか?!(駐車場ー神社ー空き家?ー道路?)
それで「下乗」の立て札が両サイドにあったのね。納得。
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駐車場までの帰り道、眺めを堪能しながらなかなかクルマに辿り着けない(笑)
木の枝には鳶、湖面にはコサギかな?
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猛禽類の鋭い目や爪や翼、カッコいいですよね。鷺の優雅さもいい。
あー、ここで座り込んでボケーッとしていたいけどトイレに行きたくなってきたよ。
琵琶湖国定公園 湖岸緑地岡山園地
お腹も空いたし、先ほど看板に載ってた公園に移動します。
最初から公園に停めて歩いて来ればよかった。
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GoogleMAPを見る時、もっと視野を広く注視しないとなぁ。
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駐車場に大型車レーンはありませんが、余裕を持ってラインを引いてあるので停めることができました。
お昼休みの時間になると、ここで休憩する方が集まってくるので(中型🚚とかも)お昼前に着いてよかった。
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立派なトイレもあります。
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芝生広場に円形ステージ? 長椅子もあちこちにあって、木陰で休むのに最適です。
カヤックを楽しんでいる方もいました。
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ちょっと盛り土をしてあるんですね。
琵琶湖の湖岸は護岸のブロックだったり埋め立てられてたりしますが、まだ自然のままのところもたくさん残ってます。
そのひとつを訪ねられて、また伝説に触れられて、新たな思い出ができました。
GoogleMAPと関連リンク集
・藤ヶ崎龍神社と岡山園地駐車場GoogleMAP
・【公式Instagram】藤ヶ崎龍神社 妙得龍神社
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