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今日の1戦 その5

久しぶりな1戦。何を取り上げようかまたまた悩む………というのもオリンピックが終わったので、オリンピック競技の事も気になるし、伝説のTHE MATCH(今度の自民党総裁選のキャッチフレーズにまでなってる。正直腹立たしい!)についても語りたい………



今回は今の格闘技界の盛り上がりを確実にした、そんな試合を紹介しよう。それがこちら!




RIZIN.18
堀口恭司 vs 朝倉海 

愛知県での初RIZIN
だからこその堀口恭司、という試合
堀口勝利確実と思われていたのだが………


今話題の朝倉海が本当の意味でトップ選手になった試合だ。対戦相手堀口恭司は最強のメイドインジャパンの異名を持ち、UFCからRIZINへの逆輸入ファイター。あまりの強さに国内敵無し、海外勢も追いかけてきた選手達も返り討ちに。しかもこの時はベラトールバンタム級王者まで獲得し2冠王。日本人ではPFP(パウンドフォーパウンド)堂々1位の選手だ


対して朝倉海。当時兄の朝倉未来と共に、不良格闘技団体アウトサイダーからのし上がってきた、いわば成り上がり選手だ。強いことは分かっていたのだが、まだまだこれから………と当時思われていた



それで組まれたバンタム級(MMAではフライ級の1階級上)の1戦がこちら。当時RIZINバンタム級の絶対王者たる堀口恭司、対して人気実力上昇中の朝倉海…………まあ試合予想は圧倒的に堀口恭司の圧勝と思われていた。実際私もそう思っていた


が、結果は動画のとおり。やはり勝負はやってみなきゃわからない、実際1ラウンド1分08秒TKOで朝倉海の勝利で終わった。朝倉陣営は徹底的に堀口対策をしていたので、対策としてカウンターを用意していた。見事そのチャンスがやってきたわけだが………現実そこに合わせられるかと言えば、よほどの度胸が必要になる


加えて堀口自身はこの時点で右膝十字靭帯断絶があり、手術を後に回しての強行出場ではあったのだ。もちろん敗因の1つではあるが、完全に研究しつくされていたからこその結果だ。堀口恭司も一切の言い訳はなかった


当時堀口恭司ファンだった私にはとてつもないショックな結末…………だが、最後まで残りチャンピオンベルトを朝倉海に渡そうとする彼の姿と、きちんと丁寧な挨拶をする朝倉海……ある意味最も見たい格闘技がそこにあった


このシーンはYouTubeにはないが、本当に素晴らしい時間であった。勝者は敗者を労い、敗者は勝者を称える。そして終わったらノーサイド………この美しさこそスポーツだし格闘技だ。さらに再戦というストーリーがあるのもまたいい。実際この試合には再戦があったわけだし…………

この時はカーフキックで堀口恭司のTKO勝ち
大みそかにリベンジを果たした
これも研究の成果と言える
勝つためには相手を知らないといけない
孫子の言葉は今もいきている


ともかく人気先行と言われた朝倉海は見事に勝利、一夜にしてバンタム級、そしてRIZINのトップ選手となった。もちろん順風満帆だけではなく紆余曲折あってだが、今年中に世界最大の格闘技団体UFCでデビューも決まっている。その相手はいきなりフライ級王者アレッシャンドリ・パントージャかも?という話まである


まさに成り上がりストーリーだ。オリンピックもそうだが、こうした選手達の活躍が我々に示してくれる努力や熱意、それを胸に日々過ごして行けたらいいと私は思う

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