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転ばぬ先のスマートフォン!

歩きスマホは止めましょう!
・・・という世の中に、あえて転ばぬ先のスマートフォン

「お客様の車が傷ついていた!」

・・・・と出社早々報告があった。

通常は有馬里駐車場に車を停めて頂くのだが、到着時間が遅い時は駐車場係が退社するので直接宿の玄関まで来て頂きように案内する事がある。
宿の前でお客様の車を預かり、手の空いているスタッフが駐車場に移動する。

今回のケースはホテル花小宿での事。
スタッフが有馬里駐車場に移動して、翌朝お客様が車に乗ろうとすると助手席側のフロントバンパーに傷がついていたというのだ。
けっこうお怒り・・・

スタッフは移動中にぶつけた記憶はないという。しかし乗る前にレンタカーを借りるように、車を確認したかというとしていない。

そこをお客様から突っ込まれた。

宿側の不手際でお客様の車をぶつけた場合、保険で対応するが報告書を書かなければならない。どこでどのようにぶつけたか、図と共に経緯がわかるように報告しなければならない。

当てた覚えがないので書きようがない。車の傷ついた部分と当てた場所を明示しなければいけないからだ。

困り果てていた時に、一人のスタッフが気が付いてフロントの監視カメラを再生した。
すると当該のお客様が来られた時の画像が写っていた。そしてちょうどうまいぐわいに助手席側のバンパーが写っていた。
拡大してみると傷がついている。

そこで当該のお客様に「お越しになられた時の画像が残っていました。お客様がお越しの時点でお車に傷がついています。お客様の知らない所で車を当てられたのではないでしょうか?」と画像とメッセージを送った。

するとお客様から電話があり、非常に申し訳ないというような言い方をされたそうだ。
でも接客したスタッフに聞くと、なかなかうるさいお客さまだったそうなので、傷がついていると言われた時のはスタッフの応対は大変だったんだろうと思う。ご苦労様でした。

監視カメラは見た!

そういえば今回活躍したホテル花小宿の玄関を映している監視カメラは少し前にも活躍してくれた。

花小宿の浴場は貸切風呂が2つ。夕食前の浴場の利用者が多い事を考えて本館の御所坊の温泉にも入れるようにしてある。

ある日、「到着して温泉にすぐに入れない宿はあるか!」とお怒りのお客様。「御所坊に歩いていけるか!」送迎車を手配して御所坊へ

ともかく虫の居所が悪かったのか、元々全く合わなかったのか、どうしようもない。はげくの果てに掲載されていた雑誌に文句を言う始末。

雑誌から事実関係の問い合わせがあった。

到着した時間。御所坊に移動した時間等、カメラを再生すれば時間がわかる。本人にとっては長く待たされたと思っていたのだろうが、適切に対応していたことが証明できた。でもこの場合は根本的な\(^o^)/的な解決にはならなかった。

防御は最大の攻撃

我々はお客様があってこそ成り立つ。かといって昔みたいに何でもかんでもお客様は神様ではないと思う。

お互い人間だから思い違いや間違い、誤解を招く事がある。

先日、某寺で住職がお客様に庭の説明をしているのを聞いた。

その時住職は「ツバメ石」と言っていたので後で「すずめだよ」というと、本人はスズメと言ったという。住職もスズメだと知っている。
僕の聞き違いかというそうではないと思う。
そんな事があるから宿とお客様の間でも間違いは起こる。

文章で書いた事と、言ったニューアンスも違うしね。

日々そんな事を繰り返してきたが、今さらだが少しでもトラブルが起こるリスクを軽減する事は大事ではないかと気が付いた。

トラブルが起こった時に対応できるスタッフは限られている。

近々導入されると思うが「この会話はサービス向上のために録音させて頂きます。」というメッセージが流れるのはあちこちで見られる。それも導入しようとしていて、後は電話屋が設定するだけ。あとPCとつながっているので必要な会話などをPCに取り込む事も出来る。

これはどこでもやっている事だが、やっぱりうちは少し他所より違いを見せたい。ちょっと凝った事を準備している。

これで電話をかけてくる人の言い方が多少違って、受けるスタッフの負担が少し軽減されるのではないかな?

遅ればせながら

「サービス向上のために・・・」がどれだけプラスに働くかどうかわからないが、先述の困ったお客様の件で雑誌の人とやり取りしていて担当者が「交代で使う貸切風呂のシステムを改善できませんか?」という事を言われた。

もちろん「何か良い方法はありますか?」と聞いたのは言うまでもない。

先日、湯河原にある“上野屋”さんに泊まった事がある。

登録有形文化財の宿で、良い宿だ。特に最上階の足湯が秀逸だ!

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そこの貸切風呂は脱衣場の照明と連動して階段に設置してあるランプが点灯して風呂が空いているかどうかわかるようになっている。

階段を上がって使用中だとがっかりするだろうし、年寄りにはきついという事は容易に理解できる。

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しかし僕も朝実際に経験したのだが、空いていると思って浴場のドアを開けたら先に人が入っていた。

夜は暗いので脱衣場の灯りを点けるが朝は明るいので点けないとこういうことが起きる。また脱衣場のスイッチを消さない人がいると、何時までも使用中になる。それはそれで問題が起こるだろう。

鍵と連動しているスイッチはある。昔、居酒屋をやっていてそこのトイレの鍵に付けていて「使用中」というランプが点灯するようにしていた。

花小宿の浴場の鍵は原始的なモノ。

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古いモノと新しいモノを組み合わせるのは好きだ。

そこで遅ればせながら花小宿の貸切風呂の空き状況を1階や2階で確認できるランプを取り付けようと考えた。

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引退したY氏に登場してもらって回路をつくってもらった。

スマホの活用

冒頭のお客様の車の移動。

要は移動する前にお客さんの車の状況を確認しておく必要がある。それも証拠を残さないといけない。玄関の監視カメラは写せる範囲がごく限られている。

「安くて簡単で、小さくて動画が取れるカメラはないか?」

とスタッフに聞くと「ないけど、スマホのカメラは優れている・」と言った。だったら僕が前使っていたiPhoneXがある。もう1台iPhoneがあった。
これを御所坊と花小宿に置いておいて、お客様の車を移動する前に係がぐるりと一周動画を取ったら良いやん!

・・・すると第三者が撮っている姿を見たらどう思うか!?

もし僕が見たら、しっかりしている宿だなと思う。
だからアリではないだろうか?

転ばぬ先のスマートホン




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金井啓修
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