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二日目 詳細入力と計算テクニック ~夏休みにHOUSE-ST1で木造構造計算をマスターしよう~

 はい。モデルはきちんと出来ましたか?似たような形でも梁が繋がっていなかったり、ズレているだけで計算できません。拡大して見たりして確実に入力できているか?確認してみてください。

 では、2日目です。昨日入れたものは、ほぼ意匠設計者でもわかる内容だったと思います。ここからが本番です。構造計算では、建物をできるだけ実状にあった重量にする必要があります。それを本日やっていきます。そして基礎以外の計算を行ってみて、エラーがでないか?確認しましょう。

二日目④ 床・天井を入力してみよう
二日目⑤ 屋根を入力してみよう 
二日目⑥ 特殊な荷重を入力してみよう

まずは動画を見てください。今日の動画は時間が少ないですが、重要な事項が非常に多く含まれています。何度も見直してマスターできるようにしてください。特に⑤、⑥は複雑な建物を構造計算するのに必須です。④は入力は簡単ですが、意外と間違えやすいです。1日目と違い構造計算っぽい入力になっています。

ここで構造計算の大まかな形が見えていないと3日目で必ず挫折するので、簡単に構造計算の仕組みを説明します。

 まず構造計算は、建物の荷重(重量)を構造計算的に正しく計算することが最重要です。そのための便利なソフトが構造計算ソフトだと思ってください。よく形状を正しく入力することが重要と勘違いしている人がいますが、構造計算ソフトは意匠ソフトほど精巧に入力は出来ません。形状にでない重量(積載荷重とか)があり、考え方も特殊です。
 重量が正しければいいというわけではなく、その重量が、どのように部材に伝達されるか?が重要になります。全体で同じ重さであっても、位置が違えば、部材サイズも変わってくる可能性があります。
 正しい建物の荷重がでれば、地震力が算出されるので、あとは構造計算ソフトが入力した部材が安全か?正しく計算してくれます。もし構造力学など知らなくても、計算は自動でされます。逆に構造力学などいくら詳しくても地震力が適正になっていなければ、正しい計算結果にはなりません。
 風に対しても同様で、正しい見付面積を算出し、風力係数を適切似設定すれば、風圧力が出てきます。
 じゃあ、荷重を適切に計算できて、壁や材料などの知識を極めていけば、構造計算書を作成できるのでは?と思うかもしれませんが、それは本当です。ただ、何か起こったとき、複雑な建物を設計するとき(ソフトの基本機能で設計出来ないもの)などは、やはり必要となります。そして実務では、そのような建物のほうが多かったりします。なので両方平行して学習していくことをお勧めします。力学系だけでは木造構造計算は出来ません。木材の特性などを知っていないと思わぬ事故になります。テクニック的なものもあります。
 構造計算をマスター出来ない人は、何か一つにこだわっている気がします。そこを突破しないとできないとか。そういうことはありません。まずは上記を理解のうえ、力を抜いて挑戦してみてください。

動画を一通り見たら、スライドに従って入力してみてください。

いかがでしたでしょうか?HOUSE-ST1の入力は、きちんと荷重が計算できるように入力することが最重要です。漏れなく、適切に荷重を入力することによって、構造計算で必要な壁量や梁サイズなどを算出してくれます。

今日の段階で計算を一通りできるようになりましたが、明日、基礎を含め更に詳細に計算出来るようにしましょう。本日はお疲れ様でした。

3日目は8月11日に公開します。3日間の受講を終えて、アンケートにお答えくださった方には、本講座オリジナルのExcel補助シートをプレゼントいたします。

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