アラフォーデブスが、結婚するってよ。
わたしとは。
大分県の北、唐揚げ専門店発祥の地で生まれ育ち、高校卒業と共に声優を目指し上京。
芝居や芸事に燃えていた日々もあったけど、何をやってもどの媒体でも「良くも悪くも普通」という評価を重ね、「才能はない」とまあまあの時間をかけて向き合った。
東京では、人から裏切られたし人を裏切ったし、無知だった若かりし頃。
ざっくり過ぎるけど、クソガキだったのだ。
何もわかってないのに、わかった気になっているクソガキ。
30過ぎてもクソガキマインドは続いた。
だけどある日の朝方、記憶なくすほど飲んで膝から血を流して帰宅し、荒れに荒れた汚部屋をみて、我に返った。
あ、もう、終わってるな。と。
それからは早かった。
1ヶ月で部屋を片付け、引っ越しの手配をして、35歳の2月末、東京に別れを告げ大分県に完全帰郷した。
それから実家にて、ドラッグストアのパートでレジや品出しなんて業務をしていた。
1年近く経って田舎は免許ないと動けないことを痛感して介護に転職。
それから更に1年経つ前には免許を取得して、その半年後には介護福祉士を取得した。
そうやって生きていた。
結婚しないのかなんだと周りからめちゃくちゃ言われるのも、田舎あるあるだろう。
この歳までなんもねーんだから、察してくれよーと思いつつ引きつり笑顔で躱す日々。
気付いたら四十路を超えていた。
今年(2024)の初めにマッチングアプリで会った年下の男性。
いい感じだと思っていた。
3回目のデートで無職になると告げられた。
次の仕事の予定もないと。
……まだだよ。
…………まだできてないよ。
……………わたしたちは、まだ、他人だよ。
その日の夜、丁重にさよならを告げて、LINEブロックした。
あーー
もうだめだーーーー
やめだやめだーーーーーーー
全てを諦めてしまおう。
さすれば道も迷わず開かれよう。
……
って思ったはずたった。
どうすんの。これ。
拗らせアラフォーデブスが結婚するってよ。