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ギターを買った話
2024年12月8日、私はギターを買いました。
今年に入って邦楽熱が再燃し、本当に良く聴くようになりました。
特にYOASOBI、Ado、キタニタツヤ。これらのアーティストを好きになって毎日聴いています。あと私のNo.1ロックバンドELLEGARDEN。聴いているとき、旋律が私の脳を刺激し形容しがたい感覚をもたらす。音楽って本当に凄い。
私は遥か昔に一度、幼い学生の頃に雑誌の後ろの方にある通販ページでエレキギターを買ったことがありました。メーカーもギターの種類も何も知らない私が選んだ初めてのギターはレスポール"タイプ"でした。形がカッコよかった。それだけの理由で選んだギターでした。
当時は個人用のPCも持っておらず、というか家にネットすら通っていなかった。ですからネットで学習することもできなくて本屋で買った教則本を読みながら練習もしてみましたが・・・挫折。
Fender社の調べではギターを始めた9割の人は1年以内に挫折してやめるそうです。私もその9割の一人だったということでしょう。
弾けもしないギターはその後部屋のインテリアとなり、高校に進学したときに軽音楽部に入りまして、部室に置きっぱなしにしておいたら知らない人に盗まれてしまいました。それが私のギター経歴。
その後の私は友達と遊ぶことや、ゲームに夢中になってすっかり音楽とは疎遠になるのでした。ただ、ゲームのBGMなどは本当に好きでした。邦楽はさっぱり聴かなくなりました。
時は流れ現在に至る
過去の記事にて語った経緯で私は品質の良いスピーカーを購入し、再び邦楽に興味を持ち始めます。
正確には以前から多少は聴いていました。それがYOASOBI。
YOASOBIを好きになる気持ちというのは日に日に強くなり、ライブ映像にも手を出すようになりました。
私が生まれ育った埼玉県で見たことはあったものの、一切入ったことのない謎の施設、さいたまスーパーアリーナでのライブ映像でした。
そこで見たYOASOBIのライブ時のギター担当、AssHの弾きっぷりに度肝を抜かされ、私は魅了され、そこで彼のファンになりました。
AssHは17歳の頃よりギターを始め、現在に至るまでずっと、ずーっとギターを弾き続けてプロのギタリストになった本当に凄い人でした。
今も、ソロ活動、バンド活動、ギターイベントでの公演、オンラインでギター演奏の技術を伝える、アーティストのレコーディングやのライブのサポートギタリストなど多岐にわたり第一線で活躍されています。カッコよすぎる!
先日YOASOBIのライブ"超現実"に参加し、自分の耳で、身体で直に彼らのサウンドを体感しました。本当に痺れた。
今更かもしれないけど、自分もギターを思いのまま弾けるようになりたい!と、強く思うようになりました。
購入に至るまで
ライブに行った日から私はなんとなく、それとなく、楽器屋に足を運ぶようになりました。
毎日毎日寝る前にスマホでタプタプとギターについて調べて知識を蓄えていました。Gibsonの歴史、Fenderの歴史、エフェクター、カッコいいギターソロ等々。
私が一番好きなギターはなんだろう?と考えたとき、頭に浮かぶのはやはりGibsonのレスポールでした。こんなにカッコよくユニークなデザインを持ち、数々の伝説のギタリストたちによって愛用されてきた魅力がレスポールにはありました。
私の好きなAssHもGibsonを愛用し、GibsonからAssH仕様のギターを贈られるほどのギタリスト。うーん、AssH凄い・・・
そんな折、Gibsonのレスポールでも買うなら色はチェリーサンバーストかなって思い調べていたら異質なカラーを宿したレスポールが目に入ってきました。
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青いレスポール。視界にそのレスポールが入った瞬間から頭から離れなくなりました。なんて美しいんだろう。
その足で暇ができて都合が合えば、実物を見てみる他ないと思い渋谷、御茶ノ水に通い実物を見てみました。実物はもっとオーラがあって凄かった。
でも私は手を出せなかった。過去にギターに触ってみたけど挫折した苦い思い出があったから。
それでもなんとなく、それとなく、地元近くの楽器屋に足を運んでGibsonのコーナーを眺めていたらスタッフの方に声をかけられました。
「何かお探しですか?」
とても優しそうな面持ちの私と同じくらい?の年齢のスタッフの方だと思います。Gibsonのギターがちょっと気になってて・・・から好きなアーティストや影響を受けた漫画作品(BECK)の話をしたらその人は分かる方で、話が盛り上がってしまいました。
そこで私はスタッフの方に問いました。
「初心者でもGibsonって買ってもいいんでしょうか?」
「もちろんです。最終的にはGibsonにたどり着きますから」
その言葉で私は背中を押された気がして、真剣に購入を考えるようになりました。
店を後にし、一週間もの間毎日毎日自問自答をしました。
一週間後、同じ店の同じ時間に楽器屋へ行き、例のスタッフの方に伝えました。
「Gibson、買います」
すると彼は笑顔になり、やはり実物を見てからのほうがいいですよね!と同じ系列店から私の欲しい青いレスポールをお取り寄せしてくださる運びとなりました。
そして来る2024年12月8日。私は例の楽器屋へ来店し、表題のブラウンのハードケースを手に持ったスタッフの方と挨拶をし、ハードケースを置き、彼はケースを開きました。
自分が渇望した青いレスポールが目に入った瞬間、このお店にある他の全てのギターが霞みました。
音、聴いてみますか!とMarshallのアンプに繋いで軽くどんな音なのか弾けない私の代わりに弾いてくださいました。見た目もカッコいいのにサウンドはもっとカッコいい!
楽器なのだから当たり前ですが、音が出て真価を発揮し私へと見せつけてくれました。
ケースから出す時も、アンプに繋いで試しに音を出す時も、スタンドに立て掛ける時も、そこから再びケースに仕舞う時も、丁寧に丁寧に扱ってくださいました。私はその所作が本当に嬉しかった。このスタッフの方には頭があがりません。何から何までお世話になりました。
ギターを購入し、他に必要な道具を少し買い足し、お店の入口までケースを運んでくださり。
そこで完全に私に引き渡され、Gibsonのレスポールは私の元へと来ました。
スタッフの方に感謝を伝え、私の希望で握手をしていただき店を後にしました。本当にありがとうございました。
慎重にハードケースを抱え無事帰宅。そしてケースを開く。
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知らぬギタリストなどいない、Gibsonのギターが私の家に降臨しました。
カスタムカラーシリーズという名目の限定色で、Blueberry Burstといいます。2017に初めて世に出て2019年に再販、このモデルは2023年モデルです。
ギターは木製なので、同じ杢目は存在しないものですから世界に1本です。
そして本来はもう少し赤みが隅にありますが、この個体は赤みが薄くほぼ真っ青なのが気に入りました。一生大切にします。
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これから私は練習するわけですが、きっと上手くいかずになかなか前へ進まないことでしょう。ちょっと家で触ってわかりました。
それでも、私の頭の中にこだまするAssHのギターサウンドが鳴り響く限り、私は私にしかなれないけれど、彼のような魂を揺さぶるギタリストを目指して。練習あるのみ。
ギターはたぶん、一生できる趣味だと感じました。
だから一生をかけて練習してもいいのかなって思います。
さようなら昨日までの私。こんにちは新しい私。
それではまた。