張子面試作
妖怪になるための準備をしている。出来るかどうかはともかく、出来そうなことを一つずつこなす。
今は面を作っている。軽さと造形のしやすさから張子にする予定。
張子面の試作メモを残す。
土台
紙粘土と、土台に水で丸めただけの新聞を使用。
新聞が乾いて広がって形が崩れそうな気がしたが、今回は問題なかった。糸などで絡めても良いだろう。
本番は木片に麻紐を巻き付けて作りたい。形を安定させやすい。新聞紙に粘土を貼り付けるにはふにゃふにゃなのだ……。
針金で骨格を作り、アルミホイルでだいたいの肉付けをすることも考えておく。
今回は形のイメージを作るためにリアル寄りに作った。最終的にはデフォルメしてツルッと単純な形にする予定。
造形時の注意点。当然なのだが抜けない形を作ってはいけない。鋳型と同じだ。土台を取り外せなくなるようなパーツがある場合は分けて作るように。
紙粘土にはラップを巻くかニスを塗る。ラップは浮いてしまうようならなんとかするべし。なんとか…。土台と張子を剥がしやすくするためである。
土台の完成品。
手順
1.作った土台にラップを巻く
2.貼るための新聞紙と半紙紙をほどよい大きさに千切っておく
3.新聞紙を水で濡らして貼る
4.デンプンのりを水に溶かして半紙を貼る。ひたすら貼る。
5.乾いたら下地を塗る
6.彩色
紙を貼る
まずは水のみで1層目を貼る。今回は新聞紙を使用。2層目からは水で溶いたのりに紙を浸しつつ貼る。4周くらい貼る。以降は半紙を貼る。なるべく凹凸が出来ないように平らに。
厚手の張子用の和紙もあるらしい。くるっと一度で巻いて貼ったりするらしい。細かく裂いた紙を貼っていく方法と比べると仕上がりの滑らかさが違う。
思っていた以上に凹凸を表現出来るようだった。
とはいえ紙を貼る段階である程度平坦になる。細かめの細工をするならば、埋まることを見越して土台の彫りを想定よりも深くするのも良いだろう。
ツルッとした土台なら綺麗に再現されるはず。
のりは古い上に雑なデンプンのりを使ったら水に溶けずに難儀した。次回はきちんとした物を用意する。
洗濯のりも物によっては使えそうなので試してみる。
心配していた芯の新聞紙だが、粘土乾燥後に綺麗に引っこ抜けた。
面としてもそれなりに固さが出ている。
何層にしたか覚えていないがかなり貼った。
本番はもう少し耐久力を上げたいので紙の層を厚くするべし。
下地塗り、彩色
乾いたら胡粉……を使いたいが今回はジェッソで代用。こちらも乾かしつつ何層か塗り重ねる。やすりなどで形を整えても良いかもしれない。
平らになれ!と思いながら何度か塗ったが、元の凹凸を隠しきるには大変な労力がかかるので今回はこのまま進める。
どうしても埋めたい傷はパテとか紙粘土などで埋めていく方が良いだろう。
彩色。
今回は気の向くままに色と模様をつける。
やすりはかけなかったがそれほど酷くざらつくことはなかった。かけるにこしたことはないだろうけれど。
所感
なんとかなるものだ。
地元では張子の文化があまりないためいまいち正解がわからない。もう少し研究したい。
妖怪になるための道のりは険しいが、一つずつ試していくことにする。
次回は実際の面の形とサイズで作る予定。