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5年に一度の試練

健康診断は毎年あるが、うちの会社では5年の節目にそれは人間ドックに変わる。
そう、あの恐怖から5年、経ったということだ。

私は健康診断の波に乗れない。
検査を順番にコロコロとベルトコンベアに乗っているように受けていく。
動作が遅い私にとっては自動改札のタッチが微妙にできずピンポーンと流れを止めてしまうアレのような、検査する人の流れを止めがちになる。

「すまぬ、とくに具合が悪いわけではないのだけど、おそくて、すまぬ」
と、心で伝える。


きのうの朝、3時半に起きて身支度し始発同然の電車に乗った。
ローカル電車に揺られて約3時間。

病院に到着。

「今日は雨上がりなので、富士山がみえないなー」
そう、ここは静岡県伊豆。


遠くまで来たな、と、なるべくカロリーを減らさないようにゆっくり歩く。
お腹空いた。。

受付を済ませて、問診して、血液検査。
「これ終われば、なんか飲める」
っが、しかし今日は遺伝子検査もあるため余計に血を抜かれているので、いつもより長い。
「オチャノミタイ、」

だが、タイミングを失い、お茶を飲む前に次の検査に案内されてしまった。

腹部エコーは少し若めのお兄さん。
「え、」っと躊躇しながら挑む。
ぐりぐり当てすぎだよ、っとあばら骨に食い込ませている手を止めたかったけど、まさかそんなことは言えず。

血圧測る頃はクラクラしてきて、
脈拍は50を切っていた。

眼底検査の光にめまいして、
胸部CT検査の台に揺られてめまいして、
肺機能検査で酸欠になって、
マンモグラフィーは、女子にしかわからぬ過酷にひたすらガマン。。


ふっー。

っとなんとか午前をクリア。

お昼はお弁当が出た。
お腹は空いているのに食べる気があまりしない。
「おにぎり持ってきてよかった」と自分で握ったおにぎりを食べながら
気分転換に、楽しみにしていた「ホットスポット」を見ながら過ごした。

「あぁ、ここの撮影場所も富士山のとこだったー」

富士山はどっちのもの?
という質問が頭をよぎって、笑った。


午後は簡単な検査で終わり、夕食や宿泊棟の説明を一通り聞いて、


やっと個室に

「つつまれましたー。」「つかれたー」
ベットにバターン!!




会社の系列の病院で受ける人間ドック。
5年に一度は反強制のため来なくてはならない。
関東にも病院があるのに、と総務に掛け合ったが
「壮年の方は、、」と
「ムムム。。。」ナントモ。

5年前の出来事があるので私は極力来たくなかったのだが、仕方がない。

でも、5年前のことは繰り返したくないので、胃カメラと大腸カメラの検査はキャンセルした。大腸カメラをキャンセルしたら「腸内フローラ」を調べる検査に変えてくれたので、ちょっと嬉しかった。

夕食と温泉でのひと時をすませて。
早めに就寝することにした。


「明日は晴れるといいな」

朝のお散歩。

「どうか富士山がお顔を出していますように(。-人-。) 」






やった!
鳥居の中から
雪がつもってるー
お散歩中のおじいさんが教えてくれた絶景スポット


ヒンヤリとした空気が心地よくて、見るも鮮やかな富士山がそこで待っていてくれました。
ヒヨドリやモズも楽しそうにその歌声を響かせ、河津桜はもう間もなく咲くぞ、と言うかのように準備は整っているようでした。


この子、きっとモズさん。
ツイーツイー。
河津桜はもうちょっとね。



妖精さんのいるメタセコイアは少し寒そうでしたが、その存在感は魔法を纏っているかのようで、私もそこに立つと優しさに包まれている気持ちになりほっこりしました。



ようせいさん、いる?



あら、私はここに何をしにきたんだっけ。。

あらら、もうこんな時間。


では、これから午前の検査を3つほど受けて帰宅します。

帰りももちろんローカル電車で。


ではでは、いってきまーす!














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