北参道7日間戦争
12月6日、汐留BLUE MOODで古矢奈穂さんとのツーマンライブ、翌々日の8日はライブ映像を観ながらアフタートークライブ。無事に終演。
本編についてや、ライブを迎えるまでの話などは会場に来た方やYouTubeライブでも散々話したので、noteではそんなライブの裏側で「実はピンチだった」話をしたい。
アフタートークライブでの話。会場はgrayscaleという初めての会場。奈穂さんは過去に出演があるとのことで、ブルームードとのやりとりはわたし、grayscaleとのやりとりは奈穂さんという風に割り振りをしていた。
本編1週間前、grayscaleさんから「プロジェクターは元々ない」という連絡が来た。言葉を失った。
わたしは毎週YouTubeの生配信で「ほっかほかの映像とともに、色々喋っちゃいますヨ☆」と、3ヶ月前から告知をしていたのに、ほっかほかの映像をお見せできないというのか。
1週間前。かなり差し迫っていた。頭をフル回転させた。わたしが、プロジェクターが確実にあるかどうかを再確認しなかった落ち度はある。奈穂さんとは「最悪音声だけ流して話そうか」と話し合い、「そうしましょうか」と返したが、心のどこかで許せない自分がいた。だって3ヶ月も毎週告知していたのだ。「ほっかほかの映像」と言っていた自分の顔が頭をよぎる。とっても楽しそうだ。そんな過去の自分を思い出しながら、どうにかして映像を映せないかと考える。
実はたまたま家庭用のプロジェクターを持っていた。奇跡だ。「うちにプロジェクターがあるので、それを持って行って会場の壁に映せないか」と打診してみた。それならパソコンとデータさえあればいけるかもしれない。「投影する壁(スペース)がないかも」と返答が来たので、「スクリーンもあります」と、もはや映像関係者のそれだった。
「とにかくやってみましょう!」とgrayscaleさんにOKをもらい、ブルームードを終えた2日後、アコギ、物販、プロジェクター、スクリーンを抱え朝10時に北参道に降り立ったのだ。
とにかく映像を映したい一心で、ステージ横に約180cmほどあるスクリーンをマイクスタンド2本を突っ張り棒のように駆使し、洗濯バサミで固定。そこから投影できるように寸分の狂いもなくプロジェクターの位置を調整した。
なんとか出来た。来ていただいた方はわかると思うが、かなり手作り感満載が出ていたと思う。が、良いのだ。これでほかほかの映像を見てもらえるのだ。
アフタートークでは「実はこれ私物なんですよ〜」と言ったら、ひとり、ふたりくらいが「エッ」とか「オッ」とか言ったくらいで、来た方はそこまで驚いていない様子だった。嘘だろ。これを決めるまでかなり切羽詰まったんだ。拍手が起こっても良いくらいだ。スタンディングオベーション、会場全体でウェーブが起こっても良い。いや、そんな見返りを求める時間ではない。お客さんは知ったこっちゃねぇ。
そんな「実はピンチだった」アフタートークライブも無事に終演し、肩を撫で下ろした。そしてわたしのわがままにご協力いただいたgrayscaleさん、本当に感謝申し上げます。プロジェクターが必要なライブがあったら、どこでも出張します。という仕事でもしたら稼げるかな。そんなくだらない事を思いながら、少し西陽が強くなった北参道を背に、わたしの7日間戦争は終わった。
毎週土曜21:00からYouTube Liveをやっています。
ぜひご覧ください。