インドネシア旅記:騙されるな、そこはコモド島じゃない。
バリ島2日目。
早朝5時に起きて空港へと向かう。
この時はまだ、私たちはコモド島でコモドオオトカゲを見るつもりでいた。
(ジャカルタの怖い博物館の話はこちら、バリ島で携帯を沈められた話はこちら)
▽コモド島への長い道のり
バリ島からまずはラブアンバジョの空港へ。
通称『コモド空港』
飛行機を降りたところからずっとコモドオオトカゲ感。国際空港ではないのでパスポートにスタンプがもらえない。あったらいいのに。
空港でガイドさんと待ち合わせ。
コモドオオトカゲツアーにはスノーケリングも含まれていたため、スノーケルやフィンなどを途中で調達してからコモド島へ出発。
ここからは船で移動。
めちゃくちゃ遠かった。
1時間以上かかったと思う。しかも波が高く大いに揺れた。ホテルに戻ったあともしばらく揺れている感覚が残っていたほど。
揺られに揺られ、ついに……
コモド島上陸。
……人がいない。
私たち以外に観光客がいなかった。コモド空港行きの飛行機にはあんなにたくさん乗っていたのに、おかしい。
だってコモド島ですよ。コモド島といえば下の記事の通り、一時期は閉鎖が決定されていた話題の島である。撤回されたとはいえ、いつかは上陸できなくなる可能性がある。
そんな島なのに、私たちだけ?
「ここ、コモド島?」
心配になってガイドさんに聞く。すると、
コモド島は、ほら、向こうに見える島だよ
そういって遥か海の向こうを指さすガイドさん。
じゃあここは一体……。
………
…
リンカ島でしたー!
コモド島じゃありませんでしたーーー!!!
薄々そんな気はしていた。
話は前日に遡る。(コモドオオトカゲの写真だけ見たい方はここを飛ばして次へ)
▽金を払う前にしっかり確認を
ツアーの前日、私と旅の仲間ヨンア(韓国人・同僚)は何をするか話していた。
サーフィンもしたし、料理教室にも参加した。他に何かできることは?
2人してTripadvisorやらlonely planetやらでサーチ。すると、「コモド島ツアー」なるものを見つけた。
私もヨンアもそこまでコモドオオトカゲが好きというわけではなかったが、前記の島閉鎖のニュースもあって、俄然興味を持った。
いくつかコモド島へのツアーを行っている会社を見つけた私たちは、その中の1つに連絡をしてみた。
ところが、「明日出発したい」というと断られた。
他の会社も同じだった。
きっとコモド島へ行きたい人はそもそもインドネシアに来る前にしっかり予定を組むのだろう。私たちのように行き当たりばったりではなく。
しかし諦められない私たちはホテルのフロントへ行き、明日出発できるコモド島ツアーはないかと尋ねた。
すると「日帰りツアーなら参加できると思う」と、どこかへ電話をかけ始めた。
話すこと数分。
「すぐここに来るから、お金準備してロビーで待っていてください」
どうやら参加できるらしい。
そして慌ててATMへ向かい必要な金額をおろす。
ロビーで待っていると、若い男性の二人組がやって来た。
「明日の朝5時にホテルまで迎えに来ます、その後飛行機でコモド空港へ向かい、それから……」
ツアー内容を簡単に説明。
これでよければサインして支払いして予約完了。
この時確かにヨンアが「コモド島?」と聞いた。
彼らは「コモドオオトカゲがいるよ」と答えた。
この時にちょっとした違和感はあった。しかし私たちはコモドオオトカゲがいる島はコモド島だけだろうと勝手に思っていた。
私たちのミスである。
そういうわけで、私たちはコモド島へ向かっていたつもりで実はリンカ島に行っていたのだ。
▽ついにコモドオオトカゲと対面
上陸してすぐの荒野感あふれる場所。
「コモドドラゴンが通るから気を付けてね」と書いてある。
案内してくれるのはレンジャー。
コモドオオトカゲの生態や注意事項などを教えてくれる。
そして写真も撮ってくれる。
最初は1メートル以上離れてたのに、レンジャーさんが「もっと近づいて、今寝てるから、大丈夫!」というので意を決して近づいたのにしっかり目が開いてますね。
ここはコモドの巣。
この周辺で卵を産むんだとか。
これはコモドの食べかす。
敷地内にはコモドオオトカゲの他に牛や馬や猿などの動物も生息している。定期的に餌(鶏肉など)をあげているのだが、自分たちで動物を狩ることもあるそうだ。
そう言われて周りを見てみると、色んなところに動物の骨が転がっていた。
「血のにおいに敏感だから、人間でも生理中の女性は気を付けた方がいいんだよ」byレンジャー
トイレの前で涼むコモドオオトカゲ。
コモド島ではないことにがっかりしつつも、いざ上陸してみると思ったより近い距離でコモドオオトカゲが見られて大満足でした。
でも閉鎖される前に行ってみたいな、コモド島。
追記
コモドコレクション