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【櫻坂46 東京ドーム公演 DAY2】そして伝説へ

2024年6月16日(日)櫻坂46東京ドーム公演2日目。

2日間のべ11万人動員。新曲「自業自得」初披露。みいちゃん(小池美波)の復帰。BACKS LIVEと4th YEAR ANNIVERSARY LIVE開催のサプライズ発表。3期生楽曲「静寂の暴力」の衝撃。

トピックだらけの2日間が嵐のように過ぎ去り、まだ熱が残っています。説明されなくても、グループの現在の勢いを語って余りあるライブでした。みんな輝いていた。眩いぐらいに。そして心から楽しそうにパフォーマンスしていました。

天ちゃん・・・!君はいま輝いてるから!

「overture」から最後の「櫻坂の詩」まで、完璧でした。これまでの櫻坂のライブを全て見たわけではないけれど、過去イチのライブでした。特に3期生が存在感を示したライブとして、きっと語り継がれる。乃木坂のバスラで5期生が既に主役級の活躍をしているように、この2年あまりで「新参者」たちが急速に台頭してきて現在の勢いに繋いでくれたように感じます。

そう、2年前には今の状況は考えられなかった。


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◾️忘れ物を取り返す

3月に始まったアリーナツアーの福岡公演で東京ドーム追加公演が発表された時、嬉しいと同時に意外な気もしていました。少し不安だったのです。

前回の東京ドーム公演は2022年11月。初代キャプテン菅井友香の卒業公演を兼ねたツアー最終公演の会場が東京ドームでした。以来、約1年半ぶり。同じドームクラスでも、首都圏を拠点にする坂道グループにとって東京ドームは他のドーム球場とは意味合いが異なります。

歓喜の場であり、同時に試される場所。

今回の公演後に知ったのですが、実は前回の東京ドーム公演は全席ソールドアウトとはいかず、アリーナ席を減らしてスタンドも一部使用しないレイアウトで2日間のべ8万人の動員だったそうです。(6月17日付 日刊スポーツ)

東京ドームの標準的なキャパを考えて、2日間のライブでのべ動員数が10万人に届かなかったことは「力不足」と言われても仕方がない。箱が大き過ぎる分、埋められなかった時のダメージも計り知れないものがあります。「わざわざ東京ドームでやる必要があったのか?」と指摘されても言い訳ができないのです。

僕自身は、2年前の公演に現地で参加して、ゆっかーの最終公演ということもあり、ただただライブの雰囲気にのめり込んでいただけなので、あの時はキャパ云々など何も考えていませんでした。

欅坂時代から苦労を背負い込んでここまで来てくれた女の子です。東京ドームで、満席で送り出してあげたかった。

ただ、彼女たちは悔しくて泣いていたのかもしれない。

この年の暮れ、櫻坂は欅坂時代から続いていた紅白歌合戦連続出場を逃します。ゆっかーからキャプテンを引き継いだまつりちゃん(松田里奈)の最初の仕事は、紅白落選をBuddies(と広く世間の人たち)に伝えることでした。

(2022年に書いた投稿↓)

2022年の東京ドーム公演2日間では、ライブの最終盤に欅坂46のovertureが流れ、欅坂の楽曲が数曲披露されました。当時、コロナ禍がまだ完全には開けていなかったこともあり、コールは禁止、歓声は構わないという状況でした。

欅坂のovertureの方が歓声が大きかったという指摘もありました。メンバーがショックを受けたんじゃないかと。

ゆっかーの卒業がかかっていたので、彼女の思い出である欅坂の楽曲をもう一度披露すること(特に「不協和音」)は、自然な流れだと思っていました。

その一方で、櫻坂の楽曲のみでライブをやりきれるほど楽曲の数は揃い始めているのに、いまだに欅坂に頼らなければいけないのかという見方もできたように思います。欅坂時代を知っている(体験している、共有している)身としては、欅坂の楽曲を封印せずにパフォーマンスしてくれたことへの感謝もありますが、一抹の不安を感じたことも事実でした。

大切な思い出であると同時に、最大の足枷にして試練。

モヤモヤした気持ちの直後に訪れたのが紅白落選という知らせでした。「なぜ?」という気持ちと同時に、「やっぱり」という気持ちが芽生えてしまったこと。それがショックでした。

東京ドーム公演は紅白出場者発表の1週間前。出場者の選考はもっと前に行われ、NHK内で決定されるので、東京ドーム公演が行われる段階ではすでに「落選」が決定していた。それを裏付けるように、東京ドームをSOLD OUTできなかった事実。NHKの選考基準には賛否両論ありますが、見るべきところはちゃんと見ているという現実を突きつけられました。

彼女たちは、何色なのだろう?

モヤモヤした気持ちの正体は、そんな疑問でした。4年前、2020年9月に欅坂からの改名が発表された時、ゆいぽん(小林由依)が読み上げる告知クリップに記されたメッセージは「まだ何色にも染まっていない 真っ白なさくらのように」でした。

彼女たちは、今、何色なのだろう?

欅坂時代と違い、櫻坂はコンスタントに楽曲の制作が進んでいましたが、定められた工程で時間が流れていくほどに、問いへの答えが見つからなくなる。櫻坂は徐々に人気と体力を奪われ、沈んでいくのか、ほとんどそんな風に思った時もありました。

そこにフレッシュな風を吹き込んでくれたのが2023年に新加入した3期生でした。

「まだ何色にも染まっていない 真っ白なさくらのように」

1期生、2期生にとっては何よりも刺激であり、かつての自分を思い起こさせる存在だったのではないかと思います。時を超えた写し鏡。

自分たちは、今、何色なのだろう?

2023年6月にリリースされた6枚目シングルが「Stat over!」。曲名の意味は「やり直す」。

「Make it zero! Make it zero!
 今日までずっと持ってたものなんてどうでもいい
 見栄張るな カッコつけるな
 冷めたら二束三文のプライド」(『Start over!』作詞:秋元康)

開き直りとも取れる強烈な歌詞のように、櫻坂はもう一度、息を吹き返すことになります。

続く7枚目シングル「承認欲求」(2023年10月)から、表題曲の歌唱メンバーに3期生も合流。この活動期間に開催されたのが、3坂道の新期生たちによる単独公演「新参者」(2023年11月〜12月)でした。櫻坂の場合、選抜入りしている3期生メンバーは別スケジュールで行動するケースもあり、3期生自身、初めて「選抜/BACKS」に分かれて稽古やリハーサルを行うことになりました。この時のことを、3期生の美羽ちゃん(村山美羽)が雑誌「FLASH」のインタビュー記事(2024年2月)で語っています。

「新参者のレッスン期間中は、3期生がひとつになれていないなと感じる瞬間がよくありました」「みんなで話し合いをして、思っていることを言い合って」「その瞬間があったから、本番ではひとつになっている感じがあって楽しかった」

村山は3期生の一番最初の顔合わせと「BAN」披露に向けたレッスン期間に、メンバーをまとめる役目を自分から進んでやってくれた子として知られています。今ではすっかりクールキャラとして定着しているものの、かつての理佐(渡邉理佐)を思わせる頼もしいメンバーです。そして理佐に匹敵するほど、綺麗な子です。

そして11月にZOZOマリンスタジアムで「3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE」を開催。同所で行われたライブでの史上最大動員数を記録(2日間でのべ7万2000人)。紅白歌合戦に2年ぶりの復活出場も決定し、文字通り不死鳥のように櫻坂は人気を回復しました。

「二束三文のプライド」をかなぐり捨てて、自分たちの色を「zero」から作り直したこと。定まった色である必要もなく、誰かに決められるものでもない。これまでの苦労や苦悩がそれぞれの織りなす色として昇華され、唯一無二のものになっていった。欅坂時代から応援し続けたファン層も、櫻坂に改名して以降のファン層も、半信半疑でたまたまライブを見に来た新規層も、みんなまとめて興奮の中に巻き込んでいく。「Start over!」の振り付けには、センターのかりんちゃん(藤吉夏鈴)がメンバーの上に乗って、心臓の鼓動のように脈打つシーンがあります。心の渇きと心臓の鼓動のように、見るものの心を鷲掴みにして放さない強烈な個性の集合体。それが櫻坂46がたどり着いた一つの形のように思います。

前回の東京ドームから1年半。櫻坂にとって二度目となる東京ドーム公演は、運営が「オール・ソールドアウト」をニュースとして発表するほど、力のこもったものになりました。前回の悔しさが伝わってくるようでした。万感の思いを込めた「SOLD OUT」。

さあ、忘れ物を取りに行こう。あの場所にしかない、忘れ物を。

僕の小さな不安は、杞憂に終わるほど、強烈な2日間でした。思いがひしひしと伝わってくる、メンバーや制作スタッフの「これでどうだ!」という挑発的な情熱がダイレクトに伝わってくるのです。

あのバカでかい東京ドームに試されるのではなく、櫻坂が試しているような、頼もしさと力強さは、2年前にはなかったものでした。

本編の最後に披露された、9枚目シングル表題曲「自業自得」。一心不乱に踊るセンターの3期生、山下瞳月の姿は、欅坂から続く櫻坂センターの系譜を受け継いで自分なりに昇華させたものでした。てち(平手友梨奈)が命を削って紡いでくれた伝説、それを受け継いだひかちゃん(森田ひかる)がいて、ほのす(田村保乃)がいて、天ちゃん(山﨑天)がいて、れなぁ(守屋麗奈)がいて、かりんちゃん(藤吉夏鈴)がいて、そして今、しいちゃんがいる。

「自業自得」のMVは1stシングルを思わせる白基調のロングドレスに、四方八方から様々な「色」が投げかけられ、みるみるドレスの色が変わっていきます。今の櫻坂46を象徴するように、既製品として機械的に染められた色ではなく、貪欲に突き進んできたからこそ獲得できた唯一無二の色なのです。

今回のシングルは「9枚目」。欅坂がリリースできなかった幻の「9枚目」に、今ようやく到達しました。

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◾️会場内点描、特別ブース

何枚か写真を撮ったので載せておきます。


今回のデジタルサイネージ
前回2022年のもの
そして2019年 欅坂時代のもの

今回はSpotifyの特別ブースがありました。

長蛇の列でしたね

ブース内には歴代のアーティスト写真(シングルリリース時の集合イメージ)が並び、最新シングル「自業自得」は巨大パネルもありました。

しいちゃんの直筆サイン入りです
終演後のみ撮影可能でした

◾️終演後に神ファンサがあったって本当?


本当です。初日の方はわからないのですが、2日目はありました。2日目は僕は見切れ席(注釈付き指定席・・・天ちゃんが昼食付き指定席と勘違いしていた席です)でしたが、退場アナウンスが流れ始める頃に、バックステージの部分、上の写真で言うと左下のグラウンド部分にメンバーが現れ、ステージ横やステージ裏でメンバーを直接見られなかったBuddiesに向けて5分ぐらい?ファンサに応じてくれました。ほとんど目の前まで来てくれて、みんなで我を忘れて叫び続けました。天ちゃんがこっちを見て指差してくれた気が勝手にしています。幸せな時間でした。見切れ席も捨てたもんじゃない!

◾️DAY2 セットリスト

櫻坂46 4th ARENA TOUR 2024 新・櫻前線-Go on back?- IN 東京ドーム
2024年6月16日(日) 開場15:30 / 開演18:00 / 終演20:46
影ナレ 山﨑天・山下瞳月

00. Overture
01. 何歳の頃に戻りたいのか?
02. 泣かせて Hold me tight!
03. 恋が絶滅する日
04. 摩擦係数
05. Nobody's fault
06. Cool
07. Dead end
08. 桜月
09. 流れ弾
10. 何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう
11. 恋は向いてない
12. 真夏に何が起きるのかしら
13. 心の影絵
14. 油を注せ!
15. 静寂の暴力
16. マンホールの蓋の上
17. BAN
18. 承認欲求
19. Start over!
20. 自業自得
EN. Anthem time
EN. ドローン旋回中
EN. Buddies
EN. 櫻坂の詩

*通常の指定席に加え、見切れ席(注釈付き指定席)、バックステージ席まで開放。海外向けチケット含む。全てSOLD OUT。2日目のみ配信あり。
*動員5万5000人(2公演のべ11万人動員)。


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