学びの石積Lesson002~石垣の種類~
2019年3月21日
今回は石垣に着目してみます。
というのも、
LiSsanが石垣が好きだから…
石垣の特集を始めたいから…
完全に自分のためです。はい。(笑)
まずは石垣の種類について。
普段何気なく見ている石垣も、ころころと丸い石を粗々と重ねたものもあれば、綺麗に切りそろえられた石を隙間なく積んだものなどさまざまですよね。
そんな積み方は石の加工の違いで分類されています。
ちなみに、皆さんの好みはどんな石垣ですか?
自分の好きな石垣はどの分類になるのか、お楽しみに。
石の加工の種類
まずは、石の形の違い、丸っこい石かきれいに加工されているのか…といったものです。
野面
-姫路城 黒田官兵衛の石垣-
最も古いタイプで、自然の石を加工せずに使用。
大きな石を選んで積み重ねていきます。
加工していないってことからも分かりますが、初期の石垣です。表面が加工されていなく、隙間ができるので手や足が掛けやすく登りやすいのが欠点。
打込接(うちこみはぎ)
-金沢城 石垣見本-
石垣の城の築城が急速に増えた戦国時代から登場したのがこちら。
石切り場で石を割って角張った石を使うので、隙間が少なくて、野面に比べると登りづらくなります。
-横から-
接ぐってつなぎ合わせるって意味ですが、まだ隙間は少しあります。
隙間に小さな石を詰めています。
切込接(きりこみはぎ)
江戸時代に入ってから登場したのが、こちら。
徹底的に加工して、隙間を全くなくしたものです。
野面や打込接は割石といわれる、隙間を埋める小さな石が必要で、どうしても隙間が出来ていましたが、切込接ぎは綺麗に加工してあるため、表面もまっすぐで隙間もないため、登ることはほぼ不可能です。
ただ、隙間があって、間に石があるほうがクッション性があるため、
強度で言うと切込接ぎはきれいで一番新しい技術だが、地震で石が割れてしまうこともあったようです。
石の積み方の種類
石の形の次は積み方の違いについて
乱雑なものからアートのように揃えられたものまで…
乱積み
-金沢城 本丸東面 丑寅櫓下石垣-
不規則に積み上げてあるものです。
石の大小や、縦、横などの向きがそろっていません。
ただ、乱雑に積んでいるように見えますが、安定した石垣にするには、
石同士の最適な組み合わせ具合を考えながら積まなくてはいけないため、
実は高度な技術が必要だそうです。
布積み
-金沢城 百閒堀石垣-
横一列に倣えてから、一段ずつ積んでいく行く積み方で、
横方向に石がそろっています。
同じ高さの石を選ぶか同じ高さに加工して積んでいきます。
高ささえそろっていれば、積む工程自体は高度な技術はいりません。
そのほかの積み方
基本は乱積みと布積みに分かれますが、そのほかにも積み方があります。
亀甲積み
-金沢城 土橋門石垣-
六角形に成形した石を組み合わせた積み方。
形が亀の甲羅に似ているので、亀甲積みといいます。
この画像は金沢城にある亀甲石を使ったものです。特に中央のきれいな六角形が魅力的です。
落とし積み(谷積み)
-金沢城 玉泉院丸入り口付近-
四角の石を斜めにして落とし込んだように積んだものです。
斜めにそろっているため、また違った印象を受けます。
どんな積み方がお好みでしたか?
ちなみにLiSsanはやっぱり野面積み・乱積みですね!粗々としながら、計算しつくされ、積み上げられた石たち…引き込まれます。
今回は石垣の種類についてざっとまとめました。
でも、石垣ってもっと奥が深い!!
次回はもう少し踏み込んだ内容にしようと思います。
お楽しみに♪♪
LiSsan
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