シマフクロウ物語〜鷲の宿から2022(2022/09/04)

画像1 鷲の宿『シマフクロウ オブザバトリー』>http://fishowl-observatory.org/facilities.html
画像2 知床羅臼の民宿『鷲の宿』は、このチトライ川のほとりにあります。
画像3 上流には砂防ダムがひとつもないことから水温が上がらないのでヤマベやオショロコマが生息し、カラフトマスもたくさん遡上してきます。
画像4 (左上)宿が満室の場合は元倉庫も利用されます。背後の森からシマフクロウが飛んできたり。(右上)宿の背後には滝も!(左下)宿が行き止まりで、その先は立入禁止区域です。(右下)食堂兼、観察ハウス。
画像5 投光器は2015年にLEDになりました。1/80秒間隔で1/800秒のストロボ点滅をしているそうです。動画を撮るとチラチラするけど、人間もシマフクロウも肉眼では感知できないので目に優しいらしい。
画像6 位置関係は、こんな感じ。
画像7 チトライ川の対岸には獣道があり、エゾシカやキタキツネ、時にはヒグマも通る姿が目撃されています。
画像8 ハウスの中は、こんな感じ。毎日、何時にシマフクロウが来たかメモってあります。
画像9 観察用のバスは、こんな感じ。ここからのアングルもいいけど、シマフクロウが来ている間は出入り禁止なのでトイレのないバスはちょっとつらい。(ハウスにはトイレがあります)
画像10 シマフクロウの出没時間に合わせて、早い人は17時頃から夕食をとります。ここを紹介してくれた人は「シマフクロウを抜きにしても、料理だけでも損はないよ」とまで言われたほど美味しいと評判で、メンメ(キンキ)は必ず出てきます。
画像11 昨日は、年に数回あるかどうかという「1度もシマフクロウが来なかった日」。今日は来てくれるでしょうか。
画像12 これは過去の写真。10月初旬でカラフトマスが遡上してきて、それをキタキツネが捕まえる姿が見られたりしました。
画像13 もう30年以上も前、民宿をはじめられる前(ここは元々ご自宅)から住んでいたというシマフクロウのつがい。たくさんの雛が、ここから巣立っていきました。
画像14 現在のシマフクロウ一家(雛は去年の)。ここに至る数年間は激動の時代となりました。以下、かいつまんで紹介しますと…
画像15 <ここからの写真は過去のもので、内容とは直接関係のないイメージです>
画像16 2015年、ヒナは孵ったもののの6月頃にメスが姿を見せなくなり、亡くなってしまったようでした。
画像17 オスは幼いヒナと、2014年に生まれて巣立ったはずの出戻りヒナを甲斐甲斐しく世話しながら、秋には新たな奥様候補をこの給餌場に連れて来ていました。でも2014ヒナ(メス)が鳴き交わしの邪魔をしたりして、うまくいかなかったようです。
画像18 その2014ヒナが、2016年に何とオスを連れてきて父親とバトルになり、双方とも大怪我を負います。
画像19 その後、父親は姿を見せなくなりました。推定年齢27~28歳、衝撃の幕切れです。
画像20 自然界でうまくエサを捕れずに戻って来た娘を追い返さず、面倒を見てあげていたことがこんな結末を迎えてしまうなんて。
画像21 2014メスと若オスの結婚生活はすったもんだがありましたが、2017年春には抱卵。が、その卵は孵らなかった。
画像22 翌2018年は抱卵に失敗したものの1ヶ月後に再び卵を産み、やっと雛が孵ったけど育たなかったそうです。
画像23 2019年もヒナは育たず。さらにはメスがキタキツネに襲われるという大事件が起ったそうですが、どうにか助かって、数カ月後には姿を見せるようになりました。巣も引っ越したらしく、オスは元々の縄張りだった港にいるらしい。
画像24 そして2020年、今度は2014メスが追い出され、新たなメスが来たのです。ついに先代とは血の繋がりがない新しいペアに置き換わった。
画像25 そのメスは足輪がついていないので(環境省が未確認の個体)年齢などは分かりませんが、去年は雛が1羽巣立ち、今年は2羽も子育て中です。
画像26 こちらは今年の写真。若オスは当初オショロコマを掴まえるのもおぼつかなかったのに、見違えるほど立派になっていました。
画像27 ここで見られるのは自然な姿とは言えないかも知れませんが、たくさんのことを教わった気がします。

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