第16回:過去をなぞって未来を想像していく
人にはいろいろな一面があるものだが、自分はVHS収集家という一面も持っており、特にアニメのVHSを録画したものから市販のもの、レンタル落ちのものまで幅広く収集している。
世代的にVHSからDVDへの移り変わりのタイミングを多感な時期として過ごしたことがそのベースなのだが、TSUTAYAなどのレンタル店に赴いてずらりと並んだ棚から「今日は何を借りて見ようかな」というワクワク感が忘れられない。
動画配信サービスが隆盛した現在では、映画やアニメを見ようと思えばサブスクさえしていれば簡単に見ることができる。しかし、当然のことながらずっと永遠にそのサブスクサービスで見られるわけではない。いつでも見られるようにという所有欲に加えて、ノスタルジックな思い入れがあるためVHSという「形あるもの」を手元に持っておきたいのだ。
前置きが長くなったが、AN1MAさんとは世代が違うとはいえVHSならではのアナログ感ある映像の魅力など通じる部分が多く、タイトルにずばり「アナログ」と入っている最初のMV「アナログで変わった正解で」のショート版を制作していだくことになった。
正確な言葉の意味は異なるが、元にあったMVをベースに新たに見せ方を変えたので、REMIX MVver.として投稿開始1周年記念の2022年11月24日に投稿されたものだ。
平子さん的には元のMVにとらわれることなく違った解釈で作ってもという意見は出ていたのだが、VHSのアナログ感あふれるエフェクトワークなどを見て、自分もときちさんも「パンタグラフ」の映像制作をお願いできると判断。その後ときちさんとAN1MAさんのタッグを中心に作っていくことになる。
「アナログで変わった正解で」REMIX MVver.は、10月中にはほぼほぼ完成しており、これも平子さんの一言からだったのだがVTuber活動をスタートしていくにあたりプレスリリースに載せるためのキービジュアル制作もAN1MAさんにお願いしている。
並行して10月8日には「パンタグラフ」のコンテ打ち合わせが行われていた。
前回の打ち合わせを踏まえて、ひとつひとつの見せ方を丁寧に決め込んでいく。この方向性でコンテおよびイラストを進めていただき、11月6日に再度打ち合わせ。新規イラスト・既存イラスト・写真・3DCGなどのバランスや組み合わせも最終調整していく。この時点でタイトルバックのタイムラプス描写も決まっていく。
写真素材に関しては、ときちさんとAN1MAさんと自分の日程を合わせて、ロケハンとして行うことも決めたのだった。
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