木造3階建ての耐震診断に必要なもの
木造3階建ての耐震診断を行う際に必要なものは、木2とは違います。木造3階建ては、準耐火構造のものが多いうえ、断熱材もあるし、天井懐が狭いものが多いです。よって、天井裏を覗いても何も見えないことがほとんどです。また耐震診断ソフトに入れても、その評価は?なので、それなりにたくさん診断してデータを揃えないと判断が難しいです。また、その当時の木造3階建てが置かれている環境なども頭に入っていないと、お手上げですね。
・木造構造計算ソフト
耐震診断でも耐震性は一応数字で出てきます。しかし木造耐震診断を依頼する方の何割かは、風での揺れが不安で来ます。そのため風圧力などの検討も行いますので、木造構造計算ソフトは必須です。計算書があっても再現することもあります。計算方法もいろいろですし、今ほど安定していませんしね。また梁などの部材の検討でも使います。今回やった木3も、構造計算ソフトで解析して弱点が分かったこともあります。個人的に木造3階建ての耐震診断に、構造計算ソフトは必須と考えます。
・サーモグラフィー
先ほども書きましたが、準耐火でなかなか入るところもみるところもありません。見える範囲も狭いです。そのため非破壊で調査できる器具が必要です。1つはサーモグラフィーです。筋かいや、雨漏り箇所を見つけることができます。もちろん絶対ではありませんが、調査では重宝します。低価格なものは発見精度も低いので、それなりの性能のものをお勧めします。最低でもHIKMICRO B10程度はお勧めします。
・360度カメラと長い自撮り棒
木造3階建ては狭い敷地が多く、外壁など引きで見ることが出来ないところが多いです。それどころか、人が外壁を見る敷地に入れないことも多いです。その場合、3m自撮り棒と360度カメラで調査します。狭小住宅ならこれで間に合いますが、もう少し長いものもほしいところです(腕の力が必要ですが)。360度カメラは被写体の構図を決めないでも撮影できるので撮影時短になります。動画モードで撮影してあとから見るのが良いです。
バルコニーから屋根を調査したり、床下の行けない部分を調査したり、いろいろできるので、今となっては必須のアイテムです。
他にも、ノウハウなどいろいろあります。建物に合わせて事前に準備する必要があります。それはどの建物でも同じなのですが。参考にしてみてください。