テキレボ日本地図のこと(テキレボEXでユーザー自主企画やってみた)前編
こんにちは、アールワークスのシロジです。
そして「テキレボ日本地図」主催のシロジです。
テキレボはEXしか参加したことがない初心者ですが、ふと思い立って始めた企画主催の悪戦苦闘記録を残しておきます。
だれかの参考にというよりは、個人的な記念に。
時系列順に書いていったら長くなってしまったので、前後編に別れてます。お時間あるときにどうぞ。
1.テキレボのユーザー自主企画
一般的な企業系即売会でいうところのプチオンリーに近いのかな。
リアルイベントではいろいろパターンもあったようなんですが、今回はオンライン限定ということで。
テキレボEX2で実施されたのは、全21企画!!
全てのサークルが必ずどれかに参加できるレベルじゃないですか?
2.やろうと思った理由と、実施に踏み切った時期
「東北においでよMAP」さんが今回はお休みと知って残念だなあと思ったのが直接のきっかけです。
こちらにはリアルイベントで参加予定だったのですがイベント自体が中止になって参加できなかった、という個人的心残りもありまして…無関係だけど自分にもなにかできることはないかな?→東北もいいけどいっそ全国地方フォローする企画があったらいいのでは?という流れでした。
時期としては11月半ば、イベント開始一か月ちょい前。
企画はほぼ出そろって落ちついた状態だったため、今から始めるのはムリがあるんじゃないかとは思いましたがダメ元で申請だけでもしてみようかと。
3.どんな企画にするか
作品を募集してもアンソロジーとか発行できる余裕はない。
自分のサークルの余力を考えると、わくおたパックに出せるような紙ものを作るのは現実的じゃないから、オンラインで完結する企画がいい。
今回はスタンダードなパターンに倣って、シンプルに作品を集める企画にしよう。東北とか関東とか地方で分けて…
日本全国にご縁のある作品を集める、というところまではよかったのですが、すぐに壁にぶつかりました。
まあつまり、新潟は何地方なんだ…的なことです。
何をとっても恣意的になってしまう「地方問題」。
万人が納得する区分の採用は難しいなと早々にあきらめて「よし、47都道府県別にしよう」と決めました。
都道府県って実際はぜんぜん文化区分ではないけど、行政区分で決まっちゃってるから。万人が納得するしかないから。
条件は「47都道府県に関わる作品すべて」で。
「舞台となっている」「作中で言及している」だと限定的すぎるし。
グッズとかペーパーとかもあり?と迷いましたが、webカタログに載っている作品なら、テキレボの参加基準を満たしている・テキレボで入手できるということなので、シンプルに「webカタログに登録済みの作品」としました。
あとから「マンガはOK?」と訊かれたときも、考えずに「OK!」と答えられました。
ちなみに「想定しうる登録例」をまとめる作業が楽しかったです。下書きでこの2倍は書きました。
演歌はご当地ネタの宝庫だよね。
4.タスクセットを作る
主催側からの「これをやってね」という指定はとくにありません。
過去の企画のバリエーションを見ても、参加者の自主性を重視されてるんですね。
ただ初心者的にはとっかかりがないため、他の企画さんを参考にしながら、何を決めて何をしなければならないのか、組み立てていきます。
□決めること
□企画名
□ハッシュタグ
□作品募集方法
□連絡方法
□作品公開方法
□サイト作成方法
□告知・宣伝方法
□募集締切
□使用するツール
□サークルとの作業切り替え
Twitterで宣伝告知する以上、ハッシュタグは絶対必要。でも企画名とちがうタグだと、正式名称なんだっけ?ってなるし、使う側で表記ブレも起きやすい。企画名とタグを併記すると文字数を食ってしまう。
…ということで、企画名「テキレボ日本地図」をそのままハッシュタグにして、ツイートでは極力「#テキレボ日本地図」で済ませるようにしました。
作品の募集方法は、大別すると「ハッシュタグがついたツイートを収集する」「主催に情報を送ってもらい公開する」の2種類。
ハッシュタグ募集は、Twitter慣れしてないから見落としが怖いなあ…表記ブレも考慮しないといけないしなあ…応募と宣伝が錯綜するんじゃないかなあ…モーメントの編集めんどくさいしなあ…などと、コントロールしきれなくなる危険性にびびってしまい却下。
参加者が自分で登録してその場で公開されるシステムみたいなのがベストなんでしょうけど、それを用意する知識も技術もないので、ある程度は泥くさく手作業でやっていくしかないな…と腹をくくりました。
募集期間については、「購入サイト公開前日まで」としました。
3週間ほどの「購入期間」の最初と最後で情報が変化してるのって、買うほうも頒布するほうもタイミングによって損する可能性があるんじゃないかな、と思ったので。うちの企画に関しては、期間中いつ見ても同じ情報があるよ、という形にしたかったのです。
でもサークル側としてはギリギリまで作業したいと思うから、そこも尊重しつつの「公開前日」締切でした。
しかし作業上のバッファを考慮していなかったことが、あとで判明します。
5.登録方法を考える
登録については、「企画側にも参加側にも手間がかからないようにする」「登録のハードルを下げる」ことをスタートにしました。
サークルとしていくつかの企画に登録させていただいていたのですが、紹介文を個別に作ったり、サイズの異なる書影を企画ごとに用意したり、丸一日を登録作業に費やした上に登録漏れやミスがあってデータを送りなおしたり(すみませんでした!)なかなか大変でした。
いや、そんな奔放な参加者たちの申請を確認する主催側はもっと大変なんですけどね!? お疲れさまです。
もちろんそれぞれの企画に趣旨と理由があって、必要な情報を提出するわけですけれども、後発ゆえに「登録が面倒」という理由で敬遠される可能性がありました。
なので「webカタログから取得できる情報は入力させない」というルールにしました。
タイトルやサークル名はwebカタログに載ってるし、書影もwebカタログ登録時に1MB以下と指定された画像のみが掲載されているわけで、後から掲載内容を増やしたいときもwebカタログからコピペすればいいし。
もしリンクやテキストがまちがってたらすぐ直せばいいや、くらいの感覚で。
結果、連絡先を除いた必須項目は以下の2点のみになりました。
・webカタログURL
・登録する都道府県
作品紹介は基本的にwebカタログでされているものとすれば、必須ではないな、と割愛。
企画ごとに別々の紹介文を書くのにけっこう時間がかかった身としては、企画バナーを目にしたその場で即登録できることでハードルを下げたつもりです。
ちなみに、泣く泣くボツにした項目。
・オススメのご当地グルメ
・今いちばん行きたい県とその理由
作品関係ない…!
メールは最低限しか使わないと決めていました。
自分がメールをめんどくさがるタイプなのもあって、申請の心理的ハードルになりうると思ったので。
こちらも返信に追われるの嫌だし、スパム振り分けとか未着とかの危険性もあるし、アドレス管理の手間とリスクが増えるし。メールって、ある程度のリテラシーがある人でないと使いこなせないんですよね。
なので迷わずGoogleフォームで。
作成楽だし広告ないし回答リストがその場で出せるし。
連絡先は基本的にTwitterアカウントとし、持ってない人だけメアドをいただくということにしましたが、結果的にメアドは一個ももらってないです。
くり返しますが、他の企画さんでの申請項目が無駄なわけではないです。作品の魅力を丁寧に伝えようとした結果の募集要項であり、申請項目です。メール連絡も企画内容によっては必須になります。
うちはとにかく申請も更新も速さ重視で構築したというだけのことです。
後述しますが結果的には短慮でした。
参加者的にも、自作をアピールしきれなかった、作品情報が物足りなかった、などの意見も当然あるとは思っています。
6.使用するツールを用意する
企画と運用の方向性が決まったら、それを実現するツールを選びます。
□用意するもの
□メールアドレス
□webサイト
□企画説明ページ
□作品ページ
□募集用フォーム
□Twitterアカウント
□TwitterのBot
サークル用のメアドはサークルメンバーも受信する仕様になっているため、私個人の活動では使えません。Twitterも同様です。
なので全部を企画用に用意することは大前提でした。
イベント終了後に全部削除してしまうより、アカウントもサイトもアーカイブとして勝手に残るほうが楽だなと思ったので、自サーバには置かないことにしました。このへんは完全に好みですが。
そんなことを考えながら用意したのが以下のツール。
すがすがしいまでにプレーンです。スマホ買って入ってるそのままアプリ使う感じです。
・Googleフォーム:申請用
・Twitter:告知・参加者連絡用
・Botbird:自動ツイート設定用
・Gmail:準備会連絡・通知用
・Firefox:作業用ブラウザ
・Scrapbox:サイト
ものすごく古式ゆかしいライフハックなので、2020年代にもなってわざわざ喧伝することでもないと思いますが…
Gmailはエイリアス機能というやつで手持ちのメアドを無限に増やせます。用途ごとにアドレスを変えて受信を振り分けたり、専用のTwitterアカウントを作ったりするときに便利です。
あと、TwitterやGmailは公式で複数アカウント切り替えできますが、それ以外のサービスやそもそも切り替えが面倒なときは、別のブラウザで開くといいです。私はchromeをサークル用、firefoxを企画用にして同時作業してました。
…っていう枯れた技術の中で、唯一の飛び道具がScrapboxかもしれません。
7.企画とサイトの構成(scrapboxのすすめ)
一気に47カテゴリをあつかうことになった時点で、運用コストのスリム化は必須でした。
今回は、最初からScrapboxを使うと決めていました。
Scrapboxの利点はいろいろありますが、今回重視したのは以下です。
・ページ作成が爆速(一文字でも入れれば公開ページが自動作成される)
・画像挿入が爆速(ドラッグでOK)
・リンク作成が爆速(HTMLタグ不要でURL自動リンク)
・タグによる一覧管理が容易(タグによるページリンクが自動作成される)
具体的にはこんな感じ。
webカタログは必須、Twitterやサンプルリンクはあれば申告してください、という形式。
タグは47といわず何百でも作成可能なので(「#」つけるだけ)、ペンネームとかジャンルとかいろいろ考えましたが、シンプルにサークル名のみにしました。タグばかり増えてもページ数がそれに見合うだけ増えるかわからないし。
サイトとしては2か月もてばいい、と割り切ったので、カスタマイズの低さが逆に作り込みを排除してくれたと思っています。
見やすいかどうかは結局個人差だし…
でもこの企画をきっかけにScrapboxを知った人が、web企画や作品公開に使ってくれたらうれしいなとは少し思ってます。
ちなみにサークルのサイトもScrapboxです。販売はBOOTH、告知がTwitterなら、サイトは今アーカイブとしてアクセスと編集が最優先でいいんじゃないかなと。
8.申請、承認、バナー作成
□やること
□準備会に申請
□URLを準備
□申請文言を準備
ざっくり作ったサイトのURLを添付して、テキレボ準備会に申請しました。
一点、サークル配置に全国の温泉地が設定されるのでそこと混同しないかという部分が気になっていたのですが、とくに問題ありませんとのことでよかったです。
承認の連絡がきて、ほっと一息ついたのもつかの間。
ここまで相方にも秘密で(というか話すのがめんどくさくて)一人で進めてきたのですが、大きな壁にぶち当たります。
□用意するもの
□れぼんちゃんBot用企画紹介文
□かっこいいバナー
そうだ…かっこいいバナーが必要だった…
苦手ゆえに見ないふりをしてきたタスクがここにきて。
なんとかできないかと「日本地図 素材」などで検索してみたりと精いっぱい努力はしましたが、5分であきらめて依頼DMを書くほうへシフトしました。人生、割り切りとコネクションが重要だよ。
□バナー作成依頼のDMを送る
□依頼内容
□テキレボサイト掲載用バナー(大・小)
□Twitterアイコン
□サイトカラー相談
□謝礼内容
シロジとクロエの関係を知っている方には、茶番みたいなメッセージです。
というか対面でいるときに送ったので、返事はもちろん口頭でしたけどね。
「的確な…」と言いかけたので「的確な指示か?」と浮かれかけたら、「的確な謝礼!」と言われました。うんまあ、よかった。
その後、サイトのトータルカラーも決めてもらい、それに合わせてかっこいいバナーができてきました。
テキレボのサイトで縮小表示されたときのバランスまで考えられているそうです。ありがたい。
後日(数度の催促を経たのち)謝礼はきちんとSNS経由で払い込まれました。めでたし。
9.テキレボ用グループウェアへの参加
掲示板で他の企画の方々はどう進めてるのかを垣間見ることができて、ちょっとだけですがイベント参加してる感を味わうことができました。基本的にオンラインイベントって孤独な戦いなんで、他の人が同じことやってるってわかるだけでも救われる部分はありますよね。
後から追加された企画さんがだいたい同じところで引っかかるのに対して、準備会の方が都度都度丁寧に教えてくださってるのが優しいなと思いました。
準備だけでこんな長文になってしまった…
後半、いよいよ企画が始まります(遠い)
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