見出し画像

今日の1冊 その16

しばらくぶりに、今日の1冊を取り上げよう。いつもいつも何にしよう?とか思ってしまうのだが………今までみたいに漫画が連発しないように、とか考えるのを辞めればいいと(今さらながら)気がついた


そんな中でKindleのライブラリにあった1冊をご紹介。かなりマイナーな、しかも漫画というよりもノンフィクションもの。多くの方に馴染みがないだろうが、内容は大変に興味深いものだと思う



それでは風変わりな今日の1冊はこちら!



村上竹尾
死んで生き返りましたれぽ

表紙からしてインパクト大
中がどうなってるのか気になるだろう



作者本人の経験談をそのまま書いた1冊。そういう作品なので、あらすじというか漫画の初めからの説明をしよう

ある日、自宅で倒れて心肺停止するも、奇跡的に生還した「わたし」。一命は取り留めたが、いつ死んでもおかしくない状態だった。壮絶な闘病生活の中、家族や主治医など周囲の人に支えられ、「わたし」は一歩一歩、「生きなおす」ための希望を取り戻していく――

電子書籍作品情報より引用


始まりは倒れた後、奇跡的生還を果たしたところからだ。もちろん作者が(目に見える)努力をしたわけじゃない。いきなり周りの医者や看護師に声をかけ続けられるところから始まる


そして本人の意識もはっきりしておらず、人の認識もまともにできていない。だから表紙のように、目しか書いてないシーンが続く。漫画でありながら漫画的ではないのだ。ただ、知覚の状況を表現できるのはやはり絵、そう気づかせてもくれる。途中の変な状態も含め、漫画だからこそ説明がなくても「こう見えてるのか」ということがわかる


人間、よく健康的な生活をと言われるものだが、この作者ほど不健康な生活を続ける人はなかなかいまい。それでも0ってこともないから、こうして突然死のようなケースもあるのだろう。実際カルテや医師の言葉を見るならば、そのあまりの状況から戻ってくるというのは奇跡に近いだろう

素人がみても唖然とする状況
ここまで病気を悪化させたくない


本書内にもあるが、作者は消極的自殺をしていた感じなのだろう、もちろん無意識で、だが。日々の暮らしで余裕が無いとか精神的に追い詰められてとか、理由はいくつもあるだろう。同じような人も意外と多いようにも感じる。しかしこの本を見て、考え直す人もいるかもしれない


私は今のところ無縁で済んでいる(まあ狭心症とかはあったわけだが)が、やっぱりこうなりたくはない。だから節制や運動など、健康には気をつけたい。生きる、と言っても幅があるわけだし、せっかくなら元気ではいたいし


今病気だったり後遺症があったりする、そんな方々には厳しい内容なのかもしれないが、もしよければ誰にも見ていただきたい作品だ。生きることや健康の大切さ、病気の恐ろしさをまざまざ感じさせてくれる1冊。是非とも!

いいなと思ったら応援しよう!