マイナースケールとは?仕組みやメジャースケールとの違いを調べてみた
こんにちは、シムーです。
以前、スケールとキーについての記事を書きました。
そこではメジャースケールとマイナースケールが存在するということを書きましたが、今回はマイナースケールについて書いていきます。
ちなみに、メジャースケールについては以下の記事で触れています。合わせて読んでみてください。
参考にしたのは以下のサイト。
※本文で使われる記号の意味
マイナースケールとは?
まず、マイナースケールとはなんぞや?というところから。
マイナースケールとは、名前の通りマイナーな響きがします(?)
メジャースケールより暗い響きをしているのが特徴です。
マイナースケールには以下の3種類が存在します。
・ナチュラルマイナースケール
・ハーモニックマイナースケール
・メロディックマイナースケール
順番に見ていきましょう。
ナチュラルマイナースケールについて
ナチュラルマイナースケールは、マイナースケールの基礎となる構成です。
音程の並びは「全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音」となります。
具体的に見ていきましょう。
例えばAナチュラルマイナースケール。
A(=ラ)をルートにし、「全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音」の法則で音を拾っていくと、「ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ」となります。
この並び方、どこかで見覚えはないでしょうか?
実は、Cメジャースケールの構成音(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ)と同じなんです!
つまり、メジャースケールの6音目(第Ⅵ音)から順番に並べるとマイナースケールとなり、このような関係を「平行調」と言います。
平行調の関係となっているキーは、以下の通りです。
また、ナチュラルマイナースケールを一覧にすると、以下のようになります。
ハーモニックマイナースケールについて
メジャースケールとナチュラルマイナースケールには、音を構成する上で大きな違いがあります。
それは第Ⅶ音と第Ⅰ音(主音)との音の開き具合。
メジャースケールの場合、第Ⅶ音と第Ⅰ音の音の開き具合は、半音となっています。
具体的にいうと、Cメジャースケールの第Ⅶ音は「B(=シ)」第Ⅰ音は「C(=ド)」となり、半音上がっています。
この第Ⅶ音のことを「導音」と言い、主音と強く結びつく性質があります。
一方のマイナースケールは第Ⅶ音と第Ⅰ音の音の開き具合は、一音となっています。
Aナチュラルマイナースケールでは、第Ⅶ音は「G(=ソ)」第Ⅰ音は「A(=ラ)」となり、一音上がっています。
つまり、ナチュラルマイナースケールには導音がなく、コードとしてあまり強い結びつきがありません。
そこで、マイナースケールに導音の関係ができるように変形させたのが、「ハーモニックマイナースケール」です。
Aハーモニックマイナースケールの音階を例に挙げると、「ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ#(ラ♭)」となります。
また、ナチュラルマイナースケールとの違いは以下の通りとなります。
・主音(Ⅶ→Ⅰ)に対して意図的に半音関係(=導音)を作ったもの
・短Ⅶ度が長Ⅶ度に変わる
・Ⅰ・♭Ⅲ・Ⅴ・Ⅶ度のコードが変化する
ハーモニックマイナースケールを一覧にまとめると以下の通り
メロディックマイナースケールについて
ハーモニックマイナースケールは、導音を作り出したためやや不自然な音程となっています。
というのも、第Ⅶ音を半音あげたことにより、第Ⅵ音と第Ⅶ音の間に一音の空間が生まれてしまいます。
Aハーモニックマイナースケール(ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ#)を例に挙げると、第Ⅵ音は「ファ」、第Ⅶ音は「ソ#」となっており、その間に「ファ#・ソ」の2音が挟まれています。
その違和感を解消するためにハーモニックマイナースケールを変形したのが。「メロディックマイナースケール」です。
Aハーモニックマイナースケールの音階を例に挙げると、「ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ#・ソ#(ラ♭)」となります。
ハーモニックマイナースケールとの違いは以下の通り
・ハーモニックマイナースケールの第Ⅵ音→第Ⅶ音の間の2音を1音にしたもの
・短6度が長6度に変わる
・Ⅱ、Ⅳ、Ⅵ、Ⅶ度のコードが変化
メロディックマイナースケールを一覧にまとめると以下の通り
まとめ
・マイナースケールは暗い響きが特徴で、メジャースケールとは「平行調」の関係にある
・主に「ナチュラルマイナースケール」、「ハーモニックマイナースケール」、「メロディックマイナースケール」の3種類が存在する
・ナチュラルマイナースケールの音程の並びは「全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音」
・ハーモニックマイナースケールは、ナチュラルマイナースケールの第Ⅶ音を半音上げて「導音」を作り出したもの
・メロディックマイナースケールは、ハーモニックマイナースケールの第Ⅵ音を半音上げてより自然なスケールに変形させたもの
マイナースケールは、「ナチュラル→ハーモニック→メロディック」と音程がカスタマイズされています。
メジャースケールと比較すると、ルールが複雑でわかりにくいですね・・・
今度マイナースケールを使った曲を作ってみようと思います。
今回はここまで。最後までご覧いただきありがとうございました。