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“有馬サイダー”誕生秘話 スケベー親父8人の挑戦!

年間30万本を売る“有馬サイダー”を販売しているのは合資会社有馬八助商店。まちづくり会社を目指したが、しょせんスケベー親父が集まった会社。面白おかしく有馬の活性化を旗印にスケベー心満載で動き回っています。

まちづくり会社をつくろう!

阪神淡路大震災後、小泉改革もあり有馬温泉は低迷していた。という事は旅館を利用するお客様も少ない。という事は旅館に食材などを納入する地元商店はさらに困窮する。旅館も生き残るために出来るだけ安い所で食材などを求める為だ。

「ここで何かやって、たまには一杯飲めるお金を稼げませんかね?」と不動産屋と飲食店主が声を掛けて来た。場所は有馬温泉のメインストリート。空き店舗が出たのだ。その晩は某国会議員の集まりがあった。その会場で国会議員はほったらかして「会社をつくらないか?」と声を掛けた。かけた相手は今まで有馬のイベントをやってきて、それなりに頑張って来た仲間たちだ。

沈滞した日々を送っていた仲間は、すぐ「やろう!」と返事をくれた。そして「明日、印鑑と40万円と印鑑証明を持って来て!」と言った。ともかく会社をつくって空き店舗を借りなければいけない。

でもその当時は冒頭にも言ったように困窮していた時代だ。しかし翌日8人。320万円と印鑑証明が集まった。

助平が8人集まった会社とは

さっそく会社名を無方庵 綿貫先生につけてもらう事にした。まず集まった8人は、今まで付き合ってきた信頼と実績があり、将来的には有馬温泉を担う連中だと思う。

すると先生は「八助だね」と言った。「八助?」、「日本八介という言葉を知らないのかね?」と言いながら広辞苑を広げて「助は介も、同じ意味なのだ」と言ってくれた。

日本八介・・・なるほど、すごい! でも介でなく助であれば、助平が8人集まった会社だと言えば誰も文句は言わず笑うだけだと思う。という事で会社名は有馬八助商店という事にした。そして会社の形態を合資会社とした。

さらに空き店舗の店名を付けてもらう事にした。

有馬市誕生!

今、有馬は沈んでいます。何かこの店で有馬の名物をつくり、市場の様に人々がたくさん集まる場所にしたいのです。

そうするとすぐ先生は「有馬市はどうだね? 有馬市の饅頭と言えば、有馬NOー1の饅頭という事になるだろう?」先生はダジャレではなく漢字の読み方を色々活用する。

「じゃ先生、有馬市の字を書いてもらうのと、マークをつくって下さい!」というお願いをして先生宅を引き上げ、仲間たちに「合資会社 有馬八助商店で行こう!」と言い、何をまず売るか考える事にした。

震災前、阪急六甲の下に“八巻”という脱サラのおっちゃんが居酒屋をしていて、そのおっちゃんがすり身を目の前で練って揚げる天ぷらが名物で美味かった。そのおっちゃんは震災で亡くなったのかな? その時にはもう店はなかったが、すり身屋さんの知り合いもあったので、それで行こうという事になった。

やっぱり先生は天才だ!

マークが出来上がったという連絡が入ったので先生の基へ

マークは昔風に有馬という字を右から左に書いた。

馬the有

そして有と馬の間に、theを入れた。the 有馬。これが有馬だという事で良いだろう。そして左から読むと馬(バ)the(ザ)有(ある)。バザールだ。

つまり市場。

そうすると有馬市という字とマークはつながる。こんなことが出来る人は先生以外にない。

有馬市

一杯酒を飲む為に

コンセプトは月に一回ぐらい集まって酒を飲めるように、年に一回ぐらいは一緒に旅行をしたい。というのが儲かった時の条件だ。

何か良い策はないかと探していたら・・・見つけた!

会社を新たに設立して、会社都合で解雇された人を雇った場合、その人の年収の半分が補助されるというのがあった。

その頃は小泉改革で失業者は多かった。そこで失業者に新たなスキルを付けさす為に専門学校に行っている期間、失業保険の給付期間を延ばすという制度もあった。その制度でホテル学校に来ている奴がいた!有馬の某旅館を首になった奴で、嫁さんは地元有馬の子だ。

「今度、有馬で店を開くが、就職しないか?」と声を掛けたら、二つ返事で決まった。

アジアNO-1のホテルへ行こう!

その失業者の子、仮にNという事にしよう。後で色々やらかしてくれるのだが、まじめに1年間働いてくれた。

Nの給与支給額を40万としたら500万になる。半分助成されるのであれば250万だ。単純に8人で割っても一人30万ほどになる。

ではどこに行こうとしたときに、タイに行こうと決めた。

条件は○月○日、○時にバンコク・オリエンタルホテルのバンブーバーに集まる事。その後ホテルで夕食を食べるので正装で来ること。ただし1分でも遅れたら旅行代金は支給しない!

後は彼女を連れてこようが、彼女を連れてこようが、どこ経由で来ようがすべて自由。社員一人あたり○万円出す。足らずは各自払え!

Nにもかみさんを連れていけ。といって二人のタイランド、2人で10万円のツアーを予約した。

今日の所はここまで!



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金井啓修
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