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馴染みのない柔術ルールに触れてみた
えー、少し前の話になりますが、柔術を再開して久方ぶりに柔術を観戦しに行ってきました。
ン十年慣れ親しんだルールとはディテールが随分と異なっていたので
その差についての所感を書いていきたいと思います。
その差分はざっくり言うと以下の通り。
・アドバンテージなし
・だからWガードになった状態で起き上がった方に2ポイント
・同点の場合、レフェリー判定はなし。
代わりに延長あり、延長はポイント差がついた時点で試合終了
いわゆるサドンデスだったりゴールデンスコアと呼ばれるアレ。
※Vゴール?懐かしい…
何とかルール的な固有名詞は出しません。
柔術やってる人ならわかって頂けると思っていますし、
どっちが良い悪いの話をしたいわけではないので。
ン十年前からタイムスリップしてきた人がいきなり違うルールで戸惑う、
そんな醜態をお楽しみ下さい(苦笑)
アドバンテージなし
これについて一番最初に思った事は
「アタックに対しての担保がない」と言う事です。
例えば関節技で腕を伸ばし切ったのにフィニッシュ出来ず結局エスケープ。
と言うシチュエーションがあったとします。
慣れ親しんだルールではニアフィニッシュに対する評価として
アドバンテージが与えられますがこのルールでは何も得られません。
ちゃんと極めきれる様にしなさいよ、と言われればそれまでなんですけど、
骨折り損のくたびれもうけ感は若干否めないと感じてしまいます。
また、ほぼパスガードあるいはスイープできていたにも関わらず
結果として元の状態、なんてシチュエーションでも
ポイント的には何も動きません。
なので自分から仕掛ける事に対して慎重にならざるを得ないな、
と感じました。
勿論、アドバンテージがないからこそ動きやすい部分もあるので
わっしょいわっしょいではあるんですけど。
実際見ていた何試合かはルールの違いで結果が変わっていただろうな、
なんて試合も見受けられました。
もちろんルールが違う事は前提なのでそういう競った試合で勝った方に
あれこれ言うつもりはゼロです。たらればの話ですしね。
ただ、場やルールに適応した戦い方ってあるよね、とは強く感じました。
だからWガードになった状態で起き上がった方に2ポイント
つまり単純に引き込めば良いってわけでもなくなります。
Wガードで頑張って下取って、やっとこさ返せても2-2にしかなりませんし。
両方引き込みたいなら両方ガードワークに自信があるタイプでしょうから、
2-2になった時点で最初に立って追いつかれた方が有利に試合を運べる結果になると思います。
結果Wガードと言う文化は廃れざるを得ないでしょうし、
Wガード前提で仕掛ける技も自然と制限されるでしょう。
他にも細かいルールの違いはあるみたいなのですが、
大きな差分として目に付いたので例として挙げさせて頂きました。
同点の場合、レフェリー判定はなし。代わりに延長戦
これが一番大きな違いだと感じました。
戦術や作戦に大きな影響を与えそうです。
特に一部のスタミナお化けを除いてその配分だったり、
延長がある事で最後の1分、数十秒とかの攻め方をどうする、とかは
選択肢が多い分、慣れ親しんだルールより難しいのではないでしょうか。
また、延長はスタンドから再開になるので、スタンドでの展開が得意な人の方が戦術の幅は広がりそうです。
例えば本戦で何とか凌いで再開後に一発テイクダウンに賭ける、なんて戦術も普通に出来そうです。ん?元キックボクサーでラッパー???…はて???
あと、ン十年前より3秒キープが厳密になっている気がします。
見ている方はレフェリーが3秒カウントのリズムを手で取ってくれるので
判り易くて良いですがやってる方からすると長ーく感じそうです。
実は
「ポイント2-0残り数秒で負けてた方がスイープ、けど3秒キープする前にタイムアップ」
なんて事がありました。
いつぞやのノブトウさんの事じゃないですがまさしくこんな感じ。
初のASJJFに出場。東京国際冬季。
— ノブトウ (@nobutou) December 2, 2023
初戦、0-0で迎えて最後ハーフから後転スイープ狙ったら、まさかの時間切れ。延長戦になり敗退しました😇 今回の試合は過去イチ反省が多かった。
あのヨースキさんが審判。動画で見ると明らかに3秒経ってないのに悔しがってる自分が恥ずかしい😇 pic.twitter.com/ToSMCQ3aAe
参考記事はこちら
その辺は時代の変化なのかもしれませんね。
と言うわけで雑にまとめ
戦術の選択肢は慣れ親しんだルールより多いのではないでしょうか。
だからこその難しさは確実にあると思います。
当たり前ですけどルールに適応した戦い方ってありますよね。
特に延長については普段の練習から自分で意識して取り組まないと、
対応が難しそうです。
本線を延長がないつもりで目一杯戦ったとしても
差がつかなければロクな休憩も取れずにすぐ再開。
かといって延長を考慮して体力を温存したのにも関わらず
土壇場でポイント失って負け、なんてことも普通にありそうですし。
前者は想像するだけでしんどくなりますし、
後者は思うだけで心理的なダメージがデカいです(苦笑)
恐らく慣れ親しんだルールより分かりやすく見やすい、
かつ確実に決着する様にしたいという意図を感じるルールな気がします。
実際、アドバンテージの基準もレフェリー判定も結局のところ
「ま、これは審査員さんの好みなんで」と言われればそれまでですし、
それで揉めたりすることもありそうですしね。
その意図はわかるのですが、アドバンテージ無しや延長有りは実は消極的な戦術を採用させかねないですし、実際その様な試合もいくつか見受けられたので、結果としては余り上手く行っていない様に感じられました。
と、しろおび()が思った事をつらつら書き殴ってみました。
そして私が観戦した大会はレフェリーの皆様、ほぼほぼずっと出ずっぱりでした。まともに休憩取れてないのではないでしょうか。
神経使うでしょうし選手よりハードだった気がします。オツカレサマデシタ。。。
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