014 みちのくの【令和訳百人一首】
【原文】
陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに
乱れそめにし われならなくに
(河原左大臣)
【個人的解釈】
私の心はあなたのせいで
陸奥で織られる信夫摺りで出来る
乱れ模様のように乱れています。
【感想】
服の模様を見て、自分の乱れた心を重ねられるのすごいよね。
とんでもない感受性。通り越して安定のメンヘラ。
かくいう私も、大学時代、失恋して相手を忘れたいときに
心理学の授業で「どれだけ忘れようとしても脳から記憶が消去されることはありません」と教授に言われ
タイムリーすぎてその場で泣いて、周りをざわつかせる、という
とんでもないメンヘラ事件を持ってますからね。
あれが2016年だったかな?あの頃って、ペイズリー柄流行らなかった?
洋服というよりは、ヘアアクセやスカーフみたいなワンポイントに入れるのがお洒落だった気がする。
私もよくつけてたな~。あのペイズリー柄のごちゃごちゃを見ても
自分の乱れた心を例えようとは思わなかったな。
歌人とか作詞とか向いてないのが一発でわかりますね。
【令和に言い換え】
お洒落な君の首に巻かれた
スカーフのペイズリー柄を見ると
君に乱された僕の心のごちゃごちゃが
飛び出したみたいに思えるよ。
【備忘録】
・みちのく:東北八か国のひとつ。現在の福島、宮城、岩手、青森、秋田の一部。
・しのぶもぢずり:信夫摺りのこと。忍草の茎や葉を布に擦り付けて乱れた模様に染めたもの。恋心の乱れを詠み込んだものが多い。信夫は、現在の福島県福島市の地名。
・誰ゆゑに:誰のせいでそうなったのか。
・そめ(掛詞)
①染め:染める。
②初め:始める。
・われならなくに:私のせいではないのに。「あなたのせいです」という暗示。
※上二句は「乱れ」の序詞。
※「乱れ・そめ」は「しのぶもぢずり」の縁語
【自己評価】
★★★★☆
ペイズリー、流行ったよな…
激安アクセサリーショップもペイズリーばっかりでな…
私なんてネイルにも取り入れたからな…
そういう時代でした…