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チョコレートと生チョコレート
生チョコレートが日本に誕生したのは今から30年くらい前のこと。
今では当たり前に売っているものだけれど、初めて聞いた時には
「生のチョコって、チョコはみんな生でしょ?」
というごく普通のツッコミを自分自身に投げかけました。
私の中でのチョコレートは、集中したい時に食べる、板チョコとアーモンドやピーナッツの入ったチョコレート。そして、ガトーショコラを焼く時の湯煎で溶かす製菓用のチョコレート。
食にはあまり興味がないため、珍しいものや流行っているものを食べる、食べに行くということなど、したことがありません。というわけで、生チョコについても全く興味がありませんでした。
それから、20年くらいが経った頃。
同僚で、自称「食べること大好き女子」さんが、礼儀正しく配列された、綺麗なチョコレートの箱を右手に持ち、左手には、これまた可愛らしい「ピンチョス」が入った入れ物を持ち、「どうぞ」と言って私に差し出しました。
「生チョコ、大丈夫ですか?」
「ありがとう、でも、初めて食べる。」
「(゚o゚;;」
彼女は私と反対で珍しいものを片っ端から食べ歩く人なので、私のその一言に少々引き気味でした。恐らく「わー!これ大好き!」という言葉を待っていたのでしょう。
申し訳ない。
「どうぞ、どうぞヽ(´o`;」
(そこまで言われたらね。)
まず、左手にあるピンチョスが入った容器から1本拝借し、美しく整列された生チョコの右上の角のチョコに刺しました。
成人式の振袖の襟元のショールをつけているような、ココアパウダーに身を包んでいる生チョコさん。可愛らしいお姿でしたが、ずっとみているわけにもいかないのですぐにいただきました。
「何これ、美味しい」
チョコレートなのに、チョコレートではない。
これが率直な感想。
調べてみると生チョコとは生クリームが入ったチョコレートとなっています。
「その、生、か!」
じゃ、生どら焼きも?生キャラメルも?
みんな、「生」がついたものは生クリームな訳なのお??
もう!早く行ってよ!
バレンタインデーはもう何年もしていません。
でも2月14日からだいたい30日後、今の姓となった日。
ガトーショコラを焼きます。
そして貴腐ワインと一緒に食するのが定番。
貴腐ワインは極甘の白ワイン。
白ワインですが、琥珀色でトロッとしているところがお気に入り。
ブランデーにも近い濃厚さが、濃いめのガトーショコラと意外と相性が良いな、、と。
私は思います。
(まぁ、お酒はほとんど飲めないのですが (°▽°) )
生チョコレート、一回くらい作ってみようかしら。