28本全部虫歯になった人が虫歯0本の子育てに成功した理由
私の歯は全部治療歯だ。
最も虫歯になりにくいと言われている犬歯さえ治療済。
実家は飲食店で食堂を経営していた。保育園児だった私は看板娘として常連客に可愛がられ、特に私を気に入っていた中村のじいちゃんは100円玉を毎日私にくれた。
お金を落とさない様に握りしめ、近所の駄菓子屋に行ってお菓子を買うのが私の日課だった。
さらには祖父母や親の箸でご飯を食べ虫歯菌に感染もしていたのだと思う。
共働きで忙しい両親は私の仕上げ磨きなんてする訳もなく、私が歯磨きせずに寝ても怒るような親ではなかった。
おそらく歯科医療従事者がこの話を聞けば、現在の私の口腔内を容易に想像できるのではないだろうか。
幼児期は乳歯は溶けて前歯は真黒
(虫歯進行止の薬を塗ると副作用で虫歯の部分が真黒になる薬を前歯にも塗っていた)
小学生になり永久歯に生え変わった歯はすぐに虫歯になり、中学の頃には全歯の治療を終えていた。
年頃になり、歯磨きの習慣はついてはいたが20代になると治療歯から2次齲蝕。(治療したところから進行する虫歯のこと)治療でけずり詰め物は大きくなった。
30代ではさらに同様の理由で虫歯が進み、被せ物の治療が中心になった。
奥歯は銀歯だらけで今もしっかり笑えない。前歯は詰めたところは変色して黄色いか所があちこちにある。神経の治療で真黒に変色した数本の歯は自費治療したため高額の治療費がかかった。
歯磨きだって大変で
歯ブラシ→フロス→歯間ブラシ→舌ブラシ→洗口液と毎晩大忙し。
夜間の歯磨きにかかる時間はだいたい30分〜1時間。
天然歯には自浄作用が働き、汚れも付きにくいそうだが治療歯や被せた歯はびっくりするほど汚れが付きやすく落ちにくい。
けして歯磨きが好きだから時間をかけて磨いてる訳ではない。
そこまでやらないと歯肉炎で腫れて出血し、磨かないと歯と歯の間には食べ物が挟まったままの状態でもれなく口臭も付いてくる。
そんな口腔内がコンプレックスの私が唯一気を付けた事それは
自分の子どもには虫歯を作らない
私がやった事
①おやつの内容、時間、量に気を付けて与えた
(手づくりのおやつ、おにぎり、ニラせんべい的なものを中心にした)
②3ヶ月に1回歯科医院での定期検診とクリーニングとフッ素塗布
③本人磨き+親の仕上げ磨き(小6まで)+フッ素入り歯磨き粉を毎晩使用
(朝は時間もないから1分程度親の歯磨き
夜間の仕上げ磨きは5分程度でうがい→歯磨き粉を使用し全体をさっと磨いたらうがいせずに終了)
上記を徹底したおかげで子ども(現在は社会人と高校生)は虫歯ゼロ。綺麗な歯だねって褒められる機会も多い。
そんな子供を見ると歯が綺麗って幸せだなと思う。
自分が歯で困り、惨めな思いをたくさんしたから子どもの歯はちゃんとしたかった。
歯磨きを頑張れたのは自分が28本虫歯になったからだと思う。
財産はあまり残してあげられなかったけど、綺麗なその歯はダイヤモンド以上の価値があると母は信じている。
そしてそんな私にも今年に入り転機到来。
コロナが明けてマスクを外す機会が増えたのがきっかけ。
歯が隠せず、自信が無くて人付き合いがさらに億劫になってしまった。目を見て笑えない。相手の目線が自分の歯を見ている事に気付くと恥ずかしくて倒れそうになる。
コンプレックスがあるせいか自分の歯が抜け落ちるという怖い夢まで見る始末。
幼少期から悩み続けた虫歯と見た目。
50歳という節目を迎える目前、いよいよ逃げる事にも疲れ果て、クリーニングで歯を白くしよう、気になる銀歯や詰め物の変色を全部治そうと決意。10年ぶりに痛い時しか行かない歯科医院へ通院を始めたのだ。
幸い先生は優しくて説明上手。注射針の進歩か注射も痛くないし、奥歯の銀歯も白い歯が保険適用になったと先生から嬉しいお知らせもあった。
インプラントも入れ歯もブリッジもあるけれどやっぱり自分の歯にはかなわない。
私なりに自分の歯と今一度しっかり向き合おうと大きな一歩を踏み出した。50代、たくさん笑ってお友達も増やしたい。
最期に
なくしたものを嘆くより、今あるものを大切に!
自分の歯と笑顔に自信が持てる様、今から治療に励みたい。
自分の歯が変わればなりたい自分になれる気がする。
私の人生も少し変わるのかなと思っている。
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