3社シューズ履き比べ 中国製シューズ「飞影PB」は買いなのか?
自分の手持ちシューズサッカニーのエンドルフィンプロ、ナイキのヴェイパーフライネクスト%、そして今ジワリと知られつつある 乔丹の飞影PB、カーボンプレート入りシューズを履き比べてみました。
自分の厚底歴
厚底シューズ全盛の昨今。
私も御多分に漏れず2018年くらいから厚底デビュー(ズームフライ)でマラソンレースに出るようになりました。
それまでマラソンシューズ変遷としては30歳から本格的にランニング再開して32歳くらいまではアシックスのソーティ。
その後は体重増もあり、ソーティの薄さでは脚が持たないと感じるようになって、そこからはターサージャパンターサージャパン一筋でした。
ズームフライが出始めたころ、このシューズはフォアフットでないと真価を発揮しない、という風潮がありました。
厚底=履きこなすには走法の合う合わない、相性や履きこなすための練習が必要という空気は強かったです。
私も自分の走法に合うのか?という葛藤はありました。
それでも結果的には靴箱に増えるナイキのシューズ群。
ズームフライ→ヴェイパーフライ4%フライニット→ヴェイパーフライnext%、そしてアルファフライ。
この中でマラソンとの相性が良かったのはヴェイパーフライnext%。
アルファフライはハーフの距離までは使用しましたがマラソンは未使用です。
色々試した厚底シューズ
このナイキの流れ以外にも色々なメーカーの厚底シューズも試してみました。
メタレーサー(アシックス)価格22000円
エンドルフィンプロ(サッカニー)価格19800円
ハイペリオンエリート2(ブルックス)価格29700円
フューエルセルRCエリート(ニューバランス)価格28600円
飞影PB(乔丹)価格1万~1万2千円)日本未発売
結果的に自分の感覚に合ったのはエンドルフィンプロだけ。
あとはすべて合いませんでした。
そして最近この方Sushimanさんが紹介していた飞影PBの価格と性能とスタイルに惹かれて輸入代行業に頼って手に入れました。
現在の自分の走力。
読む方の層にもよりますが、自分は現在60歳。スピードは年齢なりにしか出ません。
フルマラソンは直近では2019年12月の加古川で3時間08分、この時のシューズはヴェイパーフライnext%。
ハーフは2020年12月末のタイムトライアルで1時間28分台、この時のシューズはアルファフライ。
5000mは昨年トラックで19分49秒。これもアルファフライ。
今までの生涯ベストはフル2時間34分台(36歳時)とハーフ1時間11分台(35歳時)、1kmは練習で2分49秒(35歳時)、スピードが得意な方でした。
とりあえずスピード出すためのシューズだからスピード出して試してみた。
前置きが長くなりましたが、今一番自分のフォームに合うレースシューズは?
比べてみて何か分かることがあるかどうか?
とりあえずスピード出すためのシューズだからスピード出して試してみました。
比べる方法は何にしようか迷いました。
例えば1kmのテンポ走(LT強度)で比べる、とか実際練習でよく使うメニューファルトレクで履いてみるとか。
でも時間が長くなるほど坐骨神経痛の影響を色濃く受けそうで、WSを同じフォーム感覚で走ってみよう、というところに落ち着きました。
公園に到着して(この日は車で移動)、ジョグしてアクティブストレッチを入れ、ドリルをみっちり。
①エンドルフィンプロ(サッカニー)
履いた第一印象は履いて立った時の安定感。
ちなみにソールは硬めに感じます。
このシューズが自分の中では一番汎用性が高いシューズ。
性能、デザイン、どちらも気に入ってます。
ロングランでも使ったことがあるし、ファルトレクでもよい動きが出来ます。
いちばんのお気に入りの点は自分の理想フォームの動きにカチッとハマること。
膝下のリーチアウトを出来るだけしないように足を置く意識で走ると、ポーンと体を前に移動させてくれる。
自分の理想とのギャップが少ないシューズなんです。
WS1本目、100m21秒4、ちょっと1本目で力んでストライド広めでピッチは97。
2本目は本来の刻むリズム、100だが1キロ走るイメージで21秒11。ピッチは126。
②ヴェイパーフライnext%(ナイキ)
まっすぐ立った時感じるのは土踏まずから前あたりに下から突き上げるような感覚。
ソールはソフトな感じがするが、アルファフライのようなふわふわ感、不安定さはない。
このシューズをロングランで履くことは全くないです。(タイムトライアル的な30kmは別)
履くのはファルトレクやLTペースとレース(5000、ハーフとフル)だけ。
ここ一番、しっかり思惑通りの成果を出したいときに、ほぼ思惑通りの走りが出来る、信頼性いちばんのシューズです。
エンドルフィンプロより出番が少ないのは耐久性の問題と、ここに慣れてしまうとこのシューズ履くときのわくわく感みたいなものが薄れると感じがしてるから。
私の感覚ではアルファよりはこちらがやっぱり合います。
WS1本目、ピッチもしっかり刻み、気持ちよく走り続けられる感じで20秒41、ピッチは128。
2本目も同じ感覚で20秒26、ピッチは135。
③飞影PB (乔丹)
最後は今回の目玉、中国製カーボンプレート内蔵シューズ。
安定感はエンドルフィンプロとネクスト%との中間くらい。
経った感じでは突き上げ感がなくて、それでいて適度に柔らかい。
このシューズはその価格にまず驚きます。中国国内で10000円から12000円らしい。
カーボンプレートが入ってこの価格は魅力的です。
中国製と聞くと自分みたいな年寄りは「大丈夫か?」という先入観が先走ります。
しかしルックスとこの価格で期待通りの感覚が得られれば今後のレギュラー入り間違いなし。
WS1本目は先ほどと同じ感覚を心がけて20秒26、ピッチは136。我ながら素晴らしい感覚、と自画自賛(笑)。
2本目もこれが1km先でも続くフォームと心がけて19秒77、ピッチは134。
おぉ!同じ感覚で走って、履き比べで一番速いタイムが出た。
若い人から見れば100m20秒切るくらいなんてジョグに毛が生えた程度、と思うでしょうが。
昨年ドリルから200の全力走とかの練習で37秒台がやっとで100はめいっぱい走って18秒切れるかどうか?
そんな自分ですから、このテンポでまだ走れる感覚を作って19秒台だったので、このシューズ自分に合ってそうです。
走ってるフォームをビデオで確認すると重心真下付近で一番体重がかかった状態。
反発スポットが比較的広めだと思うので、しっかり反発を得られたんじゃないかと思います。
買う価値ある
ま、わずか100mの流しだけではありますが、それぞれのシューズ21秒255、20秒335、20秒015秒の平均タイムの推移を見るとエンドルフィンプロ3分32秒55、飞影PB3分20秒15。
机上計算ながら1kmで10秒以上の恩恵を受ける計算に。
このシューズが常時12000~15000円程度で手に入るのであれば、十分「買い」は間違いなしです。
今回は代行業者の提示価格と輸入輸送代金込みで19000円ちょっとかかりました。
それでも今、ヴェイパーフライnext%は2%という新しいシューズが出てNEXT%は26000円程度。
輸入業者頼っても、価格的追い風は十分ありますね。
追記:ファルトレクで履いてみた
日曜長居公園にて1分1分のファルトレクを飞影PBを履いてやってみた。
時計は見ない、感覚重視、fast1分は自分のテーマスピード、キロ4の動きを意識して。
slow1分は完全なジョグにならないように、速いジョグ(自分の中でこのスピードはキロ4分45くらい)を心がけて。
2キロアップジョグしてWSは無しでスタート。
結論から言うと非常に良い。
走りやすい。
スーッと動きにハマる。
蹴らなくてもしっかり動きをサポートしてくれて、それでいて重さを感じない。
いや、逆に思惑以上のスピード出せてる回数が14セット中5回あった。
28分でアベレージ4分22秒は今の自分には上出来。
次は5000、シューズ規制のない非公認タイムトライアルなんかで使ってみたいな、と思う。
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