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吹奏楽のおはなし

みなさんこんにちは。おじさんです。

響け!ユーフォニアムの推しは堺万紗子ちゃんと剣崎梨々花ちゃんです。何卒よろしくお願いいたします。

響け!ユーフォニアム、完結しちゃいましたね。
宇宙よりも遠い場所と並んで僕が最も好きなアニメです。花田十輝さんによる人間ドラマ、ぼくだいすき、みんなもだいすき。

おい!なんか文体変わってるし、お前の音楽の遍歴の話はどうなったんだよ!?って?
まー、ゆで卵たべて落ち着いて下さいー。味ついてて美味しいですー。
これも自分のおんがくの道に関わる大事なお話。

響け!ユーフォニアムというアニメは、吹奏楽部経験者にとって感想が分かれる作品ですね。
それは、吹部での活動経験が自分の人生にとってどういうものであったか、本当に人によって印象が多種多様だからです。

学校にもよるけど、基本的に吹部は文化系の中では目標設定がとても明確で、同時に目標達成に対して厳しい部活です。また、吹奏楽は50名前後の大所帯のアンサンブルによって奏でられる音楽なので、団体意識というものがとにかく重視されますね。

それで何が起こるかというと、部の目標であるコンクールに対する意識や、それぞれの演奏技術の差によって様々なイベントが起きるんですね。これだけ人数がいるんだからそりゃ毎日のようにイベントが起きまくる。
いいイベントもあるし、心が折れるイベントもある。というか、心折れることのが多い気がしますが。
学校にもよるけど、僕がいた中高は小学生からマーチングやってました!なんていう演奏技術もコンクール意識も高い人なんて最初から多くはなく、一年生は意識の高い先輩たちにより、先の見えない努力を強いられる事となりますね。これがまあつらい。
実際一年でやめる人は多かった。金管は最初のリップスラーやロングトーンで早くも挫折する人が多く、パーカスはロールができなくて挫折、そもそも楽器選びの段階、バスクラバリサクチューバなどの低音にされたのが耐えられなくてやめる人もいました。
一年次のひたすら基礎練と腹筋の鬼の指導を努力と根性で耐え抜いても二年生になった途端、同じパートに自分より出来の良い新入部員が入ってしまうと闇落ちしますね。わたしの一年間は何だったのだ、と。
響け!ユーフォニアムでもその様子は描写されており、『誓いのフィナーレ』で久石奏が言っていた「下手な先輩は存在自体が罪」という言葉は吹奏楽では非常に悪い意味での「あるあるネタ」なんですよね。

さて、ここまでいかにもジブン吹部やってました!みたいな書き方をしてきましたが、僕は吹奏楽部に中高6年間在籍してたガチの吹部経験者ではなく、中学の時と大学の時にバストロとテナーサックスで少し在籍していた程度のにわか吹部経験者です!
吹部の友人が多かったのと高校の時は軽音楽部だったので、部員ではないがヘルプ(文化祭や定演のみ参加)という形で安全圏から吹奏楽に関わっていただけなんです。そう、吹奏楽を語るに値しない不届きな者である。ガチの吹部経験者の方、気を悪くしていたら本当ごめんなさい…。

にわか吹部員時代

でもガチな部員では無かったけれど、ガチではないなりの客観的視点で吹部と結構深くかかわって、吹部には非常に思い出と思い入れがあるんです。母校が出場したコンクールは全て観に行きました。もっとも支部大会、よくて県大会のダメ金くらいの学校ではあったけど…それでも吹奏楽の楽しさも苦しさも近い距離で見て感じています。

今思えば、当時は軽音学部でバンド活動していたけど、やっぱり音楽の青春は吹奏楽一択だなって個人的には思いますね。個人練、パート練、合奏。それぞれにドラマがあって、さらに楽器ごとにも違うエピソードがあるのだから。

クラにはクラの青春、ペットにはペットの、低音には低音の青春がある。
それが50名それぞれ違ってある。やっぱり学生時代の吹奏楽ってとても眩しいですよね。僕も軽音学部じゃなくって吹部入って頑張ってれば良かったと後悔しているほどに。高校3年の時くらいに大学入ったらジャズをやりたいと思ったのは、きっとそれが根底にある理由なんだろうと。

アルヴァマー序曲やたなばた、宝島なんかを聴くと今でも当時の記憶がぶわーーって蘇ってきます。リードミスで泣いてたな、宝島のアルトのソロが空白だったな、でもみんな頑張ってやりきったな、とか。正式な部員じゃないのに、部員の気分でエモくなるんですよね。やっぱり、曲や音楽の力もあるんだと思います。

これから音楽をはじめる中高生には、エレキギターよりも管楽器を勧めたくなってしまうのは安全圏で関わった吹奏楽に対して、辛い事よりもエモい事で脳を焼かれているからだと思います。

そして、堺万紗子ちゃんだけでなく響け!ユーフォニアムに出てくるキャラクター全員が愛おしく感じるのは、自分が絶妙な距離で吹部に関わってきたからに他ならないですね。

吹奏楽は、青春を輝かせるものとして、自分の音楽観の中で深く根付いているというお話でした。


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