サピックス:4年生:F44−03(工業と製品と立地条件):社会のメモ
工業と製品と立地条件
授業の目的: 各製品がどのように作られ、どのような場所に工場が建てられるのかを理解する
本日の授業の流れ:
セメント、陶磁器、食料品、紙の製造方法と工場立地について学ぶ
アトラスを用いて、実際の工場立地を確認する
1. セメント
原料:
石灰石
日本でほぼ100%賄われている
製造工程:
石灰石を細かく砕く
高温で焼く
工場立地:
港の近くである必要はない
理由:原料を海外から輸入する必要がないため
原料の産地に近い場所が望ましい
主なセメント工場所在地:
北海道 鵡川
石灰石が取れる
山口県 美祢市
秋吉台が有名
福岡県 北九州市周辺
製鉄所周辺で石灰石が取れる
2. 陶磁器
原料:
陶土 (粘土)
陶石 (石)
製造工程:
陶土や陶石を細かく砕く
水と混ぜて粘土状にする
成形後、高温で焼く
用途:
茶碗、湯飲みなど
観光地での体験製作
工場立地:
原料の採れる場所の近く
主な陶磁器産地:
愛知県 瀬戸市 (瀬戸焼)
岐阜県 多治見市 (美濃焼)
佐賀県 有田町、伊万里市 (有田焼、伊万里焼)
陶磁器の利点と欠点
利点:
錆びにくい
熱に強い
欠点:
割れやすい
ファインセラミックス:
陶磁器の欠点を克服した素材
ロケット、人工関節、ナイフなどに使用
3. セメントと陶磁器の共通点
石や土を砕いて作る
窯業に分類される
ガラス、便器なども含まれる
4. 食料品
工場立地:
原料の産地に近い場所
農業、水産業との関連が深い
輸送しやすい場所
河川を利用した輸送
主な製品と産地:
砂糖:
北海道 (てんさい糖)
沖縄県 (サトウキビ)
醤油:
千葉県 銚子市 (利根川河口付近)
千葉県 野田市 (利根川と江戸川の分岐点付近)
昔は川を使って原料を運搬していた
その他:
水産加工業 (例: 釧路)
5. 紙
原料:
木材
古紙
製造工程:
木材を細かく砕いてチップにする
チップを薬品で溶かしてパルプにする
パルプを薄く伸ばして乾燥させる
工場立地:
木材の産地に近い場所
ただし、日本では輸入が多い
水が豊富な場所
製造に大量の水を使用するため
臨海部
輸入木材チップの輸送に便利
主な製紙工場:
北海道 苫小牧市
静岡県 富士市
工場排水によるヘドロ公害が発生した
愛媛県 四国中央市
6. 工業の学習で重要なこと
原料を理解する
原料の産地を理解する
国内で取れるのか、輸入なのか
輸入の場合は、その理由を考える
工場立地を考える
なぜその場所に工場が建てられたのか
テキストを読み込む
製造過程を理解する
工業都市を覚える