武井亮の「負けられない」の勝率を検証してみた
皆さんは競馬予想をするときに何を参考にしますか?
例えば近走成績、データ、調教タイム、コース適性、馬場適性などなど使う予想ファクターは人それぞれだと思います。
そして、厩舎取材から得られる関係者コメントも紛れもなくその一つです。池江調教師や堀調教師のように馬の状態があまり良くないことを示唆するコメントを出す人がいる一方で、めちゃくちゃ調子がいい、負けられないと強気のコメントを出す人もおり、コメントのタイプはさまざまに分かれます。
そんな中、吹くタイプのコメントをよく出す調教師の一人が皆さんご存知、シュトラウスやハーツコンチェルトなどを管理する武井亮調教師(43)です。
武井師はこのように「勝てる」よりも上の表現である「負けられない」という言葉で自信をアピール。結果はというと、上から2着、4着と「負けられない」と息巻いているにもかかわらず、負けています。
ハーツコンチェルト以外の馬にも同様に強気のコメントを出すことが多い武井師。では、その”吹いているコメント”がどこまで信用できるのか、結果を集計して証明していこうと思います。
◎検証ルール◎
2023年1月1日から2024年6月9日に行われたレースが対象
武井師が「勝ち切ってほしい」、「負けられない」、「確勝」、「勝てる(と思っている)」、「決めたい」など確勝級のコメントを出した馬の当該競走の結果を集計する
このようなコメントを出すということは、”かなり自信はある”という証拠でしょう。人間だから100%とまでは言いませんが、せめて70%ぐらいは複勝圏内に入っていてほしいものです。そうでなければ、信用するに値しません。では、気になる集計結果を見ていきましょう。
まずは勝率と複勝率、「ここで決めたい」などと言っておいてこの数字というのはもはや論値だと思います。そんな自信を覗かせるコメントを残しておきながら、半分ぐらい複勝圏内から外れているという状況。気にしろよ、武井亮。
続いて回収率の方も見ていきましょう。基本的には「勝てる」、「決められる」という馬ばかりなので、オッズもそこまでつきません。したがって16%の勝率に対して単勝回収率が54%というのも妥当な数字と言えるでしょう。
(参考までに一番オッズがついた百日草特別のアーバンシックは単勝オッズ4.1倍でした。)
一方で複勝回収率はなんと112%!!先ほども言ったように集計対象になっているのはそういう馬ばかりなので、複勝オッズも1倍台がほとんど、稀に2倍台になるぐらいなはずですが、どうしてここまで回収率が跳ね上がったのか。実はこの「勝てる」、「決めたい」と言っている馬の中にも穴馬がいて、そのうち3頭が複勝圏内に入ってきているのです。
いずれも中穴程度の馬、そして興味深いことにナスノカンゲツとハビレは次走以降で勝利、ラパンラピッドも勝ててはいませんが、好走を続けています。これらを踏まえると、以下の結論が導き出せそうです。
基本的に人気していて吹いたコメントを出している馬は疑った方がいい
ただし、コメントのわりに人気していない馬は勝つとまではいかないが、3着以内に入ってくる可能性があるので、複勝やワイドの軸として馬券を購入しておいて損はない。
走る穴馬、人気の盲点になっている馬を見つけるファクターとして厩舎コメントを活用してみましょう!!
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