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bana1104na
憧れはティアラじゃなく
幼い頃、金曜ロードショーでジブリ映画を観てハマったり、ディズニー映画でプリンセスに憧れたりする。私はこのふたつが皆無だった。実はジブリもディズニーも、周りから驚かれるような名作を最近まで観ずにここまできた。テレビが無かったわけでも禁止されてるわけでもなく、むしろ寛容な家庭だった。観ずに難なくすり抜けて大人になってしまった。当時メイちゃんとサツキのおばあちゃんの真似が分からず流して笑ったり、ポニョが流行っていた時はなぜか歌だけは完璧に歌えたし、アナ雪も歌だけは歌える。
そんな幼少期を過ごしたが、その頃爆ハマりして見ていたのが「ピンク・パンサー」と「ルーニー・テューンズ」シリーズだ。まさかのアメリカアニメ。きっと、深いテーマや勇気や希望をもらえる内容より、頭を空っぽにしてケラケラ笑いながら観るアニメに惹かれたんだと思う。だからクレヨンしんちゃんも変わらず好きだ。ピンクパンサーは、あのなんともいえないクールを装う顔で失敗し続けるのが面白くて、いつも出てくる謎の鼻でかおじさんが惨めで面白い。あの形なに!見れば見るほどツボすぎる。ルーニー・テューンズシリーズは特にロード・ランナーが好きで、ワイリー・コヨーテがロードランナーを捕まえるために、色々試行錯誤しながら罠をネット注文したりDIYしているんだろうと考えると愛おしくてたまらない。もはやロードランナーのパトロンである。
今になって、あの頃観ていなかった作品を全部観たいと思い始めてきた。大人になってからもプリンセスに憧れたっていいし、いつだって勇気をもらったっていい。そこから、日常が動き出していくのなら。