松本けんじ 高知県知事候補 第一声演説 2019/11/07
お集まりの皆さん、おはようございます。木曜市ご出店中の皆さん、お買い物中の皆さん、ご通行中の皆さん、たいへん大きな音でお騒がせをいたします。今日はじまります高知県知事選挙に挑戦をする、県知事候補の松本けんじです。どうか最後までよろしくお願いいたします。
いよいよこの日がやってきました。先ほどからありましたとおり、広田選対本部長、武内副本部長、いろんな方に支えられて、ここまで来ることができました。あとは一気にみんなで一緒に走り抜けて、この高知をよりよいものに変えていくために、どうか最後まで力を貸してください。よろしくお願いいたします。
私は7月の夏の参議院選挙に、いろんな方に支えられ、市民と野党の統一候補として選挙をたたかいました。その時も今回と同じく17日間のたたかい。木曜日にはじまり日曜日に終わる。こないだやったときはそちらの鷹匠公園でした。少し場所を移動してこの場所で、また皆さんにこうやってご挨拶させていただいています。
参院選に続いてこの知事選挙に出る。それを決意したのは、自然と人が共生をするこの高知県の姿が失われてきているということを、参院選のなかでも、またその前にたたかった衆院選のなかでも、いろんな方から聴いてきたからなんです。
ある山間部に住む男性は「この集落は自分の代でおしまいだ。バスが週に2本しか来ない。ここで生きていきたくても生きていけないんだ。だから仕方がないんだ」と、諦めとさみしさをにじませて私にそう話してくれました。
賃金が低くて高知で働き続けられない。そんな私と同世代の若者たちともたくさん出会ってきました。
この人口減少・過疎化という課題は、これはそこに暮らす人の責任ではありません。そして高知県だけの努力で解決できる問題でもない。それは、尾崎県政のもとでも、一次産業に光をあてて産業振興をやってきた、きめこまやかな防災減災対策やってきた、いろんな努力やってきた、にもかかわらずこの人口減少という課題には歯止めをかけることができなかった。この現実にもあらわれています。
この人口減少という課題の根っこには、やっぱり国の政治があるんです。だって当たり前の話。尾崎さんが、県民の皆さんが、一次産業で振興しようって頑張ってる。でもその裏側で、国の政治がTPPやってEPAやって農産物の輸入自由化して、バンバン海外の安い食料を国内に輸入してきたら、どんなに高知県が一生懸命頑張ったって、それは国の政治によって、その努力は水の泡にされてしまうんです。
中小業者の皆さんが一生懸命商品開発して、産業振興に加わって頑張ってる。その裏側で国の政治が消費税の増税を、県民の反対の声を無視しておしつけてくる。こんなことやられてたら、どんなに高知県民の皆さんが努力したって。常に国の政治がそれを破壊してきた。
だからこそ私は尾崎県政のいい部分を引き継ぎながら、国に対しておかしいことはおかしいと県民の立場でものを申して変えていく。その展望を持つことこそが、この高知県が目の前に立ち向かっている人口減少という課題を突破する最大の鍵だと思います。だから選挙に出るんです。どうか皆さん、高知県民の努力と、そして国の政治を変える展望を持つ松本けんじ、私松本けんじに、どうか高知県の課題解決の力を貸してください。よろしくお願いを申し上げます。
そして国の政治を変えるという努力と同時に、私はこの高知県が持つ豊かな可能性をもっと広げていきたいと思うんです。なんといっても、この高知の最大の魅力は豊かな自然環境です。私も18歳で福岡から高知に引っ越してきて、そしてこの場所で暮らし続けようと、そう決意をしたのはこの豊かな自然環境。その自然環境といっしょに暮らす多様な人たち。そういう人々の中で私も一緒に生きていきたいと思ったから、この高知に今暮らし続けています。
この豊かな自然環境、それを最大限生かす産業とは何か。やっぱり農林漁業です。地に足のついた営みで高知の隅々に農林漁業で生きていける、そういう環境を整えることは高知らしい食や文化、まさに観光の源ともなるものを作り出すことになります。
そしてその自然を生かした自然エネルギー、再生可能エネルギーにももっと取り組んでいきたいと思います。乱開発ではなくて小規模の地域に根差した再生可能エネルギー、これは産業にもなります。そして災害が起こった時に復旧復興に向けて重要な役割を果たすことにもつながります。この自然エネルギーをもっといろんな意味でも取り組んでいきたいと思います。
そして高知県内で最大の雇用の場でもある医療・介護・保育、こういった分野で働く皆さんの待遇をしっかりと改善をしていく。
これらを組み合わせていけば、高知県はどんなふうに変わっていくでしょうか。
農林漁業で高知のいろんなところで暮らしが営めるようになる。再生可能エネルギーが産業になる。医療介護保育などの分野で働く人が安心して暮らし続けられて、地域にしっかりと根を張っていく。
そうすれば、そこに人の営みが生まれます。生業が生まれます。人が住み病院があって買い物できる場所があって、小さいかもしれないけど学校があって、そういう場所が、生き続けられる場所が、高知県全体に広がっていきます。そういう高知県を、私は県の努力と、国の政治を変える展望を持って、誰一人取り残さない県政をみんなで一緒につくっていきたいんです。
そしてこの誰一人取り残さない県政は今の学校現場、教育にこそ必要だと思っています。
小学生、中学生、そして高校生の皆さん。今、学校の先生はものすごく長い時間働いています。一日8時間と決められた労働時間をはるかに超えて13時間、そういった長時間労働が学校の中に蔓延しています。
確かに先生がやるべきこと、やった方がいいこと、それはたくさんあります。でも私は、先生が、あなたたち生徒が困ったとき話したいことがあるときに、ちゃんとそばにいられる、それこそが学校にとって一番大事なことだと思うんです。
今、学校には本当にたくさんのテストがあります。全国が行っている学力テスト、そして高知県が行っている学力テスト、実力テスト・単元テスト・中間テスト・期末テスト・毎朝のミニテスト、本当にテストが多いです。先生も大変です。確かに必要なテストもあります。でもテストの点数だけがあなたを測る物差しではないと私は思うんです。
自分の意見が言えること。しんどいときに誰かに「助けてほしい」って頼れる力を持つこと。「不思議だな」「もっと知りたいな」そう思えることと出会えること。点数だけでは測れない生きるための可能性や力をあなたたちは沢山持っている。その力も可能性もそして学力そのものも、安心できる学校、こどもが「自分がここにいていいんだ」と思える安心できる学校があってこそ伸びていくと思うんです。
だから私は高知県版の学力テストを廃止をして、先生の数をきちんと増やして、先生がこどものそばにいられる時間を増やしたい。こどもたちが話したいことがあるときに先生がちゃんとそばにいられる、そういう学校をつくっていきたいと思います。そして「子育てするならやっぱり高知県だね」そう言われるような子育て支援にも、もっと力を入れていきたいと思います。
最後に県民の皆さん、県職員の皆さん、市町村の皆さん。私はあなたの知恵と力こそがこの高知県をよりよくしていく原動力だと思います。国の言いなりではなくて、高知のことは高知で決める。私たちのことは私たちが決める県政へ。誰一人取り残さない県政へ。ここでいっしょに生きよう。私松本けんじに、どうかあなたの力を貸してください。心からお願いを申し上げまして第一声を終わらせていただきます。皆さん最後までいっしょに頑張りましょう。ありがとうございました。