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昨晩(10月7日)の最大震度5強の地震について~震度について考える~

最近、日本各地で、若干揺れが大きな地震が増えているな、と思っていたら東京付近で最大震度5強の地震が発生しました。幸い怪我人も少なかったのですが、交通網は大きく乱れ、エレベーター閉じ込め、水道管トラブル、ネット障害など発生しました。

一般に建物が倒壊し始める震度6弱程度よりも小さな地震で、上記のようなことは発生します。今回の地震も予想通りの影響が出ました。

一般に、地震の揺れ強さは震度で示します。これは、計測震度計で測定した揺れで自動的に判定されるため、客観的な数値が出るだけで無く無人で運用可能で、データ収集が容易です。また全国に大量に地震計が設置されたため、地域毎に細かい差までわかるようになりました。じつは1996年までは、震度計と体感による観測によって震度を出していました。震度判定も現在とは異なります。なので1996年4月をはさんで、過去とその後では同じ揺れでも震度が異なる場合があります。震度5強とか強弱がついたのもそのときですね。

しかし、客観的になった反面、実際の被害と照らし合わせていないため、地震の揺れと建物などの被害が合わないということもでてきました。例えば、東日本大震災の宮城県栗原市は震度7が発生したことで有名になりましたが、栗原市内では家屋の倒壊はほとんどなく、市内に死者及び行方不明者はいなかったそうです。同じく震度7だった熊本地震(2016年4月)では、耐震等級2の建物が倒壊したり死者がでたりと大きな被害がでたのと対照的でした。逆に最大震度6弱だった2018年6月18日の大阪府北部の地震は、死者4人、負傷者434人、全壊9、半壊87、一部損壊27096と大きな被害がでました(「大阪で観測史上初の震度6弱」は誇張しすぎ? 気がかりな震度インフレより)。このようなことはが発生するのは、震度は地震の揺れを表す指標の1つであり、他にも建物などに影響を及ぼす要素があるということです。

なので、震度を過信しすぎるのは問題です。地震計が多い事から、東京などでも市町村毎に震度がでますが、同じ市内でも揺れは大きく異なることがあります。なので報道の震度も参考程度に考える必要はありますし、上記のこともあるので、震度だけで一喜一憂しないほうが良いですね。

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