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【FMあばしり 過去の放送内容】 知床窯

※これは、「知床トコさんスタンプラリー」の参加店が出演した、FMあばしり「Break Time Abashiri」の内容をテキストでご紹介するものです。
※文字おこしは、FMあばしり(株式会社LIA)の許可をいただき行っております。

2023 グリーンシーズン
放送日:2023/6/27
ラジオパーソナリティー:湊 恵行さん
ゲスト:本田圭一さん(知床窯)

湊さん(以下M):このコーナーは知床トコさんスタンプラリー参加事業者の皆さまに、知床斜里の魅力やお店、施設の情報、スタンプラリーのお得な情報をお伝えしていただくコーナーです。今回は知床窯より、本田圭一さんにいろいろなお話を伺いたいと思います。それでは、まずは自己紹介からお願いいたします。

本田さん(以下H):私は知床で生まれ育った陶芸家でして、父の代から始めた「知床窯」の二代目です。

M:ホームページも拝見いたしました。お父さまと一緒にいろいろ作られているようですが、ホームページもかなり前からやっていらっしゃるんですよね?

H:はい、20歳くらいの頃に作ったので、もう……20数年やっていますね。ちょっと濁しましたけど(笑)。

M:(笑)。知床窯自体は、何年やられているんですか?

H:33年目くらいですね。

M:長い歴史をお父さまと一緒に歩んできているということですね。陶芸家になったきっかけは何だったのでしょう?

H:父がやっているのをずっと見てきた…というのがいちばん大きいですが、それ以前に子どもの頃からモノを作ることが好きだったので、自然にそうなったかな、と思っています。

M:圭一さんは、現在は陶芸歴は何年ですか?

H:23年やっていますね。父は30数年。

M:まさに、親子ふたりで守っている知床窯、ですね。どういったものを作っていらっしゃるのでしょうか?

H:基本的にはお湯呑み、ごはん茶碗、マグカップ、食器、花瓶、酒器といった「日用品」です。日常で心地よく使える道具というのをコンセプトに、制作しています。

M:特に人気の商品はどんなものでしょうか?

H:いちばん人気があるのは、マグカップです。その次はごはん茶碗、あとはお湯呑み…でしょうかね。日々の中で使用頻度の高いもの、よく使うものがやはり人気です。

M:今回お持ちいただいているのも、マグカップですね。こちらも圭一さんが焼いたものでしょうか?

H:はい。これは特に自分が好きで作るマグカップです。

M:創作のときは、何かテーマなどはあったりするんでしょうか?

H:装飾品ではなく「心地よく使える道具」というのをメインのコンセプトとして考えています。焼き物って見た目やデザインももちろん大事なんですけど、たとえば今このマグカップを見ていただいていて、「こういう色で、こういう形のマグカップだな」って思いますよね。お客さまにとって、こうやってただ見ているときの得点と、実際に手に取って触っていただいたときの得点って、全然違うはずなんです。ちょっと触ってみていただいてもいいですか?

M:見た目は、白のグラデーションがあって、あと茶色の…これは焼いた土の色がそのまま出ているのでしょうか?

H:はい、茶色い土を使ったそのままの色が出ています。

M:白い部分と、土の茶色の部分との手ざわりが違いますね。触っていて気持ちいいですし、取っ手の部分の持った感触や重さも、確かに心地よいというか…日常使いしたくなるなあと感じますね。ずっと触っていたくなるような手ざわりのよさです。

H:ありがとうございます。まさにそういうところを意識して作っています。手に取っていただいて、見た目よりもさらに気に入っていただける心地よい道具、というところ。道具って何でもそうだと思うんです。工具や刃物ひとつとっても、まず見た目で気になって、手に取ったときにさらに気に入ったものって、やっぱり欲しくなっちゃう。

M:仰るとおりで、私もこのマグカップを最初に見たときは「あ、きれいだな」と思ったんですが、触ったときに「ずっと触っていたい」と感じました。そう感じさせてくれるものって、実は意外と少なかったりしますよね。

H:デザインだけでなく触ったときに気に入っていただく要素って、造型の段階の技術力であったり、見た目より軽く作るという技術力、取っ手の部分を妥協なく心地よいものに仕上げる作り込みであったり…というところなんですよね。そうしたところを常に意識しています。

M:皆さんにも、知床窯にお越しいただいてぜひ触ってみていただきたいですね。大袈裟じゃなく、運命を感じるような瞬間がきっとあるんじゃないでしょうか。長く使いたい、相棒にしたいというものに、知床窯で出会えるかもしれない…と、この短い時間でも感じました。実際に触れてみることって、やっぱり大事ですね。

H:オンラインでの販売もしましたが、見た目だけで伝わる良さというのは、陶器の場合は本当にごく一部なので…直に手に取っていただくのがいちばんですね。

M:お父さまが作られたものもあるとのことですが、それぞれの個性、違いはあるのでしょうか?

H:やはり、素が出ます。同じサイズ感、同じデザインで…と狙って作ろうとしても、アウトプットした完成形は、全然違うものになりますね(笑)

M:それもきっと陶芸の楽しさで、私たちにとっては「選ぶ楽しさ」につながっていくのかもしれませんね。お父さまは大先輩でもあり、ライバルでもあるのかな、なんて思うのですが、いかがでしょうか。

H:それはありますね。父はもう70歳を超えているのですが、未だに陶芸や制作にかける熱量がものすごいんです。半端じゃないので、「あの年であの熱量か…」と、見ていると刺激を受けます。

M:いいご関係ですね。私はこの圭一さんのカップに触れた瞬間に「あ、いいな」と思いましたけど、お父さまの作ったカップにも触れてみたいです。

H:ありがとうございます、ぜひ(笑)

M:先ほど人気商品を教えていただきましたが、圭一さんご自身のおすすめの作品はありますか?

H:原料となる土のブレンドを自分でおこない、これまでなかったような雰囲気、今まで誰もやらなかったような焼き物を作るために数年前から試作を続けて近年作っている、知床窯オリジナルの「黒粉引(くろこひき)」というシリーズがあります。陶器は一般的に「粉引(こひき)」という技法が使われるのですが、黒粉引では、石の粉末などを多用した真っ黒な素材を使って焼いています。見た目も触った質感も、ごつごつした石のような表情です。シンプルでほっこりとした柔らかみのある土の陶器とはちょっと違った、今までにないような雰囲気のラインナップなので、ぜひ手に取ってみていただきたいです。

知床窯オリジナルの黒粉引
かっこいいですね!


M:新しいことにも絶えず挑戦されているのですね。「黒粉引」、私もとても気になります。実際に足を運んで、ぜひ触れさせていただきたいと思います。そして知床窯では、商品のお買い上げで知床トコさんのスタンプを押印していただけるんですよね。

H:はい。スタンプラリーにご参加いただいている方で1,000円以上お買い上げの場合、10%引きになるという特典もついています!

M:なんと!それは嬉しい情報ですね。ぜひお忘れなくスタンプブックをお持ちいただき、知床窯へ足を運んでいただけたらと思います。最後に、スタンプラリーにご参加いただいている皆さんへ一言メッセージをいただけますでしょうか?

H:今回からはスタンプブックの期限がなくなったので何年かかけてスタンプを集めていただくこともできますし、このブック自体もデザインがかわいらしくて「これだけでも知床の旅の思い出になる」とお客さまにも好評です。そういった側面でも楽しめる企画となっております!

収録時の本田さん


M:今回お持ちいただいたマグカップは知床トコさんスタンプラリーのSNSにも写真を載せていただけるということですので、ぜひご覧ください。そして直接足を運んでいただき、ぜひお手に取って確かめてみてください。圭一さん、本日はありがとうございました!

H:ありがとうございました!

※ここに記載されている情報は放送当時(2023年6月27日)のものとなります。
最新情報は知床トコさんスタンプラリー公式サイトをご覧下さい。