090 みせばやな【令和訳百人一首】
【原文】
見せばやな 雄島の海人の 袖だにも
濡れにぞ濡れし 色は変はらず
(殷富門院大輔)
【個人的解釈】
お見せしたいですよ。
悲しみの涙で色が変わった私の袖を。
あの雄島の漁師の袖でさえ
どれだけ濡れても色は変わらないというのに。
【感想】
歌合で詠まれた首。「松島や雄島の磯に漁りせし海人の袖こそかくは濡れしか」を本歌とする。
私の袖は、血の涙で赤に染まったことを表している。
ボロボロになった私を見てほしいタイプのメンヘラもいるよね!
わかる、私もそうだもの。
落ち込み過ぎて傘も差さないで大雨の中公園のベンチで座ってるときとか、全てがどうでもいいと思いながらも、心のどこかでこの姿を見ててくれないかな、助けてくれないかな、って思ってる。
気持ち悪いですね。
人に弱さを絶対に見せない隙なしウーマンにあこがれた時期もありましたけど、無理だと悟りました。
落ち込んでる私、見てくれ、どうぞご自由に。
てか見たくなくても見せつけに行くんで。
【令和に言い換え】
化粧も崩れてひどくブスな私の泣き顔をみてよ。
絶対に落ちないって謳われてる
デパコスのウォータプルーフマスカラでさえ
すべて流れてるくらい辛く悲しいのよ。
【備忘録】
・ばや:願望。
・雄島:宮城県松島の中でも有名な島。陸に近くの渡月橋で結ばれている。
【自己評価】
★★★★☆
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