今年は"ガチ" 2024ファジアーノ岡山新加入選手紹介
はじめに
2022シーズン3位!来年こそ昇格!!!
そして2023シー....ズ..ン??
はい何もなかった!解散解散!
で終われる訳もなく、圧倒的リーダーシップを持ったDFヨルディバイスの契約満了が発表され、続いて濱田、河井、永井らチームに貢献したベテランの契約満了も発表された。
そしてプレーオフも終わり、シーズンオフに突入したある日、
公式情報が出た今なら時効だろう、公開が始まった当時の某ノートに目を疑う情報が書かれていた。
『横浜FCのスヴェンド•ブローダーセンを獲得』
最初に出た感想は、このノート大丈夫か?である
当然と言えば当然の話で岡山のサポーターからしたら"あの"ブローダーセンである。
2022シーズン、悲願の昇格を直接的にも間接的に止められたと言っても過言ではない。
直接対決では何度も決定機をセーブされ、1分1敗の結果になった。
そして今年は横浜FCがJ2に戻って来る。
当然昇格候補の一つになり、彼はいい意味で嫌なライバルとなると考えていた。
その中でのこの情報である。信じれる訳もない。
確かにとある一つのミスで信用を失いスタメンに選ばれなくなっていたのは事実である。
だとしても岡山より資金力のあるクラブ、仙台や長崎、他のJ1クラブへの移籍の方が現実的だと思っていた。
しかし、日を追うごとにこの移籍は現実味を帯びて来る。
大本営と呼ばれる山陽新聞からの報道、鹿島山田の期限付き移籍満了...
改めて某ノートの凄さを味わうとともにブローダーセンの公式発表が出ないまま、次々と新加入選手の移籍が発表されていく。
今年は期限付き移籍は一つもない、全て完全移籍での獲得である。
J1経験豊富な外国人、同じJ2カテゴリーの主力、レンタルからの復帰、
同じクラブでデビューから過ごし続けていたベテラン...
あの2022シーズン以上の期待値を持てる新卒をも手にし、これから僕らの38試合+αの旅が始まる。
彼らをもっと知るいい機会になると考え、簡単に1人ずつ紹介していこうと思う。
軽くおさらい
紹介を始めるにあたって、ひとまず今シーズンの選手の入れ替わりを見てみよう。
山田、ハンは背番号の発表の無いことから、なんらかの形で移籍すると仮定している。
去年から一転して、完全移籍が大半を占めている。
しかし、去年の移籍の動きが悪かったとは言えない。
我々はその前の年3位だったチームだ。
既存の戦力をできる限りキープし、さらに上積みを行う。この動き自体は間違いではなかった。
FWデュークやDF徳元を失ったものの、それぞれ坂本、櫻川、鈴木などで補完し、やるべき事はやった移籍市場であったことは間違いない。
しかし終わってみれば10位、J2の頂きを目指すと公言した割には、期待外れな結果となってしまった。
木山監督の進退も怪しい中迎えたオフシーズンで、ファジアーノはJ2の移籍市場の中心になった。
期限付き移籍延長、期限付き→完全の選手
44 仙波大志
多くの人が待ち望んでいたレンタル延長だろう。
2022シーズンは本人にとって悔しい思いをしたシーズンだったが、昨シーズンは一転してチームの中心として活躍し、中々リリースも出ないことから広島への復帰、あるいは他チームへの移籍も考えられた。
しかし新年レンタル延長、フロントの努力の賜物と言える。
完全移籍で獲得できなかったのは残念だったが、来季もチームの主力として岡山のために全力でプレーしてくれるはずだ。
17 末吉塁
彼が岡山サポーターの心を掴むには半年で充分だった。
この年齢での夏の期限付き移籍の時点で来季加入はほぼ決定事項ではあったものの、千葉はこの選手を放出していいのか?と不安になったのも事実である。
攻守における圧倒的なスプリント能力は不可能を可能にする。
来季も3バックを採用するのであれば間違いなく右WBの一番手だろう。
20 井川空
末吉は半年間でしっかりと実力を証明したが、井川は20分でフロントに実力を見せ付けた。
レンタル延長かと思っていたが、少々予想外の完全移籍での獲得になった。
今年のボランチのポジション争いはとても激しいものの、金沢戦で見せた彼の存在感はスタメンを奪い取る可能性を充分に持っている。
14 田部井涼
借りパクに成功とはまさにこのことである。
横浜FCの降格によって来年は難しいライバルになると考えていた田部井は、完全移籍という最高の形で残ってくれた。
彼が話していた「岡山で感じた悔しさを岡山で晴らしたい」というコメントに胸が熱くなったサポーターの方も多いだろう。
来年は岡山のボランチの一角として、より相手の脅威となる選手に成長してくれることを期待する。
新卒選手紹介
以前投稿した補強展望でも軽く触れたが、もう少し深掘りして彼らを紹介していこうと思う。
21 川上康平
法政大学より内定が発表された川上選手。
GKというポジションは1人しか出ることができないことを大前提に、今シーズンいきなりレギュラーをつかみ取れるかと聞かれると申し訳ないが正直かなり難しいと答えざるを得ない。
ブローダーセンと堀田というJ2トップクラスのGK陣と、岡山をよく知り昨シーズンはほぼベンチながらもチームを支えた金山、この3選手に割って入るには当然信用も実績もまだまだ足りていない。
そして本人はビルドアップに定評があると言われているが、今季加入したブローダーセンはどちらかというとビルドアップを苦手としており、もし今季のコンセプトとしてビルドアップをしないのであれば彼の長所の一つが生きづらいのでは?という懸念もある。
しかし、今シーズンはルヴァンカップが新たにJ2、J3も交えて行われることになったので、日程との兼ね合いを考えてここで出番を与えられる可能性は十分にある。
今年度の大卒GKの中では間違いなくトップクラスの実力を持っているので、長期的な目線で考えるべきだ。
55 藤井葉大
今年選手権にも出場した飯塚高校のキャプテン、
藤井選手。
左サイドバックを主戦場とし、J1からのオファーもあったという期待の高卒新人だ。
180cmで対人の強さをもち、足も速い左利きSB。
希少中の希少、Jリーグを探しても同じ特徴を持つ選手はほぼいないのではないだろうか。
3バックの左、もしくは左SBでの起用となるだろう。
正直、今年はDF陣が過去最高レベルで充実しており、スタメンを勝ち取るのは簡単なことではないが、彼には十分その素質があり、開幕スタメンに名を連ねていても不思議はない。
将来有望な彼をどう育てるのかという木山監督の手腕にも注目だ。
25 吉尾虹樹
今年の法政大学の主将、吉尾選手。
ボランチを主戦場としており、田部井とは法政大学での先輩後輩の関係にあたる。
そして川上、藤井に続いて同じことを言うことになるが今年の岡山のボランチは実力者揃いだ。
竹内、藤田、輪笠、井川、そして法政大学で先輩の田部井らが所属する。
このボランチの枚数の多さから来年は2ボランチの採用が想像できるが、それでもベンチ込みでメンバーに入れるのは最大でも4人だろう。
これもDF陣と同じで誰がスタメンになってもおかしくはない。
得意のパスワークでスタメンの座を勝ち取ることを期待している。
11 太田龍之介
今年明治大学をインカレ優勝に導いた太田はかつて育ったクラブに戻ってきた。
インカレ得点王、関東リーグベスト11、十分すぎる実績を持って、来年はJの舞台でプレーすることになる。
昨シーズンは千葉所属小森が大卒一年目ながら13ゴール、インパクトを見せつけた。
プレッシャーを与えることにはなるが太田には小森と同じレベル以上の活躍を期待したい。
185cmの体でポストプレーに優れ、守備にも献身的なFW、ファジアーノスピリットというものがあるのなら間違いなくそれを持っている選手であり、ユースをあまり知らないサポーターの心を打ち抜くまでもそう時間はかからないだろう。
新加入選手紹介
8 ガブリエル•シャビエル(シャペコエンセ)
名古屋のJ1復帰に大きく貢献し、札幌でも活躍を見せた天使は故郷を1年で後にし、再び日本に舞い戻ってきた。
FWチアゴアウベスと入れ替わる形でシャペコエンセから加入したこのアタッカーは体は小さいながらも圧倒的なボールコントロールと、高いスプリント能力を持っている。
J2にいた半年間は16試合で7ゴール14アシスト、1年間いたら一体どうなってしまうのか。
グレイソンや太田とのホットラインでゴールとアシストの量産が期待される。
ちなみにシャペコエンセは現在ブラジル2部のチームであるが、過去に悲しいストーリーを持っている。
気になった方は是非調べてみて欲しい。
19 岩渕弘人(いわきFC)
この日のいわきは最悪の気分であったことは間違い無いだろう。
DF家泉(札幌)、FW有田(山形)、そしてこの岩渕、主力の移籍が立て続けに発表された。
そんな立て続けに発表せんでもいいのに...
という気持ちになったことはさておいて、素晴らしい補強であることは間違いない。
一昨年はJ3で10ゴール、今年は怪我に苦しみ後半戦からの出場ながらも7ゴール、いわきのJ2昇格、残留に大きく貢献した。
おそらくIHでの起用になると考えられるが、土壇場で勝負を決める力を持っている。
ホーム水戸戦での4-3の勝利での活躍ははいわきサポーターの心に深く刻まれているに違いない。
通年でプレーすれば単純計算で10ゴール以上は期待しても間違いはないだろう。
7 竹内涼(清水エスパルス)
昨年は怪我に苦しみ出番は少なく、慣れ親しんだ清水を離れ、新たにプレーする地に岡山を選んでくれた。
ボランチの一角として攻守においての活躍が期待される。
今年は竹内も含め藤田や吉尾等ボランチタイプの選手の加入が多いような気がする。
今年は輪笠のワンボランチの試合が多い印象を受けていたので、来年はツーボランチで縦に早いサッカーを展開することが想像できる。
ベテラン陣の退団などで不安視されるリーダーシップを、ここ岡山でも存分に発揮してくれるだろう。
今季退団した元清水河井との2ボランチの実現の可能性もあったことを考えると少し残念だなと思ってしまう。
24 藤田息吹(モンテディオ山形)
基本ファジアーノしかみないサポーターでも、山形の選手は意外とどんな選手かわかっていることが多い。
そらそうよ、去年4回対戦したんだもの。
対戦したどの試合でも苦しめられたこのボランチが味方になると考えると非常に心強い。
かつて松本山雅に所属していた頃、彼は"マラソンマン"と表現された。
要するに圧倒的運動量であらゆる場所に現れるのである。
来シーズンはゴールに直結するプレーもそうだが、ゴールに直結するプレーの前のプレーも(ややこしい)
注目して欲しい。
そこには藤田の姿が多く映っているはずだ。
29 斉藤恵太(ブラウブリッツ秋田)
ここ2年岡山のトラウマと化していたJリーグきってのスピードスターは今年は相手チームにトラウマを与えることだろう。
彼のスピードは世界的なプレーヤー、例えばフランス代表エムパペ、元オランダ代表ロッベンと比べても遜色ない。
言わば"日本一早い30歳"である。
裏抜けやショートカウンターの形であればチーム1得意な選手だろう。
180cmと高さももっており、攻撃的なスタイルの岡山であれば2桁得点の可能性も十分にありえる。
ちなみに本人は釣りが大好きではあるが、岡山県自体はあまり釣れないと言われている。
釣りの調子が試合の調子に直結しないよう祈るのみである🎣
88 柳貴博(FC琉球)
選手の加入コメントに社長のコメントが載るのは異例中の異例だろう。
詳しい情報はここで話すことでは無いが、彼は2022年にとある問題により札幌との契約を解除されている。
その為、この移籍には非常に驚いた。
これはTLの反応にも現れていて、岡山は過去に問題を起こした選手を取るイメージはあまり無いと思っていたからだ。
しかし間違いなく実力は本物、両足の精度が非常に高く、1対1には攻守にわたり絶対的な実力を見せる彼は間違いなくJ2ではトップクラスのDFであり、初のJ1昇格を目指すチームに貢献してくれるはずだ。
今年のDFラインのレベルはとても高く、仮にどの3バックになったとしても安心してみられることには変わりないが、鈴木柳育柳貴の3バックは間違いなくJ2トップのディフェンスラインになることだろう。
過去は変えられないが、未来を変えることはできる
彼のサッカー人生はまだ始まったばかりだ。
18 田上大地(アルビレックス新潟)
今年新潟を満了となったディフェンダーは新たな地に岡山を選んでくれた。
所属した長崎、柏、新潟全てで昇格を経験している昇格請負人である。
今年は昇格経験を持った選手が多いが、3度昇格を経験しているのは田上だけだろう。
フィジカルタイプのDFではあるが、両足の精度も優れており、CB、両SBもできる万能型のDFでもある。
FW経験もあり、セットプレーなどでの攻撃参加にも光るものがある。
一昨年、去年とシーズン途中の体調不良などでの離脱が目立った中で、どこでもこなせる田上は確実にチームの力になってくれるはずだ。
9 グレイソン•オリヴェイラ(慶南FC)
Kリーグ2部13ゴールと正直どれぐらいの評価に落ち着くのかわからないが、公式加入動画を見た感じ愛される選手だろう。
参考程度に彼のプレー集も載せておくが、体格を活かしたポストプレーに長けており、昨季チームに足りなかった決定力も持っている。守備にも積極的に参加してくれるタイプのようだ。
2022デューク、2023ソロモン、ルカオに続くポストプレーヤーとしての活躍を期待したい。
今年は10ゴールが評価最低ラインになってくるだろう。
49 スべンド•ブローダーセン(横浜FC)
まず最初に一言、おっっっっっそい!!!
焦らされるのはあまり好きでは無いのだが、両者の兼ね合いから発表が遅れたのだろう。
余りの遅さに破談説が出てしまったぐらいである。
ドイツ+キーパーと言えば名手が多いイメージだが、彼もその例には漏れない。
彼の特徴は何と言っても抜群のセービング能力、東京オリンピック代表にも選出されたパワフルなセービングは日本人GKには見られないものの一つだ。
日本語能力も高く、コミニュケーションの問題もそこまでなさそうだ。
間違いなく今シーズンの守護神筆頭候補だろう。
来季の展望
今季のチーム、2022年3位になったチームより編成的には上な気もする。
2022年はスタメンとサブでの実力差があり、成績が良かったこともあり、シーズン終盤はメンバーをほぼ固定せざるを得なかったり、体調不良者が続出した際も試合勘が鈍っている選手も多くいたに違いない。
その点今季は多くの人が言っているように誰がスタメンか予測不可能だ。
ミッドウィークの試合でも11人全員ローテーションすることも可能(実際そんなことはないが)だと思うし、昨シーズン絶対的なスタメンとして固定されていた柳や堀田も、ベンチに回ってもおかしくない。
A契約枠の25人をシーズン開始前に全て埋めたことからも、今シーズンに賭けるフロントの本気が伺える。
開幕スタメンも予想が難しいが、予想フォーメーションを3バック4バック別に考えてみた。
3バック4バックともに、ボランチを主戦場とする選手が多いこともあり、今季は2ボランチを採用すると考えた。
誰が出ても安心できるDFライン、経験と若さに溢れた中盤を擁している。
唯一FW陣にだけ、少しの不安が残る。
昨シーズンの成績になるが
斉藤 5ゴール
ルカオ 1ゴール
太田 一年目
グレイソン K2リーグ13ゴール
プロでは未知数な太田と初のJリーグのグレイソン、
ルカオと斉藤も数字の面ではそこまでの活躍を見せていない。
FWはチームの得点源であり、彼らがどの程度の成績を出せるかによってチームの運命が決まると言っても過言ではない。
自動昇格の指標が得点75点、失点40点ぐらいが目安になってくる。
昨シーズンの岡山は49点49失点、自動昇格を狙うなら25点得点を増やし、10点失点を減らすことが一つのラインになる。
数字だけがサッカーじゃないとは言うものの、来シーズンはFW陣含めチーム全体のゴールを増やさない限り自動昇格争いに食い込むのは不可能だ。
昨年はバックパスからの失点や、ビルドアップのミスからの失点等、勿体無い失点が多すぎた。
今シーズンはDFラインに新加入の選手も多いので、それらのミスを無くすことをチーム内で徹底することができれば、失点の方は達成可能な指標だと思う。
来季の展望
移籍市場の動きを見る限り、来季は岡山、清水、千葉、山形辺りが自動昇格の筆頭候補になると考えている。
横浜FC、甲府などは主戦力の流出も目立つが、難しい相手になることは間違いない。
来季岡山に主に求められことは
•下位相手に勝ち切るサッカーをすること
•1点差より2点差、2点差より3点差
•変化をやめないこと
これは2022シーズンにも言えることだが、下位のチーム相手に勝ち点を落としがちな傾向にある。
順位が低いということは調子が悪いということであり、言い方は悪いが一番勝ち点を取りやすい方の相手だ。勝ち点は稼げる時に稼ごう。
そして1点差がついたら後ろ向きになるのではなく、常に2点目、3点目を狙っていく姿勢が必要だ。
果たして勝っている時に控えめなプレーしかしないチームが、試合の中で追いつかれた時勝ち越しまで持っていけるだろうか?
そして躍進の年になった2022シーズン、木山監督はシーズン中に変化をし続けた。
4-3-3から4-2-3-1、そして3-5-2とシーズンの中で変化を続けたことが、最終的な3位に繋がったと思う。
来季は柔軟な変化が見られることを期待したい。
ここまでお付き合い頂きありがとうございました!
今シーズンこそJ1に上がれるように僕たちにやれることは全てやっていきましょう💪
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