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秘すれば花。奥ゆかしい「大人の」楽しみ。
秘すれば花
最近長瀬智也さん主演のドラマでも出てきた能の言葉。「秘すれば花」と聞いて皆さんは何を思いましたか?
最後まで読んでもらえると「私も比喩を使いたい!!!」になっている。かも。
今日の3文noteは「あなたの得意なことは?」です。この二人との取り組みも13回目!一緒に読むと「自分の得意」が見えてくるかも。
ちなみに「秘すれば花」の意味は
「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」
(秘密にすれば花となり、秘密にしないと花にはならない)
「比喩」これが僕の得意とすることです。今思えば小学生の国語の授業で比喩について学んだ時のことを鮮明に覚えているんです。しかも2種類ちゃんと。
直喩・隠喩覚えていますか?
一般に直喩は比喩とわかる言い回しを用いるのに対し、隠喩は文字通りに解釈すれば比喩とはわからないような形で表現される。
例えば「空のように広い心」は直喩。「空よりも広い心」は隠喩。
こんな風に表現は自由なんだーって。
○秘すれば花
いきなりですが僕は「和」の風情が好きです。
「I Love you」
よりも
「月が綺麗ですね」
だし、
「Good by」
よりも
「お後がよろしいようで」
が好きだ。
落語が大好きだし、これから茶道も始める予定もある。
今日は天気がいいね!と言う一言を無駄だと思うか、そこから何かを感じ取れるかで人生は大きく楽しみ方が変化すると思っています。
だって同じ景色を見て自分は感動できるマインド。これって幸せじゃないですか?(学ぶ意味を深ぼるなら下の本がおすすめです)
他にも日本人特有の「へり下り」であったり「尊敬語」であったり。素敵な日本の言葉は数えきれない。そう感じています。
そんな中でも僕が「比喩(特に隠喩)」に興味を持つきっかけとなる人。
それは「村上春樹さん」でした。
○村上春樹さんとの出会い
巨大な灰色猿がハンマーを持ってどこからともなく部屋に入ってきて、僕の頭の後ろを思いきり叩いたのだ。
大学生の時、読み漁った小説は村上春樹さんでした。
主人公の名前が「僕」であったり、読んでも理解しきれない比喩表現や何を伝えたいんだろう?と言う「読み手に考えさせる世界観」が魅力的だったんです。
そこからは直接的な言い回しにはあまり興味がなくなり、隠喩に深い楽しみを覚えました。
○入れる→咀嚼→出す
比喩と言ってもやっていることは
入れる→咀嚼→出す
頭の中はこう。
例)「反芻の意味を伝えるとき」
入れる(うんうん。聞くよ。反芻?)
咀嚼(それは一旦入れて、噛み砕くって意味だな?)
出す(牛の噛み返しと同じですよ)
自分なりに言い表すには理解が必要だし、理解するには聞かないといけない。根本は「きちんと理解する」ですね。
でもそれってメリットあるの?…もちろんあります。
○比喩のメリット3選
1、説明上手になる
2、話に奥行きが出る
3、面白い人になれる
1、説明上手になる。
この表現はつまりこう言うことを言いたいのかな?僕はそんな風に考える癖がつき、例え話をするのが得意になりました。しかもその人に合わせた例え話ができる能力が身についたんです。
薬屋さんなら「葛根湯みたいな感じだよ」
占い師なら「愚者に似た意味ですね」
こんな風に相手の土俵に乗れることでコミュニケーションが円滑になっていくのを楽しんでいます。
意味さえ理解してしまえばどう外に出すのかを考えられる。その人に合わせた表現が。しかも伝わらないと全く意味がないので、相手のことを考えるきっかけにもなります。
2、話に奥行きが出る
楽しい話とつまらない話の違いは「驚き」にあると思います。
「やばい!主人公はどうなるの?」と言うサスペンスや「あの終わり方ってどう言う意味!?」と言う恋愛ドラマ。早く次が見たいーと興味をそそるのは「驚き」です。
外に殺人鬼がいるのにカーテン開けるなよー…ほら!出た!!!
人は驚きに寄っていく生き物。それは防衛本能だと思います。逆に言うと「驚きに寄ってくることはわかっている」と言うことです。
比喩を使うと「どう言うこと!?」を引き出せます。
巨大な灰色猿がハンマーを持ってどこからともなく部屋に入ってきて、僕の頭の後ろを思いきり叩いたのだ。
先ほど紹介した村上春樹さんの一文。
「灰色の猿!?ハンマー?叩かれたの!?」どう言うこと?これを考えさせる。
本編では「すごく眠い」の表現でした。皆さんはどう解釈しましたか?
3、面白い人になれる
つまりはこれに尽きる。
私とあなただけしか知らない秘密を比喩すればきっと恋人に好かれるだろうし、「竜巻に入ったことある?」と聞けば「え!?入ったの?」と興味を惹くことができるでしょう。
僕なら頭の中がおもちゃ箱みたいな人と付き合っていたいですね。皆さんはどうですか?
○おすすめの学び方
多くの比喩を導き出すにはたくさんの情報・いわば雑学が必要になります。言ってみれば「人生に無駄はない」と言う考え方。そう考えると「なんだこの拷問のような話…」も明るく考えられますしね。
おすすめの意識の持ち方は簡単。
「それってどう言うこと?」を過去に置いてこない。
これだけ。
調べたりその場で聞いたり。
「ふーん」(興味ないわー)
はNG。笑
「あー!そう言うことね!」を引き出すためのツールであり「ちょっと考えたい!」と、深ぼる楽しみにもなるのが比喩表現。是非意識してみてください。
お後がよろしいようで。
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