しろるメンバー自己紹介 にっしー
SHIRORUメンバーのにっしーです。北海道出身、料理と裁縫が特技です!メンバーそれぞれの自己紹介note。僕の分はこないだ出向いた「東寺がらくた市」での出来事について雑文を書きました。ぜひ!!
下鴨神社の納涼古本市、知恩寺の月例市など、京都には定期的に開催されるかなり大規模な催し市がある。その中の一つ、東寺のがらくた市に行ってみた。
行ってみたと言ってもその存在を知ったのは開催当日の夜中 0 時半、市が始まるのは朝の 5 時だという。0 時16分一人の先輩から電話がかかってきた。「にっしー今暇?」。暇である。「今、○○(仲いい同級生)と一緒にいるんだけどにっしー来ない?」ああ、鴨川で飲んでるのかな。行こうかな。「京都駅の近くのホテr~~」んぁ!?
ということで、東寺に朝5時に行くために近くのホテルに一人千円くらいの格安プランを使って泊っているとのことだったので、合流することになった。
夜中の堀川通を自転車でかっ飛ばして25分、途中自転車はたぶん通っちゃダメな道を通ったりして、ホテルの下につく。侵入成功。今寝ると朝 4 時 45 分に起きられないと踏んでオールを決め、オールをキメる。
4 時 45 分、出発。道中、車道の電光掲示板に「やめよう。過剰積載」という見慣れない表示。夜中だしスピード注意とかじゃないんだと思いながら進んでるとその理由が分かった。 九条通と国道一号の交差点、東向きに道路が|↰|↑|↑|となっている|↰|に、そし てそこから左折した道にズラーーーーーーーーッとバン、トラック、ワゴン車の列。つまり このがらくた市に集まるパンパンに荷物を積んだ車に向けてのメッセージだったんだ。列の先ある標識を見ると[東寺 P]。全部の車が東寺に吸い込まれていく。おおおお!これは期 待できる。
東寺の南大門から入ると、そこには異様な光景が、、。まだアサヤケも始まってない暗い中、 境内に車を強引に突っ込み、テントを立て敷物を敷き、懐中電灯を片手に品出しする人、人、人。京都に大量に存在する、ほっそいみちの×2(こういう時は÷2か?)くらい細い、車とテントで自然とできた通りを一気に駆け抜けていくトラック。加えて急ブレーキで顔なじみにあいさつ。おお怖。品物は並んでさえいれば品物のようで、常連っぽいおじいちゃん、 おばさんがまだまだ 2 割くらいしかモノ出せてないでしょうが、って感じのパンッパンの トラックやバンから品出しするおばあちゃん、おじさんに「これいくら?」「1000 円」と聞いて答えて商売が成立。真っ暗だから自分が買ったものよく見えてないでしょう。大丈夫なのかな。
それにしてもどんどん車が入ってきて市の面積が拡大していく。暗いうちは準備の様子を楽しみながら一周して、明るくなったらもう一周していいの見つけたらなんか買ってみようかなくらいの心持ちで歩いていたら、広すぎて一周の 7 割くらいで太陽の方が先に上ってしまった。広すぎたほかに、出ている品物が面白すぎたという要因もある。ふっるいおもちゃから、なんで?ってくらい安い着物、新品の調理用品、磨製石器、仏像、バカでかい絵
画、おでん、竹、角、はく製、くぎ、使い方のわからない昔の道具多数、古い折り畳み式の物差し(これまで一回も見たことないのに 4 か所でおなじものを見つけた。昔はメジャーだったのかも(物差しだけに))。
なにか買いたい。こんな不思議で粋なものだらけの市で何も買わずに帰るのは野暮だ。と思い、明るくなってからは候補を絞っていった。古いものセット300 円(牛乳瓶のふたとか 入ってる)、古いブリキの電車模型、マグカップ、腕時計、双眼鏡。選ばれたのはセクシ ーなトランプ、たばこ屋の看板、数枚のポストカードでした。
店を出してる数人のおじさん、おばさんとちょっとした話をしたのだが、一つ分かったことがある。この市場に売られているものは普通なら市場に流通しないもの、つまり普段お金を出しても買えない、たどり着けないものが多いということだ。古い置物や絵、書を売って いるお店の店主に「この商品はどこから仕入れてくるんですか?」「いろんなところだよ、 こういうのが集まるところがあるんだよ。お寺とかわかるひとが集まる」「買うんですか?」 「お金なんかじゃ買えないよ。物々交換とか、、」「!!深い、!」
以上、がらくた市体験記。なんだかんだ 3 時間くらいモノを眺めていた。毎月第一日曜日、 朝 5 時からおそらく午前中いっぱい開催されている。並んでいる車は姫路、岡山、福井、 おそらく車中泊か前日入りかして集まっている人たちがほとんどだ。なぜこんな朝早くか ら始めるモチベーションがつきないのだろう、と最初は疑問に思っていた。しかし物色するうちに、それは貴重なものを扱っている以上、片付けの時間が暗いと商品を傷つけかねない、 昼入りすると道が混んで出店できない恐れがある、といった割と現実的な問題によるもので、その結果朝五時スタートという非現実に落ち着いているのかもしれない、という仮説を導いた。
是非皆さんも行ってみてほしい。
★次の自己紹介記事はメープルです!