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復縁する時、元彼以外の選択肢を持った方がいい理由

つづき。

復縁する前に徹底的にやったことシリーズ、今日で最後。

最後は新しい恋をした。

元彼というか今は彼氏に戻っているので、表現が難しい。Bと呼ぶ。

Bと別れて、そして私が全てのSNSのフォローを一方的に外し、Bがそれに気づいた段階で修復不可能と思うレベルの絶縁に至った。それからは一切連絡を取ることはなかった。

私はようやく解放されたという気持ちと、SNSのフォローを外すなんてしなければ今でも仲良くいられたのかなと後悔する気持ちが交互に押し寄せた。新しい恋をすれば一瞬で忘れてしまうから新しい人を探すようにと友人から言われていたけれど、実際には何もしなかったし、そういう気分ではなかった。

でも目標を持ってジムに行き、スキンケアを頑張り、もともと好きだった読書の時間を増やしてみたいなことをしているうちに、失恋直後のような痛々しい気持ちは徐々に薄れていった。

そして、自分の時間にも余裕ができるようになって、別に恋人は作らなくてもいいから、外からの新しい刺激を欲するようになっていた。それでデーティングアプリに登録した。

心底彼氏が欲しい!とは思っていなかった。ただ、ゆっくり散歩してカフェにでも行って、お互いのことを話せるような存在がいたらなあという気持ちだった。

複数人とマッチングして、実際に三人と同時にデートをしていた。三人ともタイプは違ったけれど、どの人といる時の自分も自然体だったと思う。その中の一人と結局は恋に落ちた。その人は穏やかで、Bとは真逆の性格だった。Bはとてもシャイで不器用だけれど、恋に落ちた彼はユーモアに富んでいて、彼と会話するのがとても心地よかった。好きだった。ずっと彼のユーモアを聞いていたいと思っていた。瞬く間に恋に落ちたけど私はBとの恋愛ですごく疲れていたし、新しい彼との関係を急ぎたくなかった。

彼は紳士的でBにはない包容力もあった。ただ彼は、1ヶ月後にはミュンヘンを去る予定の人だった。それだけはネックだったけれど、私は別にミュンヘンを去ってしまっても隣の国(彼の出身もフランスだった)に行くだけだし、時折連絡を取ったり会ったりする仲になりたいと思っていた。別にそれが交際という形でなかったとしても。

私がその話をした時、彼は「君のことは好き。でも僕はここを去ったらできれば君のことを忘れてしまいたいと思っていた。遠距離恋愛なんて僕にはできないから」と言われた。私は正直ショックだった。でも彼の気持ちもよくわかる。私は別に彼との間に今すぐコミットメントを求めた訳ではなかった。別に友達以上恋人未満の状態で、彼がフランスに行ったとしても、私はそれでもよかった。とにかく関係を急ぎたくなかったし、それくらいの距離がある方がむしろ私的には心地よかった。でも彼はそんな風には考えられないようだった。

それ以降は会うのを躊躇っていたけれど、彼に会いたいと何度も言われ結局折れて会うことにした。夜ご飯を食べに行って、夜道を散歩して彼の知っているバーに行った。本当にとろけるような甘いデートだった。

この時とても奇妙なタイミングで様々なことが同時に起こっていた。実はBが久しぶりに私に連絡してきた。新しい恋の相手と初めて会う約束をしている日だった。Bは私に復縁したいと言ってきた。始めは取り合わなかった。どうせまた、同じことの繰り返しになると思っていたし、目の前の新しい恋の相手のことを何よりも優先したかったから。

甘いデートが終わった時、私はもう彼に私との関係をここで切るというのをもう一度考え直して欲しいと言った。でも彼は、遠距離恋愛は無理だと言った。

私は悲しくなりながらも、仕方がないと思って彼のことを諦めることにした。悲しかったけれど、幸い出会ってからの日も浅かったので、気持ちも深くは入っていなかった。そして、彼との日々を過ごす中でBの良さも見えてきた。Bはいつも正直だった。いつもどストレートだった。変な駆け引きをしないし、愛情の確認作業のようなことは絶対にしない。彼は100%の信頼を私においてくれていた。ここが新しい恋の相手とは違った。

最終的に、新しい恋の相手は私と付き合いたいと言ってきた。「ここ数日で君のことを真剣に考え直した。僕は君を失いたくない。君となら遠距離恋愛もできる。だから、もう一度チャンスが欲しい」というものだった。そして最後にどうしても会いたいというので、近所のカフェで会った。彼は同じ言葉を何度も繰り返した。「チャンスが欲しい。君がそんなことを言い出すなんて予想していなかったから、何も答えられなかった。でも今はようやく君のことを愛していると分かったんだ」と。

新しい恋の相手は非常に嫉妬心が強かった。私たちの関係は別に彼氏彼女でもなかったのだが、3回目のデートの時、私が他にデートしている男がいるということを正直に話すと嫉妬で狂いそうになるから、もう会いたくないとまで言われた。だから、分かったと私が言うと、やっぱり君が必要だ、さっきはオーバーに反応してしまったけど僕はやっぱり君に会いたいと言われた。私は彼から愛情を試されているような気がしてならなかった。その後も、実は元彼から連絡が来ていて復縁したいと言われている旨を話した途端に彼の態度は一変した。あれほど遠距離はできないと言っていたのに、「君のことを愛している、君となら遠距離だって考えられる」と言い出した。


この人は私自身に価値を感じてくれているのではない。他の誰かが私のことを狙っていると分かった時に、私に価値があると認める人なのだ。これが率直な彼への感想。そして、Bは私が欲しいのだ。Bは私自身に絶対的な価値を感じてくれているのだということに気付かされた。気付かされたというか、そう感じた。


復縁したいと思う相手が頭の片隅にいながら同時に別の人に恋をすると、相手を見る視点も倍になる。Bの良いところと悪いところ、そして新しい恋の相手の良いところと悪いところ。自分の考え方の癖。一歩引いてもう一度相手を見つめ直す良い機会になる。本当にBが好きなのか。それともただの執着なのか。自分は恋愛するにあたって、何に重きを置いているのか。Bではない人に恋をしたからこそ、見えてきたものだと思う。だから復縁する時に、元彼以外の選択肢をもつことが大切なんだろうと思った。



長い。。。最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。

Salut

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