新築の構造金物の推奨組み合わせ 3選
みなさん、こんばんは。クリスマスイブで年末感が強まり、☎も少なくなってきました(えっ?うちだけ??)。というわけで、新築の構造金物の推奨組み合わせを紹介します。
木造用の金物は種類が多くて難しいです。どれがいいか?結局お金で決まる場合もありますし、プレカット屋さんが選んだりもします。しかし設計事務所からみたら、性能や価格も大事ですが、チェックのしやすさなども大切です。できれば種類は少ないほうがいいとかもあります。ここでは、DJしろなまずが、2024年末現在で選んだ3つの組み合わせを紹介します。
できるだけ金物種類を少なくする(カナイ)
メインプレート(5kNまで・外周)
チビフリーダムコーナー(5kNまで・コーナー)
フリーダムコーナーF-C10(10kNまで・床合板ありのものも別途必要)
フリーダムホールダウンB(15~35kNまで)
メーカーをカナイで統一して、種類の少ない組み合わせを作ってみました。
柱頭柱脚を4種類で使い分けしますのでチェックしやすいです。フリーダム系は使い回しが楽なので覚えておくと楽です。特にチビフリーダムコーナーは合板ありなし両方同じ仕様でいけるので重宝します。合板仕様とそうでないものの使い分けは目視で十分に訓練しておく必要がありますが、施工する側にも周知させないといけないので、慣れていない場合は注意が必要です。
スタンダードな組み合わせ(タナカ)
フラットプレートSD(5kNまで・外周)
フックコーナー(5kNまで・床合板ありのものも別途必要)
シナーコーナー(10kNまで・床合板ありのものも別途必要)
ビスどめホールダウンU15kN(15kNまで)
ビスどめホールダウンHi28kN(28kNまで)
ビスどめホールダウンHi43kN(43kNまで)
主に耐震等級3のときに使う仕様です。2階建てなら43kNあるとだいたい大丈夫です。金物数も少なく、施工性も良いので多く採用していただけます。フックコーナーをリトルコーナーに変える指示を頂くこともありますが、一度使うとフックコーナーを使いたい職人さんが増えるのでこの組み合わせにしました。だいたい説明しなくても職人さんがきちんと施工してくれるので楽な組み合わせです。ビスどめホールダウンHiは従来品よりビスが少ないので好まれます。またこの耐力が絶妙で設計しやすいのもポイントです。ただしアンカーボルトには注意が必要で専用品を使ったほうが良いでしょう。
安定の組み合わせ(カネシン)
BXエースプレート(5kNまで・外周)
ライトコーナー(5kNまで・床合板ありのものも別途必要)
スリムヘビー10(10kNまで・床合板ありのものも別途必要)
プルースホールダウン25(25kNまで)
プルースホールダウン40(40kNまで)
カネシンで統一してみました。まあ、これもよく使いますが個人的にプルースホールダウンより、タナカのビスどめホールダウンHiのほうが守備範囲が広いですから良い感じです。15と20は使わず25に統一します。これが嫌な職人もいるので、その場合は、15kNのビスどめホールダウンUを加えます。
普通は、これに15kNの柱頭用のビス止め金物を使うのではないでしょうか?ミドルコーナー15とかオメガコーナー15とか。ただ現場で土台に使う方も多いので、私は避けています。土台は余程のことがないと15kNはアンカーNGになるので避けていますが、そのあたりは設計者によるんでしょうね。