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X-jamインタビューVol.3芝居をつくることはチームをつくること:脚本家・演出家麻創けい子さん

X-jam studioにやってくるさまざまなお客様とのおしゃべりや、稽古の合間にゆっくりお話したひとときを、ときどき、インタビュー記事にまとめてご紹介します。

名古屋在住の脚本家麻創けい子さんと、俳優石黒寛さんが、X-jamスタジオに来てくださいました。麻創さんは演劇やラジオドラマの脚本家として活躍しながら、ラジオドラマ風舞台「時代横町」(ひと組)脚本、演出を務め、20年にわたるシリーズ作品として上演。石黒寛さんは、ひと組の事務局を務めながら、ご自身の劇団「はぐはぐ⭐︎カンパニー」を主宰して、保育園・幼稚園・おやこ劇場などで公演しています。
今回、11月1日に行われた「一人ミュージカル柿山伏(主演:梅園紗千)」の作・演出として、稽古に立ち会うために初めてスタジオまで来てくださったお二人に、稽古の合間にいろいろなお話を伺いました。

お客様 麻創けい子さん(脚本家・演出家)     
    石黒寛さん(俳優・はぐはぐ☆カンパニー主宰)
聞き手 城間優子(X-jam制作プロデューサー)
コーヒー担当 シモシュ(X-jam代表)
2020年9月対談

前回に引き続き、今回も脚本家麻創けい子さんと俳優石黒寛さんの回。コーヒーとともに休憩したあとは、主に麻創さんの脚本家・演出家としての歩みをお聞きしました。
目次
・本番2週間前で、公演中止になって
・私がほんとうにやりたいことはなんだろう
・自分が作る物語を喜んでくれる子がいた
・初仕事で、「ラジオドラマってどう書けばいいんですか?」
・長く続けられるようにと始めた時代横町
・芝居をつくっていくことは、チームをつくっていくこと

シモシュ みなさんはコーヒーは大丈夫ですか?

石黒 僕はコーヒー大好きです

麻創 私はすごく薄めで。最近カフェインや刺激物を避けていて、お酒も飲まなくなって。ほら長生きしないといけないから。

———麻創さんはコロナ期間何か書いたりしてましたか?

麻創 私なんてもう引退しようと思ったもん。まあ、もういいかって。今年の5月に公演するはずだった作品を作っていて、本番2週間前でできないということになったんですよ。時代横町なんですけど、私はそれはもういつもギリギリで書くのね。いつもは稽古初日に行くじゃないですか。今日は一番上の3枚、「さてどうなるか」って渡して、一枚ずつこうやって増えて行く。

石黒 役者にとってはまだ自分が出てこない、まだ出てこない、みたいな世界ですよ。本当に出てくるんですよね!?みたいな。

シモシュ 稽古を見て次のシーンを思い浮かべたりするんですか?

麻創 もちろんそう。で、いつもそんなだから、今年こそはと思いながら、遊びにも行かずに、「よーしあと一息、10ページくらいで終わるぞ」と思った時に、ホールがクローズと聞いて、もうひっくり返って。「ここまで書いてか!」と。それで呆然としたけど、あと10枚とにかく書いておこうと思って書き終えて、音楽家の方に送って、「凍結!」って言って。

石黒 あのとき、小屋の事情で、中止にするかどうか決まるのがひと月前だったので、それまで制作も待っていられないじゃないですか。だからもう当然早めに動き始めるんだけど、いやいや、なんとなくいつもと違った様子でした。チケットのはけ方が。

麻創 お客様も高齢化してるので、今回コロナのことでいつもより出足悪いぞ、という感じはあったんですよね。

石黒 あれ?っと思ったところにホールのクローズが来たのでやっぱりダメかと思って。

麻創 それを書いて、もう腐っててもしょうがないんで、12月に自分でプロデュースやるんですけど、そのための作品を書いてました。だからお仕事もありがたかったですよ。あとはずっとぼーっとして、近くに森があるんですけどそこを歩いて。

本当に外に出ないと、なんだかおかしくなりそうな気がして、かといってとても自粛の厳しい時は買い物も一人で、という感じでしたでしょ。そうすると本当に人との接触がなくなるんですね。これはダメだと思って、森を歩くようにしたの。あとは本を読むことですね。

———どんな本を読まれるんですか?

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