20230918

今日はアルバイトがあった。
一緒に働いてきたパートの方が退職されるということで、今日は最後の出勤日を迎えた。
その方は、ひとつひとつの動作が丁寧で、ぼくが自分のことで精一杯なときも、心温まる言葉をかけてくれたり、人のことを気にかけてくれるとても素敵な人であった。

約2年半の間、大変お世話になったので、感謝の気持ちを込めてお手紙を渡した。
お互いのお話をして、ふたりが別れる時
ぼくは「おつかれさまでした」
その方は「いってらっしゃい」
と言葉を掛け合った。

「いってらっしゃい」。。

最後に交わす言葉として
「お疲れ様です、ありがとうございました」
という言葉でもべつにおかしくはないし、むしろ、こちらのほうがふさわしいと思われるであろう。
だけど、いってらっしゃいという言葉。それを人に伝えられる力、その人の力量なのかもしれないが、それは素晴らしいなと思った。
そして、いってらっしゃいという言葉ってこんなに背中を押される愛のあることばだということを、最後までその人に教えてもらえた気がした。

1年前、小豆島に行ったときも似たような出来事があった。
小豆島で過ごした3日間は、綺麗な景色を見たり、見るだけではなくて自分の世界に入り込んで思う存分浸ったり、ぼくが本来求めていた人との関わりが島にはあって、とても良い経験をすることができた旅だった。
旅を終え、高松空港から飛行機に乗る時、これから現実に戻る悲しさ、もうこの経験は現在(いま)ではなく思い出になってしまう切なさにひたすら打ちひしがれていた。

だけどそんな時、上を見上げるとこんなことばが。

「いってきまい」

意味はいってらっしゃい。
大切な思い出を自分と切り離すのではなく、これからもこころのなかにあるということ。見守ってくれているということ。
さようならではなく、前に進むということ。

こうやってぼくに与えてくれた励ましを、今日もこうしてずっと大事にしてきている。


度ある出来事をいつも良かったと思い返せるわけではないけれど、今日は今日でよかった。
これからも素直に、自分の感じ方を大切にできるような人でありたい。

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