櫻坂46「I want tomorrow to come」MVロケ地を巡る~ロケ地巡り#17~
2024年10月23日にリリースされた櫻坂46の10枚目シングル「I want tomorrow to come」表題曲MVのロケ地巡り(一部除く)をしてきました。
MVは9月25日に公開されました。メインのダンスシーンに対して、夜の街中をさまようメンバーの姿が細かくインサートされていきます。暗闇に映える照明や街の明かり、手にしたライトの光がメンバーの姿を印象的に浮かび上がらせ、曲調の変化に合わせて加速度的にMVが激しさを帯びていきます。初めてデモ盤を聴いたメンバーが「どこがサビ?」と感じたほど、4分13秒の中でいくつもの展開があり、ラストは夜が明けていくように画面全体が柔らかな光に包み込まれ、メンバー一人ひとりの感情豊かな表情で締めくくられる印象的なMVになっています。
■ロケ地① ふじさんメッセ(富士市産業交流展示棟)大展示場
メインとなるダンスシーンが撮影されたのが、ふじさんメッセ(静岡県富士市柳島189-8)です。
今回は東京都内のロケ地をメインで巡ったので、こちらには直接行けていません。天井の特徴的な銀色のダクトがMVでも映っています。
今回、一番メインとなるこの場所が最後まで分かりませんでした。どこかの倉庫か、アリーナであろうことは想像がつきましたが、手がかりはMVに映り込んでくる天井のダクトぐらい。東京都内か関東近郊と目星をつけても同じような倉庫スタジオや展示ホールがたくさんあり、なかなか見つけられませんでした。
メンバーのブログにはMV撮影の際に撮られた写真がいくつかアップされていましたが、セットや機材の傍で撮影しているので全体像が分かりません。手がかりになったのは、メンバーが配信している「さくみみ」の#410(10月22日配信分)でした。この日は、ひかちゃんと天ちゃんが出演していましたが、MV撮影の裏話で「富士山見えましたね。他のメンバーが話してたらしいけど」という話が出てきます。
「富士山」をキーワードにして改めて探し直して、ようやく見つけられました。Googleの地図上では確かに富士山が望めます。
幕張や有明など、都内か周辺で撮影していると思いきや、こんなに遠くまで撮影に出ていたんですね。
■ロケ地② 高樹町地下横断歩道
01分29秒 的野美青のシーン
港区南青山6-7 高樹町交差点付近にある地下横断歩道です。「富士フイルム西麻布ビル」のすぐ前にあります。頭上を首都高が走っています。同じ監督の他MVでも多用されているようで、六本木や南青山のきらびやかな街中にありながら、異空間に迷い込んだような不思議な場所です。
■ロケ地③ 千代田区大手町 大手町プレイス前の高架下
01分32秒 谷口愛季のシーン
JR東京駅のやや北側(神田駅がある方向)にある高層ビル「大手町プレイス」の前の交差点です。
JR山手線、京浜東北線、中央線、中央本線(中央東線)、東北・上越新幹線が頭上を通っています。
ここも他に似たような高架が多いです。この後出てくる夏鈴ちゃんのシーンの近くです。画面右奥に店の看板らしき白っぽい四角が見えていますが、現地で確かめたら肉専門ビストロの看板でした。店名はなんと、BANでした・・・。
■ロケ地④ 前述③の交差点南側にあるロータリー
02分20秒 藤吉夏鈴のシーン
高架を走る電車と高層ビルを背に佇む、かりんちゃんのシーンが撮影されています。③の場所から線路沿いに南向きに進むと、道路が半円を描いてロータリー状になっています。タクシー寄せのようになった場所に立って撮影したようです。すぐ後ろの高架を走り抜けていくのは中央本線(中央東線)の電車だと思います。
③の場所のすぐ近く。「イーストタワー」横のヘアピンカーブの場所です。すぐそばに歩道橋があり、ここで歩きシーンが撮影されたようです。
■ロケ地⑤ トピレックプラザ屋上駐車場と屋内駐車場
02分27秒 山﨑天のシーン
江東区南砂にある大型ショッピングセンター「トピレックプラザ」の駐車場で撮影されています。最寄り駅は東京メトロ東西線「南砂町」5番出口です。ここではLEDライトを手にした天ちゃんが屋上駐車場と屋内駐車場を駆け回るシーンが撮影されています。屋内の方はK-9という柱番号がMVに写っています。
■ロケ地⑥ 千代田区 内堀通と行幸通の交差点
03分18秒 山下瞳月のシーン
04分27秒 ラストのクレジットバック
皇居の近く、場所としては内堀通(都道301号)と行幸通の交差点です。東京駅丸の内中央口からまっすぐ進んだ先です。
この場所を撮りに行ったつもりが間違えました。
出張で東京に出る機会があり仕事終わりで③から⑥を徒歩と電車で移動したのですが、予想以上に時間がかかった上に大雨に降られ、予約済みの新幹線の時間が近づき、で間違えました・・・。しーちゃんのシーンなのに。歩きながら探すとどこも似通っていて間違えやすいです。次に行く機会があったら撮り直そうと思う。
なお、この間違えて撮った大手町交差点の近くには東京メトロ「大手町」駅のC11・12出口があり、そのそばに乃木坂46の「夜明けまで強がらなくてもいい」MVの撮影地となった大手町1stスクエアビルがあります。
■楽曲とMVの感想
今回は、出張で東京に出る機会が何度かあり、仕事終わりで巡ってみました。基本、徒歩と電車で移動するので、限られた時間で全て回るのは困難ですがずっと楽曲を聴きながら歩き回っていました。
黒を基調にした今回のMV衣装がめちゃくちゃ好きで・・・!「黒は女を美しく見せるのよ」とは、とある映画のセリフですが、カッコよくて美しくて官能的。徐々に激しさを増していくダンスに呼応するように、メンバーの表情が上気し、火照り、情感豊かに変化していく。少女であることを脱ぎ捨てて、大人の女性へと進化していく強烈な色気を感じさせるのです。
その「色気」の正体とはなんだろう?
前作の「自業自得」は東京ドーム公演の際に生で見ることができましたが、イントロの激しい振り付けは全員がぴたりと揃う、引きの絵で見ていたいと感じました。そこにダイナミズムを感じたから。対して今回の楽曲は、「個」に集中して見ていたいと感じます。
それぞれが、それぞれに「光」を求めて動き続ける。歩き、走り、時に立ち止まり、喜怒哀楽が押し寄せる中で、やがて救いの手のように差し込んでくる暖かな光と出会い、涙を流す。
楽曲の複雑さと合わせるように、それぞれのメンバーが物語の語り部となり、それぞれの表情で感情を表していく。
ダンスの難易度やスキルの高さばかりに目が行きがちですが(それは最近の流行りなのかもしれません)、櫻坂46の本来の持ち味は、欅坂46時代から受け継がれてきた「表現力」にこそあるのだと思っています。
今回、櫻坂46にとって節目となる10枚目のシングルです。より鍛えられ、洗練され、色気を纏った唯一無二の表現力により期待が高まる。そう思わせてくれる楽曲であり、MVでした。
2024年11月12日