木造耐震補強の合板耐力壁で使いたい釘・ビス
こんにちは。まだまだ暑い日が続きますが、もう9月も下旬にさしかかります。耐震補強工事が本格化していくシーズンになります。そんなとき、いつもの材料でふと疑問に思ったりしませんか?今回は何気なくいつも使っているN50の釘についてです。
木造耐震補強で、構造用合板の耐力壁はメジャーです。N50という釘を所定に打ち込むため、誰でも施工ができるのがポイントです。その釘を工夫してみませんか?というのが今回のお話です。
めり込み軽減JIS釘
構造用合板耐力壁は、釘を所定の間隔でしっかり打てば耐力がでる反面、めり込みなどを最小限に抑えないと強度が落ちます。そこでめり込み軽減機能を搭載した釘が販売されています。もちろんJIS規格なので、普通に使えます。従来釘に比べて、60%以上もめり込み軽減できるそうなので、施工も監理も楽になりますね。釘打ち機も今までの物が使えます。サクッと置き換えてみてはいかがでしょうか?
亜鉛メッキのNZ釘
メッキをしていない一般的なN釘を合板に打つと、黒染みがついてしまいますね。クレームにも繋がりますし、錆びは嫌ですね。そこで耐食性が高いメッキ処理されているNZ釘が登場しています。この釘もN釘と互換性があるので、置き換えられます。ステンレス釘よりも手軽です。公共事業などでは、既に多用されていますが、住宅でも有用です。
性能アップのCN釘
ツーバイフォー向けの50㎜の釘はCN50という規格で、こちらは若干太くなり、性能が上がります。なので診断ソフトなどの調整が必要になるのが難点ですが、性能があがるのは嬉しいものです。CN釘釘にも上記のめり込み軽減タイプやメッキタイプが販売されています。
頭部径を大きくしたXL釘(エクセル釘)
鉄丸釘XL-N50は、従来品の頭部径6.6mmに対し、JIS規格内で収まる7.1mmに大きくした釘です。それ以外は変わりませんが、頭部が大きいことによって面材へのめり込みを抑制します。またメッキをした、めっき鉄丸釘XL-NZ50もあります。こちらは公共物件など耐食性を求められるシーンで使われることが想定されますが、住宅でも使いたいものです。
耐力壁ビス
釘ではないですが、大臣認定取得しているので、耐力壁として使えます。3倍と4.9倍を選べます。通常のビスだとどうしても粘りがないので地震には不利になるのですが、この耐力壁ビスはその弱点を改善しています。残念ながら新築用です。また大臣認定ならではの面倒な点もあります。そのへんが改善された耐震補強用のビスが出てほしいものです。他に似たもので、構造用耐力壁工法合板ビス(GH5ビス)という商品もあります。