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【審判を守れ!】高校野球にリプレー検証は導入できる!

 前回の日記に続いて高校野球の話です!全国高校野球選手権は23日、慶応(神奈川)の107年ぶり日本一で幕を閉じました!エンジョイベースボールを標榜する「陸の王者」の快進撃、本当に強かったですね!

 さて、今大会では微妙な判定に対して「誤審では⁉」という批判がSNS上で数多く見られましたね!確かに首を傾げたくなるジャッジを目にしたシーンもありました!

 ミスジャッジのために選手が理不尽に不利益を被るのは何とも気の毒で、SNS上で「プロ野球と同じようにリクエスト制度を導入しろ!」という声が挙がるのも納得できます!

 微妙なジャッジを動画でリプレー検証する「リクエスト制度」を高校野球でも導入するのは大いに賛成です!

 選手をミスジャッジから守ることを目的とするのはもちろんですが、それと同時に……

審判を守るためにも「リクエスト制度」を導入すべきだと思うのです!

【微妙なジャッジ❶】
 今夏の全国高校野球選手権では微妙なジャッジが数多く散見されました!

 記憶に新しいところでは準決勝の仙台育英(宮城)vs神村学園(鹿児島)でのプレーでしょう!

 1-1の同点で迎えた3回、1死三塁の場面でした!仙台育英の4番・斎藤陽選手のスクイズバントを、前進守備の神村学園・岩下吏玖三塁手が松尾大悟捕手にアンダーハンドで素早く転送!本塁突入を試みた三走・山田脩也選手の触塁よりミットのタッチが早く、タッチアウト~~~!

 ……と思いきや!球審のジャッジはまさかの「セーフ!」アウトを確信してガッツポーズしていた神村学園ナインは一様に驚きの表情を浮かべました!

 最終的に仙台育英が6―2と4点差で勝利を収めたため、このプレーがアウトだったとしても勝敗は変わらなかったかもしれません。とはいえ1―1の同点から均衡を破る得点となったため、このプレーがアウトであれば以降の流れは違った可能性もありますよね!

【微妙なジャッジ❷】
 3回戦の土浦日大(茨城)vs専大松戸(千葉)戦でも微妙なジャッジがありました!

 9―6と土浦日大の3点リードで迎えた6回。3点を追う専大松戸は2死二、三塁と一打同点のチャンスを迎えました!ここで4番・太田遥斗選手の打球は三塁へ!土浦日大・鈴木大和三塁手から松田陽斗一塁手への転送より太田選手のヘッドスライディングの方が早く、セーーーフ!

 ……と思いきや!一塁塁審のジャッジは「アウト」で3アウトチェンジに!

ここがセーフなら専大松戸は土浦日大に2点差へと迫り、なおも2死一、三塁とチャンスが続くところでした!打順も5番・広川陽大選手、6番・吉田慶剛選手、7番・上迫田優介選手と試合序盤に打点を挙げていた打者が続くところだっただけに、ジャッジが違えばさらなる得点が期待できたかもしれませんでした!

【微妙なジャッジ❸】
 全国切符を懸けた地方大会でも微妙なジャッジがありました!神奈川大会決勝の慶応vs横浜戦です!

 5―3と横浜の2点リードで迎えた9回。無死一塁から慶応の1番・丸田湊斗選手の打球は二塁正面へ!4―6―3と注文どおりのゲッツーかと思われました!

 しかし!横浜・緒方漣遊撃手の足が二塁ベースに触れていないと判断され、二塁はセーフ!一塁も走者が残って無死一、二塁に!

 続く2番・八木陽選手の送りバントで1死二、三塁となると、3番・渡邉千之亮選手がレフトスタンドへ逆転の3ラン!慶応が土壇場で勝ち越し、全国切符をつかんだのでした!

 問題となったのは緒方遊撃手のプレーに対するジャッジです!映像ではつま先でベースをかすめているようにも見えました!二塁の封殺は慌てるようなタイミングでもなく、焦って踏みそびれるような状況ではなかったと思います!

 一塁のセーフはともかく二塁がアウトなら1死一塁で、その後に渡邉選手の本塁打があっても5―5の同点です!まだまだ勝負は分からなかったでしょう!

 このように勝敗や全国切符まで左右するような微妙なジャッジがあっては、「高校野球もリクエスト制度を導入しろ!」という意見が噴出するのも当然な気がしますよね!

【リプレー検証のメリットは⁉】
 ちなみにNPBでは2010年シーズンからリプレー検証によるリクエスト制度が導入されています!

 このリプレー検証導入による最大のメリットは、「一度下したジャッジを覆せるようになった」ことでしょう!

 審判だって人間ですから、当然間違いはあります!自身を持ってジャッジを下した時もあれば、その一方で「あれ?今のジャッジって正しかったかな?」と迷いが生じている時もあるはずです!

 こうしたジャッジに迷いがあった際に是正できるようになったのが、リプレー検証導入の最大のメリットでしょう!

 リプレー検証の導入以前であれば、一度下したジャッジは迷いがあっても覆せません!一度「アウト!」と言ってしまったら、「やっぱりセーフだったかなあ~?」と内心思っていても引っ込みがつきません!「オレがアウトって言ったらアウトなんだ!」と押し通すしかありません!

 そうなると微妙なジャッジを下した審判は、不利益を被る側の選手や監督から猛抗議を受けることになります!球場やテレビ中継で見ていたファンからも猛烈なバッシングを受けることになってしまいます!

 しかし、リプレー検証の導入以降は、そんな微妙なジャッジをVTRで再確認することができるようになったわけです!

 一度「アウト!」とジャッジしたものの「やっぱりセーフだったかなあ~?」と内心迷っている審判も、動画による再確認で正しいジャッジを下せるわけです!動画で確認してセーフだったら「すいません、やっぱりセーフでした」で済むわけです!リプレー検証導入前なら引っ込みがつかなかったものが、引っ込みがつくようになったわけです!

そう!「引っ込みがつかなかった」ジャッジが「引っ込みがつく」ようになったことが、審判にとって最大のメリットなのです!

 両チームの選手や監督だって、動画で再確認した上でのジャッジなら納得もします!当初のジャッジから覆ったとしても、動画で確認したのですから文句はありません!事実、昔のような監督の猛抗議ってすっかりなくなりましたよね!どこの監督もジャッジに対して非常に穏便になりました!(こないだ阪神の岡田監督が走塁妨害をめぐって怒ってましたけどね笑)

 そしてファンだって、動画で再確認した上でのジャッジなら納得するわけです!リプレー検証でジャッジが覆ったとしても、ファンも審判を過剰に叩くようなことはありません!

 そうなんです!リプレー検証を導入すれば、審判も!選手も!監督も!ファンも!み~んな納得できるようになるんです!みんな丸く収まるんです!

 全方位的に丸く収まるようになれば、審判が理不尽に糾弾されることもなくなるわけです!いいことだらけじゃないですか~!

 NPBの例を見てもメリットしかないわけですから、ぜひとも高校野球でもリプレー検証を導入しましょうよ~!

【審判が気の毒】
 ご存じの方も多いと思いますが、高校野球の審判というのは、皆さんボランティアでの参加なんですね!皆さん無報酬なんです!

 もちろん交通費や食費ぐらいは出ますが、ジャッジに対する手当というのは一切出ません!

 審判の皆さんは審判での収入がないわけですから、当然ながら審判以外にそれぞれ本職があります!その本職の合間を縫って、貴重な休日を利用して審判を務めているんですね!

貴重な休日に!おカネももらえないのに!猛暑の中!汗だくになって!ジャッジしてくださっているのに!「誤審だ誤審だ!」と糾弾されてしまってはあまりにも気の毒です!

 ご厚意で参加してくださっている審判の皆さんが不必要に責められることがないようにするためにも、リプレー検証を導入した方が良いと思うのです!

【リプレー検証導入は可能⁉】
 では現実問題として、高校野球にリプレー検証は導入可能なのでしょうか?

 リプレー検証には当然ながら動画が必要ですよね!NPBでも監督からリクエストを受けると、審判団が中継動画をリプレーしてジャッジの検証を行います!

 高校野球も甲子園で開催される選抜大会や全国高校選手権はNHKで全試合中継されるため、リプレー検証に必要な動画も全試合で確保が可能です!つまり、甲子園球場で開催される全国大会は全試合でリプレー検証が可能なわけです!

 地方大会の場合はどうでしょう?実は全国高校選手権の出場を懸けた夏の地方大会って、今年からネットサイト「バーチャル高校野球」で全試合がライブ配信されるようになったんですね!そのため北海道から沖縄まで、夏の地方大会は全試合で中継動画が確保されたわけです!リプレー検証を行える環境にあるわけです!

 もちろん、春季大会や秋季大会では中継のない試合も多く、まだまだ高校野球の全公式戦でリプレー検証を導入できる環境にはありません。しかし、夏の全国高校選手権に限って言えば、地方大会から全国大会まで全ての試合でリプレー検証が可能な状況になったわけです!

ならば夏の全国高校選手権だけでも、地方大会を含めて全試合でリプレー検証を導入してみてはどうでしょう⁉

 ご存じのとおり、夏の全国高校選手権は3年生にとって高校最後の公式戦となる重要な大会です!3年生が悔いなく高校野球を終えられるよう、リプレー検証によって正確なジャッジを下せる環境にしてあげたいと思うのです!ミスジャッジによる理不尽な敗退で高校野球にピリオドを打つことになってしまっては可哀想ですからね!

【教育の一環】
 ちなみに高校野球には「教育の一環」という側面がありますよね⁉というか、他の高校スポーツに比べて「教育の一環」を強調されている印象があります!

 日本高野連の公式サイトには「日本学生野球憲章」が掲載されていますが、その憲章にも「学生野球は、各校がそれぞれの教育理念に立って行う教育活動の一環として展開される」と冒頭で示されています!

 上記の通り高校野球は「教育の一環」ということなのですが、教育現場である学校ではさまざまな「テスト」を受けますよね⁉中間テスト、期末テスト、実力テスト、模擬テスト……いろんなテストを受けます!

 さて!そんな各種テストの際に、試験官の先生から終了時間間際に必ずこんなことを言われますよね!

「いいかみんな?よ~く見直せよ~!自分の書いた答えが間違ってないか、しっかり見直せよ~!見直しは大事だぞ~!」

 そうなんです!見直しは大事なんです!一度下した答えが正しいかどうか、見直すことが大事なんです!

 高野連の皆さん!高校野球も教育の一環なんですよね⁉ならばテストの見直しと同様に、高校野球で下したジャッジも見直しが大事なんじゃないんですか~⁉生徒に見直しの重要性を説くのであれば、審判の皆さんにも見直しの重要性を説いてくださいよ~!

「いいか審判のみんな?よ~く見直せよ~!自分の下したジャッジが間違ってないか、しっかり見直せよ~!見直しは大事だぞ~!」

 せっかく見直せる中継動画があるんだから、リプレー検証で間違ってないか見直しましょうよ~!

高校野球のジャッジだって、見直しは大事だぞ~!

と、素人ジョシは思うのでした!

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