危険な木造の間取りの例(4)
第1回 北側玄関に多い例
第2回 2階建ての壁なしビルトインガレージ
第3回 階段が短辺にある建物
第4回 ビルトインガレージの外壁線が2階とずれている
近年の木造3階建てでも、まだ見られます。雨漏りや床の不陸が多いので構造設計者は避けたいですが、敷地に制限がある場合は仕方がありません。メリットとしては、車庫を広く取れる事でしょうか?
今回の建物は、ビルトインガレージ面が、他の壁などがあり、余裕がある建物です。この手の計画はビルトインガレージがありながら、安全に建てられるのでお勧めなのですが、敷地面積次第なのが辛いところ。
しかし、この建物には耐震上好ましくないところがあります。車庫の右側の壁が2階とずれています。これは、建ぺい率・容積率の関係で、屋根を付けていない建物が多かったです。
このよう建物の欠点は、車庫の壁で、2階の地震力をうまく受けられないこと。形状が複雑で床が下がりやすいこと、雨漏りしやすいこと、です。せめて屋根があれば少しはマシなのですが。梁だけで重量だけでなく地震力も受けてしまうので、どうしても弱くなってしまいます。ビルトインガレージの中でも、この形状は弱いので、中古で買うときは注意が必要です。
最近の新築でこの形状は減ってきています。新築の3階建てならそれなりに安全を講じて作っているので、トラブルは減ってきてはいます。ただ不安定な形状なので、できれば避けたいところです。
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