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8万円のシネマカメラ - EOS R50-

ヤバいカメラ見つけました。

こんなカメラ高校生の時に欲しかった。
(東京のマンションなんて一生買えないと絶望している24歳です笑)

※前談を飛ばしたい方は目次からどうぞ…


動画で内容を知りたい方はこちらからどうぞ…



僕が映像表現を始めたのは中学生のときでした。
先生へのメッセージビデオを「PS Vita」で録画し、親父のPCに入っていた「Windows Movie Maker」で編集しました。

※後々、その先生とは不和になりました笑

その後、高校にスポーツ推薦で進学し、地獄の2年半を過ごしました。
本当に地獄でカメラを持つことに割く体力はなかったので、一旦映像とはお別れしていましたが、

大学も決まり、競技は続けないと一大決心をした頃、改めて映像制作をすることを決めました。しかも、やるならこれで金を稼ぐことを目指していくと…

「とにかくカメラを買わなくては始まらん!」

そう思った宍戸青年はインターネットでいろいろリサーチしましたが、まあプロ向けのカメラが高すぎる…

バイト禁止の学校だったので、進学祝いで頂いた数万円しか手元にはない状況。

しかし、1秒でも早く、1本でも多く映像を作らなくては! 
と焦っていた僕は、なんとか自分が納得できて、値段も手頃なカメラを買い、そのカメラの性能の限界まで上達しようと決め、

当時好きだった、オーストラリア人のビデオグラファーが使用していたCanon の《EOS 9000D》を購入することにしました。

発売から1年程度しか経っていませんでしたが、状態の良い中古が、5万円程度で流通していた気がします。

使用していた RODE のマイクをつけた状態の EOS 9000D 


当時のことを思い出すとプロとして映像を撮るなら、1DX MarkII か GH5 のどちらかしかない。みたいな世界で、どちらの選択肢も高校生には高すぎでした🤯



時は流れ、2024年。

同級生が結婚するかもしれないなんて噂を耳にし始める年齢になった今、
僕が9000Dを購入した当時とは世界が大きく変わったことを

ある一台のカメラを使用しながら、しみじみと感じています。


その一台が


Canon EOS R50 というミラーレスカメラです

Canon EOS R50

「高校生だったときに、こんなカメラがあったら良かったのになあ」
と本当にしみじみ思うわけです。

にしてもこいつはえげつないカメラ。

エントリー機種がここまでの性能を持つ世界線を誰が想像したでしょうか!

ここからは! このR50がどれだけやばいかを語っていきますよ!

ついてきてください!



Canon R50 の魅力


① 低価格なのに高画質

R50の実売価格は約10万円です。

しかし、中古なら8万円弱で購入することができます。

そんな10万円を切ったカメラには

「6Kオーバーサンプリング4K / HDRPQ」

という2つの機能が搭載されており、これらによって高画質な映像を収録することが可能です。

最近映像を始めた方や、これからはじめる方は

「またカメラオタクが暗号みたいなことを言っているよ」

と思うかもしれませんが、安心してください。ひとつひとつ説明していきます。

まずは「6Kオーバーサンプリング4K」から

仕組みを二段階で説明すると

まず、第一段階。
カメラは4Kではなく、6Kの映像を記録します。つまり、その映像は4Kよりも多くの情報を持っているわけです

第二段階では、この記録した6Kの映像を4Kに縮小します。そうすることで、元の6Kの画像情報が4K映像に凝縮されます。

結果として、通常の4K映像よりも解像感や細部の描写が向上します。また、映像にノイズが少なくなるという利点もあります。

このオーバーサンプリングという機能は数年前からハイエンド機種に搭載されるようになったものです。それが時代を経て、エントリー機であるR50まで降りてきました。

ほんと、こんなカメラが学生の時に欲しかったよ…


続きまして HDR PQ 機能ですが

この機能は、映像を高いダイナミックレンジ(HDR)で記録するための撮影モードとしてR50に搭載されています。

この機能により、通常の撮影モードよりも鮮やかでリアルな色彩表現や、暗部から明部までの階調を緻密に記録できます。

そしてこのHDR PQ 機能を使用した映像は10bitで収録されます。

「またなんか暗号を出してきたよ…」

と思ったそこのあなた!安心してください!今から説明しますよ!

まず、この世に存在する映像や写真は基本、8bitです。

8bitは1677万色を表現することが可能です。

それに対して10bitは約10億6433万色を表現することが可能です

もう数字だけでもわかる違い笑

そして、数年前まで、ほとんどの一眼カメラで撮れる映像は8bitが限界でした。

その常識を打ち破ったのが、先に話したGH5でした。

Panasonic GH5

「ほうほう、確かに10bitの映像が撮れるのがすごいことはよくわかった。しかし、この世に存在する映像が8bitなら、10bitなんてオーバースペックではないか!」

と思ったそこのあなた。違うんです。

この10bitの映像は色を編集する人のために存在しているんですウ。

8bitに対して10bitの莫大な情報量をチューニングして8bitの映像として生み出す。この余裕のある情報量の多さがさまざまな映像表現を可能にしてくれます。

元々8bitの映像を色編集することも可能ですが、余裕は一切ありません。簡単に色が破綻していきます。

例えて言うと、家一軒分の材木を使って、一軒の家を建てるのと、64軒分の材木が使える状況で、一軒の家を建てるのどちらがやりやすいでしょうか。

もしこれから映像表現を始めていきたい。特に、自主制作映画やMVの制作をやってみたいと思っている方に、この 10bit は 僕的必須機能です。

これらの機能が8万円のカメラで使えてしまうのはさすがに時代の変化を感じざるを得ません。

そして、何より、このR50で撮影した映像が綺麗なんです。




②軽量

Canon R50と350mlの ZERO Coke

R50はカードとバッテリー込みで375gしかありません。

最近発売されたNikon Z50II が550g、SONY の ZV-E10 II が377gとなっています。

ZV-E10 IIと大して重量変わらないじゃないかとおもった方。

いや、その通りなんです…

SONYすげえ。

ただ、2機種より値段は安いです笑(せめてもの抵抗)

それでも、R50は最軽量クラスのシネマカメラ(俺的)だと思います!

Nikon Z50II
SONY ZV-E10 II



③AF性能が高い

R50は「デュアルピクセルCMOS AF II」を搭載しています。これにより、画面全域の被写体を検知することが可能になっていますし、

加えて、「EOS iTR AF X」というディープラーニングによって開発された被写体検出アルゴリズムによってさらに、高速なAFを実現しています。

これによりR50のAFは、目や顔の追尾力、自動モードでの被写体に検出力もかなり高いんです。

本当に上位機種さながらの性能です。

もう画面に入っていれば、勝手にガチピン

ビデオグラファーはこんなに楽をしていいのでしょうか笑

もし、楽をしたくない方がマニュアルフォーカスを使いたくなっても安心してください。
ピーキング機能もついてます。そしてこのピーキングも見やすいんだ…

R50と同価格帯で映像用のカメラを買うとなると候補として、再びGH5が挙げられますが、比較する必要もないくらいR50の方がAF性能は高いです。
※GH5が8万円で買えるのもヤバいけどね…




④EFマウントのレンズが使いやすい。

R50のレンズマウントはCanonがミラーレス用に開発したRFマウントになっています。

RFマウントを開発する以前は、CanonはEFマウントを使用していました。そしてこのEFマウントでたーくさんレンズが作られました。Canon純正レンズだけで、100000000本以上。

それ以外にも、SIGMAやTAMRONもEFマウントのレンズを制作していました。そして、これらのレンズの中には映像業界で高く評価されたレンズがたくさんあります。

代表例で言えば、SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

このレンズには僕もいっぱい稼いでいただきましたwww

先にも述べたようにこれ以外にも名玉は沢山ありますし、EFレンズのシネマレンズも沢山あります。Canonが純正で製造しているくらい。

これはあくまで映像制作会社に所属していた僕の体感でしかないですが、

EFマウントが映像業界でスタンダードになっていました。(FX3の登場で業界は大きく変化しましたけどね…)

実際にREDもEFマウントを採用していましたし。

そして、当たり前かもしれませんがすごいのが、Canonが純正のEFマウントレンズをRFマウントのカメラで使えるようにする、マウントアダプターを販売しています。値段も低価格のため、手軽に運用ができます。


そして、

SIGMAがEFマウントをSONY EマウントとLeica Lマウントに変換するアダプターを販売しています。


つまり、映像業界のスタンダードだった、バリエーションが豊富なEFレンズは、

Canon・SONY・Leica・SIGMA・Panasonic・Blackmagic

以上のカメラで使えるってことなんです。

わーお。


それでも、映像のメインレンズはEFで決まりだね!と手放しで言い切るのは少し難しいのですが、

「EFもっときゃ損はない!」

僕は声を大にして皆さんに言えます!



まとめ

Canon R50は、低価格ながら高画質で軽量、優れたAF性能を備えた
(俺的)シネマカメラです。

特に、初心者や自主制作を始めたい方には最適な選択肢です。

また、プロフェッショナルのプライベートカメラとしてもおすすめです!



「いやあ、R50すばらしいな」と、この記事を読んで思ってくれましたか?
もし、そう思ってくれていたなら嬉しいです。

ですが…

R50にも弱点があります。

それについてはYouTubeで語っているので、是非下の動画も見てください!


ご精読ありがとうございました!








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